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主に映画の感想文を書いています

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

鬼滅知識ゼロの人間がいきなり「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」を観た感想

少年漫画とは縁の浅い人生を歩んできたわたし、今ここに『鬼滅の刃』というタイトルを打ち込むだけでなんともいえない場違い感を覚えております。どうもすみません。というわけで社会現象こと「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」、一切の予備知識なく観てきま…

「愛の不時着」第10話に登場する韓国映画「シークレット・ミッション(2013)」

韓国ドラマ『愛の不時着』をご覧になった方であれば、第10話でいきなり「緑のスウェット男」がさも重要人物かのように登場したのを覚えていることでしょう。 『愛の不時着』10話より そう、この人ですね。じつは「この人」、2013年に韓国で大ヒットした映画…

韓国ドラマ「愛の不時着」10話〜最終話のネタバレ雑感

Netflixで配信されている韓国ドラマ『愛の不時着』、観終わりました。まず最初に、この記事はネタバレ前提で書いております、ご注意ください。なんとなく気になってるんだけどそれどんなドラマ?っていう方はこちらの記事をどうぞ。 では早速ネタバレへ。回…

映画「異端の鳥(2019)」雑感|第二次大戦下東欧の市井を舞台にした「1917」的“地獄めぐりライド”映画

映画『異端の鳥』をTOHOシネマズ日比谷シャンテで観てきました。以前シャンテで予告を目にし、おもしろそうだなと思っていた作品。とはいえ3時間弱の長尺だし重そうだし、「途中退場者続出!」なんていう触れ込みにも怖気付いていたのですが、ライムスター宇…

黒沢清監督作品「スパイの妻〈劇場版〉(2020)」雑感|太平洋戦争前夜の日本を舞台にした愛憎サスペンス

公開初週は時間がとれず行けなかった『スパイの妻〈劇場版〉』、2週目に入ったら鬼滅さんの影響もあってか上映回数が早くも激減していてこれはまずいと思い、急いで行ってきました。黒沢清監督の最新作にして、第77回ヴェネチア国際映画祭で日本人としては17…

韓国ドラマ「愛の不時着」前半1〜9話を観た|なんとなく気になってる方向けの見どころ紹介(ネタバレ控えめ)

Netflixで配信されている韓国ドラマ『愛の不時着』を観ています。日本のNetflixでは長い間トップに君臨していましたし、なんとなく気になっている方も多いのではないでしょうか。わたしの場合、同じく韓国ドラマの『梨泰院クラス』にどハマりして、そこから…

大林恭子さん・千茱萸さんとお会いできた夢のような日〜深谷シネマ「海辺の映画館」初日舞台挨拶にて〜

埼玉県深谷市の映画館「深谷シネマ」さんにて、大林宣彦監督・永遠の最新作『海辺の映画館─キネマの玉手箱』を観てきました(3回目)。2020年7月31日に封切られた映画ですが、深谷シネマさんでの上映はこの10月18日が初日。大林監督が名誉館長を務めていらし…

京都国際映画祭2020の大林宣彦監督特集を観た③【「この空の花」「野のなななのか」メイキングと、特別対談】

この記事の続きです。 京都国際映画祭2020の特集『大林宣彦の玉手箱─ワンダーランドな空想映画館─』では、メイキング・ドキュメンタリー作品も上映(配信)されていました。ここではメイキング2作品と、映画祭の特別対談について書きます。 目次 映画の根「…

京都国際映画祭2020の大林宣彦監督特集を観た②【初公開作品「海外特派員」含む、映画作品3本】

この記事の続きです。 京都国際映画祭2020の特集『大林宣彦の玉手箱─ワンダーランドな空想映画館─』では、レアな映画作品も上映(配信)されていました。ここでは以下の3本について書きます。 目次 海外特派員 ある映像作家の場合 四月の魚 Poisson D'avril …

