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主に映画の感想文を書いています

2019年の作品

いまさら? いや今こそあらためて—「天気の子」聖地紹介記事を書きました。

春頃まで毎月書かせていただいていた「まっぷるトラベルガイド」さんでの映画関連記事。転職してからしばらく書いていなかったのですが、久しぶりにお仕事いただきました。嬉しい! 今回の記事は、新海誠監督作品『天気の子』の聖地紹介。え、いまさら?? …

映画「ナイトクルージング(2019)」感想|先天性の全盲者は映画監督になれるのか

新宿K's cinemaへ『こころの通訳者たち』を観に行った際、アフタートークのゲストに佐々木誠監督がいらっしゃるとのことだったのですが、失礼ながら佐々木監督のことを存じ上げなかったわたし。何か一本観ておこう!と前日になって観たのがこの『ナイトクル…

チュプキで観た「プロメア」と「劇場版SAO オーディナル・スケール」と、ダメ押しでクラファンの話。

シネマ・チュプキにて、滑り込みで『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』と『プロメア』を観てきました。ひとつひとつじっくり書けるくらい両方とも良かったのですけど、スピード感重視の(しかし文字は無駄に多い)2本立て感想で今…

映画「無垢なる証人(2019)」感想|「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の脚本家が描く、ひとつ前の世界。

韓国映画『無垢なる証人』を観ました。こちら、現在大ヒット中の韓国ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の脚本家ムン・ジウォンさんが脚本を手掛けた法廷ものヒューマンドラマです。あらためて超ざっくり書いておくと『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』というド…

映画「あの日のオルガン(2019)」感想|生き生きとしたキャスト、自ずと生まれる厭戦の思い。

久保つぎこさんによるノンフィクション『あの日のオルガン 疎開保育園物語』を原作とした、太平洋戦争末期「疎開保育園」の物語です。監督・脚本の平松恵美子さんは、山田洋次監督のもとで共同脚本や助監督を長年つとめてこられた方なのだそう。驚くべきは、…

まっぷるさんで新海誠作品7本の紹介記事を書きました

「まっぷるトラベルガイド」さんにて、新海誠監督の劇場用作品全7本について記事を書かせていただきました。それぞれ簡単な作品紹介と聖地ガイドになっています。新海誠監督につきまして良く言えば「フラットな視線を持つ」、悪く言えば「熱心なファンじゃな…

岩波ホール最後の上映作品「歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡(2019)」を観た

2022年7月29日をもって閉館となる神保町の老舗ミニシアター「岩波ホール」に行ってきました。じつは今まで行ったことがなく(神保町へ行くときはいつも岩波ホール直結のA6出口から出ていたので完全に素通りし続けていたことになります)最初が最後になってし…

映画「王の願い ハングルの始まり(2019)」感想|ハングル創製のifを描く、歴史改変物語。

ハングルの創製には諸説あり、世宗が一人で作った可能性もあるとされているそうです。当時の朝鮮には自国語を書き表す文字がなく、上流層のみが特権的に中国の漢字を使用していました。権力を誇示するための文字だったのです。しかし世宗が作ろうとしたハン…

ここ最近の鑑賞映画まとめて感想②|「ペトルーニャに祝福を」「ものすごくうるさくて〜」ほか

前回に引き続き、溜めてた感想を一気に供養していく回です。 『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011)』 『THE END(2011)』 『ペトルーニャに祝福を(2019)』 タイトルだけ見るとデスメタルみたいな顔面の映画を想像してしまうのですが、じつ…

ここ最近の鑑賞映画まとめて感想①|「聲の形」「建築学概論」「ストーリー・オブ・ラブ」ほか

前回の投稿から10日も開いてしまいました。生きてます。 その間も映画自体は15本くらい観ていたのですが、節操がなさすぎてもはや何も書けませんでした。そんなわけで「まとめて雑感」スタイルにて一旦リセットしようと思います。まずは5本、なんとなくラン…

杉田協士監督作品「ひとつの歌」「ひかりの歌」感想|監督の作家性が、わかったりわからなかったり。

『春原さんのうた』杉田協士監督の過去作『ひとつの歌』と『ひかりの歌』を、いずれもポレポレ東中野の特集上映にて観ました。ポレポレさんに行くのはじつは今回が初めて。中央線沿いのこのあたりって妙な精神的距離があって一歩踏み出せずにいたのですがよ…

3.11関連ドキュメンタリー「きこえなかったあの日」「二重のまち/交代地のうたを編む」感想

東京・田端のユニバーサルシアター「シネマ・チュプキ・タバタ」3月前半プログラムから、いずれも東日本大震災に関連するドキュメンタリー『きこえなかったあの日』『二重のまち/交代地のうたを編む』の2本を観てきました。

「まちの本屋」「ようこそ革命シネマへ」ほか、22年1月後半シネマチュプキ鑑賞メモ

東京・田端のシネマ・チュプキ・タバタにて、1月後半のプログラムを滑り込みで4本ハシゴしてきました。『まちの本屋(2020)』『ようこそ革命シネマへ(2019)』『サマーフィルムにのって〈音声ガイド付〉(2020)』『映画大好きポンポさん〈音声ガイド付〉…

映画「くじらびと」「大海原のソングライン」「地球交響曲 ガイアシンフォニー 第九番」|シネマ・チュプキ12月後半プログラムまとめて感想

東京・田端のユニバーサルシアター「シネマ・チュプキ・タバタ」に一日籠って、12月後半のプログラムから『くじらびと』『大海原のソングライン』『地球交響曲 ガイアシンフォニー 第九番』を観てきました。3本ともドキュメンタリー作品です。 くじらびと(2…

