2021年の作品
だるい。ねむい。クーラーでよく冷えた布団と枕の間に腕を突っ込みながらうだうだしていた日曜日。こんなことではいけないと思い直し、用もなくチュプキへ。結局3本観て帰ってきました。ざっくりと、超ざっくりとメモ書き。1本目は笹谷遼平監督の『山歌(202…
「まっぷるトラベルガイド」さんにて、今週&来週の金曜ロードショー『時をかける少女』『竜とそばかすの姫』放送に合わせた記事を書かせていただきました。全6作の作品紹介と簡単な聖地紹介です。いや待って『竜とそばかすの姫』わたし結構けちょんけちょん…
ヨナス・ポヘール・ラスムセン監督による映画『FLEE フリー』を観てきました。アミン・ナワビという人物の半生を、旧知の仲である監督がインタビューしていく。ざっくり言えばそういう映画なのですが、語られる内容が非常にセンシティブであるため、本作では…
安楽涼監督と片山享監督が神戸・元町映画館とタッグを組んで完成させた映画『まっぱだか』を、シネマ・チュプキで観ました。こちら、チュプキで舞台挨拶の撮影&レポートを担当することが決まっていたのと、音声ガイド制作の舞台裏動画を作ったりなどもして…
こちら、ポスタービジュアルがよくできているなと思いました。LGBTQをテーマにした作品であるということだけ知っていたのですが、その先入観でこのポスターを見たとき、女性同士のラブストーリーなのかなと想像したんです。つまり背中を向けている右側の人物…
築年数高めの「団地」が本作の主な舞台。ある日「ベランダから落ちた植木鉢」が、住人たちの人生を狂わせていきます。たったそれだけと言えばそれだけの物語。しかし「たったそれだけのこと」がどこにどう転んでいくのか全く読めない緊張感。ヒリついた、固…
渋谷のWHITE CINE QUINTOにて映画『カモン カモン』を観ました。ひょんなことから幼い甥っ子の面倒をみることになってしまったおじさんホアキン・フェニックスのお話。すごく評価の高い作品ですし間違いないやつでしょうと安心しきって観たのですけども、お…
3週間前くらいのチュプキ鑑賞メモを超絶遅延で書きます(下書きに眠らせすぎました)。『梅切らぬバカ』『普通に死ぬ 〜いのちの自立〜』『人生フルーツ』の3本です。「梅切らぬバカ(2021)」自閉症の息子と、自身も老いてきたなか二人暮らしで介護の日々を…
シネマ・チュプキにて、学校教育もの2本立て『屋根の上に吹く風は』『夢みる小学校』を観ました。ともに2021年製作の2本、一見すると非常に似た作品です。どちらもとにかく既存の枠にとらわれない自由なかたちの教育をしている学校であることは同じ。ただ、…
先日のアカデミー賞(では7部門ノミネート、うち脚本賞を監督のケネス・ブラナーが受賞した映画『ベルファスト』を観てきました。なんか地味な白黒映画っぽいなーといまひとつ食指が動かなかったのですが、いざ観てみたらすっごいよかったです。はい、まあ大…
シネマ・チュプキにて『春原さんのうた』を観てきました。この映画、たった一首の「短歌」が原作になっています。エンドロールで「原作短歌」とクレジットされるまで知らなくてびっくりしたのですけど、でもなるほど短歌という31文字の宇宙を広げた映画と言…
「とある中学校の3学期、『2年6組』35人全員に密着」という公式の謳い文句だけで、とてつもないドキュメンタリーであることが伝わると思います。この時代にそんなことが可能なのか?? 実際問題、可能にしてしまったのですからすごいです。なお本作、その性…
観たい新作映画が大渋滞を起こすなか、ギレルモ・デル・トロ監督の最新作『ナイトメア・アリー』を観てきました。ルーニー・マーラとケイト・ブランシェットの『キャロル』コンビがデルトロ映画に出演!という超ビッグニュースに湧き立って以来楽しみにして…
前作に引き続きマイスイート坂本真綾さんがメインキャラクター・ロジータの吹き替えをしておりますが、彼女の声優仕事を追っているわけではないわたしとしては(少なくとも吹き替え版は)スルーの可能性も高い作品でした。ただ、事件が起きます。「稲葉浩志…
3月11日、何を観ようかと悩んだ末に『浜の朝日の嘘つきどもと』を選びました。「東日本大震災 映画」で検索したら出てきて、あ、これ観そびれてたけどそうだったんだ、って感じでした。福島県南相馬市に実在する映画館「朝日座」を舞台にしたフィクションで…
東京・田端のユニバーサルシアター「シネマ・チュプキ・タバタ」3月前半プログラムから、いずれも東日本大震災に関連するドキュメンタリー『きこえなかったあの日』『二重のまち/交代地のうたを編む』の2本を観てきました。