京都国際映画祭2020の大林宣彦監督特集を観た①【テレビコマーシャル傑作選、ミュージックビデオなど】

2020年10月15〜18日にオンライン開催された「京都国際映画祭2020」にて、『大林宣彦の玉手箱─ワンダーランドな空想映画館─』という大林宣彦監督特集が組まれていました。監督のご息女・大林千茱萸さん直々にプロデュースされたこの企画は驚くほどレアな映像…

【10/15〜18オンライン開催】京都国際映画祭2020の大林宣彦監督特集がすごい

10月15日〜18日の日程でオンライン開催される『京都国際映画祭2020』にて、大林宣彦監督の特集が組まれます。題して『大林宣彦の玉手箱─ワンダーランドな空想映画館─』。かなりレアな作品が多数上映(配信)されるようですので、ご興味ある方向けにあらかじ…

「愛の不時着」第1話に見られる韓国映画「JSA」オマージュについて(ただのタレコミ)

遂にあのビッグタイトル『愛の不時着』に手を出してしまいました。韓国の財閥令嬢がパラグライダーの事故で北朝鮮に不時着してしまう、というハードコアなラブコメですね。なお本稿では第1話にしか触れませんので、ドラマの展開に関するネタバレは実質含まな…

映画「82年生まれ、キム・ジヨン(2019)」雑感|読書体験と映画体験の違い(主に原作からの変更点について)

映画版『82年生まれ、キム・ジヨン』を劇場鑑賞しました。日本でも大きく話題を集めた韓国の同名小説が原作となっています。この本に関しては別途記事を書いていますので合わせてお読みください。 原作はフェミニズム文学と呼ばれるものですが、フェミニズム…

映画「フェアウェル(2019)」雑感|異文化に溢れたシュールなホームコメディ

映画『フェアウェル』を劇場鑑賞しました。「実際にあったウソに基づく」という小粋な一文から始まるこの作品は、監督ルル・ワンさんの実体験をもとにしているそうで、監督自身を投影した役どころは『オーシャンズ8(2018)』『ジュマンジ/ネクスト・レベル…

韓国ドラマ「梨泰院クラス」9話〜最終話のネタバレ雑感&キャラ語り

Netflixで配信されている韓国ドラマ『梨泰院クラス』、一気に最終回まで駆け抜けました。この記事は結末までのネタバレありです! それどんなドラマ?っていう方は前回の記事(こちらは基本ネタバレなし)をお読みいただければと思います。 では早速ネタバレ…

韓国ドラマ「梨泰院クラス」1〜8話まで観た雑感(ネタバレ控えめ)

Netflixで配信されている韓国ドラマ『梨泰院クラス』を観ています(梨泰院とは韓国の地名で、イテウォンと読む)。『愛の不時着』と並ぶ人気韓国ドラマかなぐらいのイメージで一応知ってはいましたが、先日観た韓国映画『The Witch/魔女(2018)』の主演女優…

2020年9月に観た映画を振り返る

9月の鑑賞映画を振り返ります。8月分はこちら。 新作 ミッドウェイ TENET テネット エノーラ・ホームズの事件簿(Netflix) 旧作 よこがお(2019) コレット(2018) レディ・バード(2017) ふたり(1991)(感想2) ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の…

韓国映画「The Witch/魔女(2018)」ネタバレ雑感|「魔女宅」を期待すると、トラウマを背負う

Netflixがやたらとおすすめしてくるので『The Witch/魔女』という映画を観ました。韓国映画だというのは再生する直前に知りました(なんならドラマだと思ってた)(最近多いパターン)。なお前後編の前編らしく、正確には『−第1部 転覆−』の副題が付きます。…

是枝裕和監督作品「大丈夫であるように -Cocco 終らない旅-(2008)」雑感|沖縄の人たちはなぜ明るく、歌い、踊り、三線を弾いているのか

是枝裕和監督の作品を順番に観ています。今回は劇映画ではなく、歌手のCoccoに密着した『大丈夫であるように -Cocco 終らない旅-』というドキュメンタリー映画です。これがめっぽうよかったので激推ししたいと思います。 ちなみにまず書いておくと、わたしと…