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映画「君は永遠にそいつらより若い(2021)」感想|佐久間由衣×奈緒、薄曇りのシスターフッド会話劇

感想書けないまま一週間くらい経ってしまいましたけど、映画『君は永遠にそいつらより若い』を観ました。津村記久子さんによる15年くらい前の同名小説が原作となっているようです。


映画「君は永遠にそいつらより若い」ポスター
映画「君は永遠にそいつらより若い」ポスター


この映画、以前から少しずつ気にはなっていて。主演の佐久間由衣さんは朝ドラ『ひよっこ』で有村架純さんの親友役をやっていたのが印象的でしたし、もう一人の主演・奈緒さんのことは最近『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール』で遅ればせながら認識してすっかりファンになってしまって。他にも、年末のシネマランキング的なところでちょいちょい見聞きしたりとか機運の高まりがありましてやっと観たってな流れです。

感想としては、とにかく「今の気持ちにフィットした」というのが一番でした。だからなんかあんまり具体的にああでこうでと言語化したいわけでもなくて感想書きを後回しにしてたんですが。あえて言うなら、本作を観る数日前に、すごくショックな出来事があったんですよね。多くの方が目にしたであろうセンシティブな訃報です。わたし同い年だったので、昨年もうひとつ別の方のときもダメージありましたけど、特別ファンとかいうわけでもなかったのに今回は特に食らうものが大きくて。なんで、どうして、ってのがまず先に来て、ぐるぐるしちゃって。はい。

そんなときに観たこの映画。まあ端的に、前触れなく人が命を絶つんですね。それも、ほとんど関わりのないような人が。でもすごく変な気分になるんですよね。あのひとが?本当に?なんで? ってなるし、ショックなんですよね。で結局、理由は最後までわかんないんです。

どうしてこの薄曇りみたいな物語がフィットしたのかというと、みんないろいろ抱えてるし、抱えてるものってのは出さないように努めてるんだから気付かなくてわからなくて当然だよ、そういうもんなんですよ人間ってのは、なんなら歯磨きするように死だって選べるんですよ。そういうお話がね、妙に居心地良かったんです。そっか、そういうもんか、って。件の報を一体どう捉えたものかと思っていたところ、ちょっと楽になりましたね。

漠然としたことばかり書いちゃいましたけど、まーとにかく主演のお二人、佐久間由衣さんと奈緒さんが素晴らしくてですね。佐久間さんのあっけらかんと卑屈なガハハ感はこんな役できるんだ!って驚きだったし、奈緒さんは内に秘めた闇がすごい。笑ってるのに笑ってない眼が本領発揮してる。あの夜わたしは江ノ島に駆け付けたかった。そう思った人多いんじゃなかろうか。また会話劇好きにはたまらん台詞量で、そうそうこういう映画が好物なんだわと再認識いたしました。シスターフッド(+α)映画としてもたいへん良きかな。現時点ではU-NEXTでのみ先行配信中のようです。

(2021年222本目/U-NEXT)

あと、今回のめっけもんは主題歌だった小谷美紗子さん。ここんとこずっと小谷美紗子Trioばかり聴いてます。豊夢さんのドラムがめちゃめちゃかっこいい。