本作が扱うのは「日本で働くベトナム人技能実習生たち」の実状。それも「失踪して不法就労に従事する実習生」たちの実状です。非常にドキュメンタリー的な質感とテーマの作品であるため、最初のうちは「ドキュメンタリーなのかな?」と思いながら観ていたの…
観てから2週間ぐらい経ってしまいました。何が。スピルバーグ監督の『ウエスト・サイド・ストーリー』が。やっぱりなんか、ビッグタイトルすぎて億劫になりますね。もちろんいろいろ思ったこと書きたいことはあるんですが、ここはちょっとピンポイントに、や…
このドキュメンタリーは、生後すぐに「脳死に近い状態」と宣告された西村帆花さんと、彼女と共に暮らしてきた家族や周囲の人たちなどを捉えたものです。監督・國友勇吾さんは、密着取材を終えてから7年近い歳月をかけて本作を完成させたといいます。まず最初…
Netflix製作の映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』を観ました。この映画、かなり地味なうえに、かなり先の読めない映画となっておりまして。仕事終わりの眠たい頭で、小さな画面で観るもんじゃなかった。映画館で観るべきだこれは。あまりの展開に困惑したので…
東京・田端のシネマ・チュプキ・タバタにて、1月後半のプログラムを滑り込みで4本ハシゴしてきました。『まちの本屋(2020)』『ようこそ革命シネマへ(2019)』『サマーフィルムにのって〈音声ガイド付〉(2020)』『映画大好きポンポさん〈音声ガイド付〉…
タイトル、長っ。ということでわたしは「フレンチ指パッチン」と脳内で呼んでいた映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』を観てきました。公開日のレイトショーに行ったのですが、ウェス・アンダーソン監督の最新作と…
本作は2014年公開のフランス映画『エール!』をリメイクしたもので、「Coda/コーダ」とは「聴覚障害の親をもつ健聴児=Children of Deaf Adults=CODA」のことだそう。家庭内でただひとり音声言語を使えるヒロインは、生まれながらの「通訳者」として両親と…
ドキュメンタリー映画『スズさん〜昭和の家事と家族の物語〜』を観ました。ちょっと前置きが複雑なのですが、まず、昭和26年に建てられた木造2階建ての住宅をそのまま「博物館」にした施設「昭和のくらし博物館」が東京都大田区にあります。現在その館長さん…
観てから2週間くらい経ってしまったんですけども、今年の劇場鑑賞一発目はシネマ・チュプキ・タバタにてアニメーション映画『神在月のこども』を観ました。 去年チュプキのスケジュールを確認していたら1月前半ラインナップの最初が本作だったので、確かこれ…
これ、なんと2021年の全世界興行収入ランキング第2位の超メガヒット作品だそうで、ちなみに『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』や『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』が後に続きます。謎多き中国のエンタメ界、恐るべし……(1位は同じく中国のプロパガン…
クリント・イーストウッド監督&主演の新作『クライ・マッチョ』を観てきました。タイトルの語感がダサいとかいう理由であまり気乗りしてなかったのですが、なんとなくスルーした作品が最後にでもなったらひどく後悔しそうなので行ってまいりました。いやは…
【前置き部分はネタバレなし】MCU27作目『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観ました。最初にひとことふたこと言わせていただくと、すごかった……! フェーズ4のMCUについていけなくなってきたな〜なんて方も、これはスルーしないほうがいいやつ。で…
昨年観そびれていた作品を優先的に観ていくキャンペーン、今回は『くれなずめ』を観ました。感想、これはかなり変な映画です。テーマ自体もさることながら終盤の展開などは特にビジュアル的にも大林宣彦監督の『野のなななのか(2014)』を連想したのですが…
これは絶対観ないぞと予告編タイムに決意するような映画ってちょいちょいあるんですけども、昨年におけるそのうちのひとつ『空白』を観ました。まあ単純にしんどそうな映画であることと、それからもうひとつ単純にメインキャスト陣が苦手な人ばかりだったの…