2021年の作品
本作が扱うのは「日本で働くベトナム人技能実習生たち」の実状。それも「失踪して不法就労に従事する実習生」たちの実状です。非常にドキュメンタリー的な質感とテーマの作品であるため、最初のうちは「ドキュメンタリーなのかな?」と思いながら観ていたの…
観てから2週間ぐらい経ってしまいました。何が。スピルバーグ監督の『ウエスト・サイド・ストーリー』が。やっぱりなんか、ビッグタイトルすぎて億劫になりますね。もちろんいろいろ思ったこと書きたいことはあるんですが、ここはちょっとピンポイントに、や…
このドキュメンタリーは、生後すぐに「脳死に近い状態」と宣告された西村帆花さんと、彼女と共に暮らしてきた家族や周囲の人たちなどを捉えたものです。監督・國友勇吾さんは、密着取材を終えてから7年近い歳月をかけて本作を完成させたといいます。まず最初…
Netflix製作の映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』を観ました。この映画、かなり地味なうえに、かなり先の読めない映画となっておりまして。仕事終わりの眠たい頭で、小さな画面で観るもんじゃなかった。映画館で観るべきだこれは。あまりの展開に困惑したので…
東京・田端のシネマ・チュプキ・タバタにて、1月後半のプログラムを滑り込みで4本ハシゴしてきました。『まちの本屋(2020)』『ようこそ革命シネマへ(2019)』『サマーフィルムにのって〈音声ガイド付〉(2020)』『映画大好きポンポさん〈音声ガイド付〉…
タイトル、長っ。ということでわたしは「フレンチ指パッチン」と脳内で呼んでいた映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』を観てきました。公開日のレイトショーに行ったのですが、ウェス・アンダーソン監督の最新作と…
本作は2014年公開のフランス映画『エール!』をリメイクしたもので、「Coda/コーダ」とは「聴覚障害の親をもつ健聴児=Children of Deaf Adults=CODA」のことだそう。家庭内でただひとり音声言語を使えるヒロインは、生まれながらの「通訳者」として両親と…
ドキュメンタリー映画『スズさん〜昭和の家事と家族の物語〜』を観ました。ちょっと前置きが複雑なのですが、まず、昭和26年に建てられた木造2階建ての住宅をそのまま「博物館」にした施設「昭和のくらし博物館」が東京都大田区にあります。現在その館長さん…
観てから2週間くらい経ってしまったんですけども、今年の劇場鑑賞一発目はシネマ・チュプキ・タバタにてアニメーション映画『神在月のこども』を観ました。 去年チュプキのスケジュールを確認していたら1月前半ラインナップの最初が本作だったので、確かこれ…
これ、なんと2021年の全世界興行収入ランキング第2位の超メガヒット作品だそうで、ちなみに『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』や『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』が後に続きます。謎多き中国のエンタメ界、恐るべし……(1位は同じく中国のプロパガン…
クリント・イーストウッド監督&主演の新作『クライ・マッチョ』を観てきました。タイトルの語感がダサいとかいう理由であまり気乗りしてなかったのですが、なんとなくスルーした作品が最後にでもなったらひどく後悔しそうなので行ってまいりました。いやは…
【前置き部分はネタバレなし】MCU27作目『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観ました。最初にひとことふたこと言わせていただくと、すごかった……! フェーズ4のMCUについていけなくなってきたな〜なんて方も、これはスルーしないほうがいいやつ。で…
昨年観そびれていた作品を優先的に観ていくキャンペーン、今回は『くれなずめ』を観ました。感想、これはかなり変な映画です。テーマ自体もさることながら終盤の展開などは特にビジュアル的にも大林宣彦監督の『野のなななのか(2014)』を連想したのですが…
これは絶対観ないぞと予告編タイムに決意するような映画ってちょいちょいあるんですけども、昨年におけるそのうちのひとつ『空白』を観ました。まあ単純にしんどそうな映画であることと、それからもうひとつ単純にメインキャスト陣が苦手な人ばかりだったの…
