2010年代の作品
『新感染 ファイナル・エクスプレス(2016)』『新感染半島 ファイナル・ステージ(2020)』などのヨン・サンホ監督によるNetflix映画『サイコキネシス -念力-』を観ました。 主演はシム・ウンギョンさんとリュ・スンリョンさん。シム・ウンギョンさんは最…
イ・チャンドン監督の作品『ポエトリー アグネスの詩(うた)』を観ました。タイトルにでかでかと出た「시」に「……し??」と思わず首を傾げ、続けて出た「詩」で「し!!」と膝を打ったハングル覚えたてのわたしです。なんの話かというと原題は「시(詩)」…
『子猫をお願い(2001)』に引き続き、ぺ・ドゥナさん主演の韓国映画『私の少女』を観ました。ユリイカ「韓国映画の最前線」特集号で監督のインタビューが組まれていたことから知った作品です。 ユリイカ 2020年5月号 特集=韓国映画の最前線 ―イ・チャンドン…
公開されたばかりの韓国映画『チャンシルさんには福が多いね』を劇場鑑賞しました。ポスターからなんとなく『おらおらでひとりいぐも(2020)』みたいな、おばあちゃんが主役の話なのかなと思い込んでいたんですけども、これがじつはアラフォー独身女性のお…
渋谷シアター・イメージフォーラムにて『分断の歴史 朝鮮半島100年の記憶』を観てきました。先日『バクラウ 地図から消された村(2019)』を観に行った際に予告を観て、これは!と思っていた作品です。 内容はタイトルそのままのドキュメンタリーで、監督は…
キム・ギドク監督の作品『嘆きのピエタ』を観ました。前の日には『トガニ 幼き瞳の告発(2011)』で心を痛めていたというのに、翌日観るのがよりによってこれかよ、と後悔しました(時間がなくて、短尺の作品しか選べなかったんや……)。 新型コロナウイルス…
韓国映画『トガニ 幼き瞳の告発』を観ました。ずっと観たかったこの作品、なんといっても『新感染 ファイナル・エクスプレス(2016)』『82年生まれ、キム・ジヨン(2019)』へと続いていくコン・ユ×チョン・ユミの初共演作なのです。が、そのわりには流通し…
渋谷シアター・イメージフォーラムにて映画『バクラウ 地図から消された村』を観てきました。1本前の『ブルータル・ジャスティス(2018)』と同じくこちらも「アトロク」ことTBSラジオ「アフター6ジャンクション」内で特に最近話題の作品。アトロクがなかっ…
S・クレイグ・ザラー監督の『ブルータル・ジャスティス』を観ました。「アトロク」ことTBSラジオ「アフター6ジャンクション」リスナーの方ならすっかりお馴染み、ライムスター宇多丸さん山本匠晃アナウンサーはじめ番組関係者さんたちが2020年ハマりまくった…
年内滑り込みで『燃ゆる女の肖像』を劇場鑑賞してきました。正直そんなに興味ないかな〜と思っていたのですが、ライムスター宇多丸さんがあまりにも絶賛しているものでチョロい宇多丸チルドレンあっさり折れました。 結論は、とても良かったです。これこそ映…
韓国映画『チスル』を観ました。「済州島四・三事件」という負の歴史を描いた作品で、この事件は第二次世界大戦終結後の分断された朝鮮半島において1948年4月から長期にわたり続いた「アカ狩り(と称した無差別な大量虐殺)」のことを指します。 済州島は南…
そこは元日に観ろよ、って感じの『ファースト・マン』を観ました。デイミアン・チャゼル監督の最新作です。 デイミアン・チャゼル監督といえばレンタルで観た『セッション(2014)』がまず面白くて、その監督の次作だというので今度は劇場公開時に『ラ・ラ・…
『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来』を観ました。中国のアニメーション映画で、非常にクオリティが高いとだいぶ前から話題になっていた作品です。 日本では2019年9月から字幕版が小規模上映されていたようですが、好評を受けて2020年11月よ…
マブリーことマ・ドンソク主演の『悪人伝』を観ました。劇場公開時にはタイミングが合わず行けなかったのですが、最近はすぐ配信に入ってくれるので助かります。 さて、タイトルこそ物々しいものの、この作品は軽いエンタメ映画です。ヤクザのボスと正義感の…
ナ・ホンジン監督の『哭声/コクソン』を観ました。「裸の國村隼が四つん這いで迫ってくる韓国映画」とかいう偏りまくった情報だけ知っている作品だったのですが、やっと全貌が明らかに。またひとつお気に入りのトラウマ映画が増えました。 本作、トータルの…