2022年の1本目は、昨年末からNetflixで配信されている話題作『ドント・ルック・アップ』。監督アダム・マッケイ、出演レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンス、メリル・ストリープ、ケイト・ブランシェット、ティモシー・シャラメ、……ってどん…
※後半ネタバレあり/『ドライブ・マイ・カー』も記憶に新しい濱口竜介監督の新作『偶然と想像』を観てきました。年末に観てしまうとシネマランキングが崩壊すると話題の作品ですが、我慢できなくて。まあ、噂に違わずとんでもなく面白かったです。はい。で、…
感想書けないまま一週間くらい経ってしまいましたけど、映画『君は永遠にそいつらより若い』を観ました。津村記久子さんによる15年くらい前の同名小説が原作となっているようです。この映画、以前から少しずつ気にはなっていて。主演の佐久間由衣さんは朝ド…
この作品、まず簡単に言うと「映像作品に音声ガイドを付けていく過程を追ったドキュメンタリー」です。なのですけど、その音声ガイドを付けようとしている映像作品というのが「演劇公演に舞台手話通訳を付けていく過程を追ったドキュメンタリー」なんですね…
東京・田端のユニバーサルシアター「シネマ・チュプキ・タバタ」に一日籠って、12月後半のプログラムから『くじらびと』『大海原のソングライン』『地球交響曲 ガイアシンフォニー 第九番』を観てきました。3本ともドキュメンタリー作品です。 くじらびと(2…
まず最初に書いておくべきこととして、わたしが『マトリックス(1999)』を初めて観たのは7日前です。そして『リローデッド』は2日前、『レボリューションズ』は1日前に初めて観ました。時の流れが秒で過ぎるぜ、みたいな比喩ではなく文字通りの意味です。ク…
めちゃくちゃ楽しみにしていた映画『ラストナイト・イン・ソーホー』を公開初日に観てきました。『ベイビー・ドライバー』のエドガー・ライト監督作品で、主演がトーマシン・マッケンジー×アニャ・テイラー=ジョイだなんてもう、どうやったって満足度100%を…
突然ですが、B'zのミニアルバム『FRIENDS III』が昨日12/8にリリースとなりました。1992年と1996年にリリースされた『FRIENDS』および『FRIENDS II』という作品がありまして、今作はなんとその25年ぶりの続編になります。 「FRIENDS III」 (初回限定盤) (CD+…
この日1本目に観た『明日をへぐる』は「和紙の原料となる楮(こうぞ)農家」のドキュメンタリー。はい、全く未知のジャンルでした。でもこれが門外漢でも非常に楽しめる構成となっていて、かなり秀逸なドキュメンタリーだと思いました。 前半ではまず楮とい…
未知の感染症に医療が逼迫していく状況下で「保健所」がどんな役割を果たしていたか、知っている人はどれほどいるでしょうか。わたしは恥ずかしながら全く何も知りませんでした。それどころか「保健所」というワードにネガティブなイメージを持っていたほど…
『ベイビーわるきゅーれ(2021)』で一躍名を馳せた阪元裕吾監督の前作『ある用務員』を観ました。伊澤彩織さんと髙石あかりさん扮する『ベイビーわるきゅーれ』主役の女子高生殺し屋コンビが(役名こそ違えどほぼそのままのキャラクターで)出ている作品で…
『死霊館』シリーズのおかげですっかりホラーがクセになってしまったわたし。摂取したくてたまんないんですけど、ってことでちょうど現在公開中のジェームズ・ワン監督最新作『マリグナント 狂暴な悪夢』を観てきました。タイミングがいい!!(※ネタバレが…
綿矢りささんの同名小説を原作とした映画『ひらいて』を観てきました。綿矢作品の実写化といえば大九明子監督とのタッグで作られた『勝手にふるえてろ』『私をくいとめて』の印象が非常に強いですが、今作は若手監督の首藤凜(しゅとう・りん)さんが手掛け…
わたしフィッシュマンズというバンドに関しては全く何も知らなくて、せいぜいうっすらと「欣ちゃんことスカパラの茂木欣一さんが昔やってたバンド」みたいな認識があるかないか。ボーカルの方が亡くなっていたことすら存じ上げませんでした。おまけに172分と…
気になりつつも観るタイミングを逃していた映画『いとみち』、ようやく観てきました。越谷オサムさんによる同名小説を原作としています。まずはポスターをご覧いただきましょうか。印象に残っていたのは一枚目(左)のポスター。多分『スウィングガールズ(2…
滑り込みで『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』を劇場鑑賞してきました。いや〜、ド直球ラブストーリーで最後は泣いた。めちゃくちゃよかった。え? タイトル間違えてないかって? いいえ、まごうことなき『死霊館』シリーズ最新作『死霊館 悪魔のせいなら、…