ラース・フォン・トリアー監督の『メランコリア』を観ました。ラース・フォン・トリアーといえば鬱映画の代名詞『ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000)』。名前からすでに不穏な空気の漂ってしまう監督、というイメージがあります。いまいち有意義に過ごせな…
韓国映画にハマってるんだったら観てみて、と教えてもらった『あなた、そこにいてくれますか』を観ました。コテコテのメロドラマみたいなタイトルですが(原題も同じ)、その内容は意外にファンタジーなタイムトラベル系ラブストーリー。フランスのベストセ…
ギャスパー・ノエ監督の『CLIMAX クライマックス』を観ました。これはですね、ふと「ライムスター宇多丸のシネマランキング2019」のトップ10で未見なの『CLIMAX』だけじゃん、と気付いての鑑賞でございます。ちなみにそのトップ10はこちら。リンク先はわたし…
『バーニング 劇場版』を観ました。昨年あたりライムスター宇多丸さんがよく挙げていたタイトルというイメージがあって、韓国映画に疎い頃からなんとなく馴染みのある作品でしたが、なるほど去年のシネマランキング3位でしたか(このトップ10中だと『CLIMAX …
『サニー 永遠の仲間たち(2011)』を観た流れで、同じ監督の最新作『スウィング・キッズ』も観ました。日本では今年のコロナ禍突入直前あたりに公開された作品で、気にはなっていたものの映画館で観るタイミングを逃していたやつです。 ただ、久しぶりに相…
日本でも2018年に『SUNNY 強い気持ち・強い愛』としてリメイクされた大ヒット韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を観ました。日本版のほうはめちゃくちゃエモくて最の高なボロ泣き映画だったんですけど、当時まだ韓国映画にミリも興味のなかったわたしはオリ…
先日、BSプレミアムのドキュメンタリー番組「アナザーストーリーズ」にて「初の南北首脳会談 〜知られざる舞台裏〜」の回を観たのですが、そのなかで紹介されていたのが『工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男』という韓国映画でした。番組がと…
ニコール・キッドマンらが出演している、パク・チャヌク監督のハリウッド進出作『イノセント・ガーデン』を観ました。『スノーピアサー(2013)』からポン・ジュノ監督に入ったわたしが言うのもなんですが、韓国の映画監督は韓国で韓国の映画を撮ってくれた…
『パラサイト 半地下の家族(2019)』公開時、たびたび映画評などで見かけた『下女』という1960年の韓国映画があります。ポン・ジュノ監督自身もこの作品から大いにインスパイアを受けたと語っていました。そんな古典的作品『下女』をリメイクしたのが、今回…
パク・チャヌク監督の『渇き(2009)』にて先日わたしのハートをぶち抜いてくれたキム・オクビンさん。彼女が主演する、ずばり『悪女/AKUJO』という映画があるらしいぞってことですかさず観ました。が、結論としてはあんまりピンとこず。まあそういうもんで…
韓国映画のことを調べているとよく出くわす『お嬢さん』という作品。なんだかほのぼのしたタイトルで、なんかまあ魅力的なお嬢さんが堪能できるのかな?とふんわり期待値を上げておりましたが、ようやくご対面と相成りました。ところが開けてびっくり玉手箱…
観よう観ようと思いつつ、だった韓国映画『エクストリーム・ジョブ』をようやく観ました。韓国ではなんと同年公開の『パラサイト』超えをしているというマグナムヒット作。スクリーン独占が問題になったりもしたそうで、今の日本でいう『鬼滅の刃』くらいヒ…
韓国ドラマ『愛の不時着』をご覧になった方であれば、第10話でいきなり「緑のスウェット男」がさも重要人物かのように登場したのを覚えていることでしょう。 『愛の不時着』10話より そう、この人ですね。じつは「この人」、2013年に韓国で大ヒットした映画…
映画『異端の鳥』をTOHOシネマズ日比谷シャンテで観てきました。以前シャンテで予告を目にし、おもしろそうだなと思っていた作品。とはいえ3時間弱の長尺だし重そうだし、「途中退場者続出!」なんていう触れ込みにも怖気付いていたのですが、ライムスター宇…
この記事の続きです。 京都国際映画祭2020の特集『大林宣彦の玉手箱─ワンダーランドな空想映画館─』では、メイキング・ドキュメンタリー作品も上映(配信)されていました。ここではメイキング2作品と、映画祭の特別対談について書きます。 目次 映画の根「…