「死霊館」シリーズのスピンオフ作品5本を一気に観た

ジェームズ・ワン監督率いる『死霊館』シリーズにどハマりしてしまったので、スピンオフ含む「死霊館ユニバース」の全8作品を一気見しました。本編3作品を除いた5作品について簡単に感想を書きます。 なお、いきなりハマった理由と本編3作品のほうの感想(主…

タイ映画「ハッピー・オールド・イヤー(2019)」感想|オフビート断捨離コメディと見せかけて、重く鋭く痛い。

昨日のアトロクOPで宇多丸さんが興奮気味に語っていたタイ映画『ハッピー・オールド・イヤー』を早速観ました。 いま注目株らしいナワポン・タムロンラタナリット監督(噛まずに言えるようになっておきたい)の作品で、日本でも昨年末に劇場公開されていたと…

映画「プリズン・サークル(2019)」感想|日本初、刑務所内の更生プログラムに密着したドキュメンタリー

「刑務所」は、どこかファンタジーですらある場所だと思います。「日本の刑務所」であればなおのこと。映画やドラマではよく見るけれど、実際の刑務所がどんなところなのかは全く知らない。それもそのはずで、原則カメラが入ることは許されない場所だから。…

映画「白頭山大噴火(2019)」感想|必見! 確実に頭ひとつ抜けた超大作エンタメ韓国映画

「白頭山(ペクトゥ-サン)」とは北朝鮮と中国の国境付近に位置する火山の名前。この映画何がすごいって、開始早々に大地震で朝鮮半島が壊滅します。エンタメのためなら自国をも躊躇なく破壊する、これぞ韓国映画の強みよ……。しかもハリウッド映画級のクライ…

ドキュメンタリー「<片隅>たちと生きる 監督・片渕須直の仕事(2019)」を観た

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の制作・公開に密着したドキュメンタリー映画『<片隅>たちと生きる 監督・片渕須直の仕事』を観ました。 一応補足しておくと『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』とは、2016年に大ヒットを記録したアニメー…

映画「EXIT(2019)」感想|今年観たエンタメ映画で一番好きかも。だから熱く語ります。

韓国映画『EXIT イグジット』を観ました。久しぶりにこんな、全面的に信頼できる映画を観てしまい感動しています。そして感想を書くのが面倒くせえ(最高!な映画ほど感想は書きづらいのである)。

映画「21ブリッジ(2019)」感想|求めていた橋は供給されなかった

昨年早世したチャドウィック・ボーズマンの、劇場映画としては遺作になるんでしょうか。犯人を捕まえるためマンハッタン島に架かる21の橋を全て封鎖する!という掴みが最高にキャッチーで、ニューヨークの橋好きとしてかなり期待値を上げていた本作。仮にお…

「軍事国家ミャンマーの内幕(2019)」感想|そもそもよく知らないミャンマーとアウンサンスーチーのことが知りたくて

ドキュメンタリー専門配信サービス「アジアンドキュメンタリーズ」にて『軍事国家ミャンマーの内幕』を観ました。ライムスター宇多丸さんが「アトロク」でおすすめしていて、今きっとその経由で視聴数も増えている作品じゃないでしょうか。ここ最近ミャンマ…

映画「ビバリウム(2019)」感想|ティファニーブルーの胸糞メタファー人生白書

『ビバリウム』を観てきました。ざっくりのストーリーは、お部屋探し中のカップルが内見で連れてこられた奇妙な住宅地から抜け出せなくなるというもの。アートワークのイメージそのままに、ティファニーブルーの洒落たおうちがとっても可愛い映画。でも内容…

映画「野球少女(2019)」感想|ベタなスポ根ではない。あとキャストが個人的に超アツい。

韓国ドラマ『梨泰院クラス』でトランスジェンダーのシェフ役としてブレイクしたイ・ジュヨンさんの主演新作映画『野球少女』を劇場鑑賞しました。 野球には(ていうかスポーツ全般)興味がないのですが、『梨泰院』ファンとして彼女の活躍は押さえておきたい…

映画「カツベン!(2019)」感想|サイレント時代の映画興行と活動弁士を描いた素朴なコメディ

周防正行監督の映画『カツベン!』を観ました。 主演は成田凌さん。朝ドラ『おちょやん』で惚れちゃって、先日はまず『愛がなんだ(2019)』を観ましたけども。やっぱりいいですね成田凌さん。なんでも周防監督も「タイプだから」という理由でキャスティング…

音声ガイド付きで映画「音響ハウス」「ようこそ映画音響の世界へ」 を鑑賞 〜バリアフリー映画館シネマ・チュプキさんの取り組みについて〜

JR田端駅近くのバリアフリー映画館シネマ・チュプキ・タバタさんにて、『音響ハウス』と『ようこそ映画音響の世界へ』のドキュメンタリー映画2本を音声ガイド付きで観てきました。 先日『愛がなんだ』を観た際に映画のバリアフリー化に興味を持ち、シネマ・…

イラン映画「ジャスト6.5 闘いの証(2019)」感想|穴と犬と、ペルシア語の語感が最高

イラン映画(!)の『ジャスト6.5 闘いの証』を観てきました。本作は2019年の東京国際映画祭で最優秀監督賞ほかを受賞しており、この度正式に日本で配給されたかたちです。 掴みはかなり良かった! 特に序盤の2案件が最高だったのでさわりだけ書いておきまし…

映画「愛がなんだ(2019)」感想|成田凌のダメなところが愛おしい。ていうかみんな愛おしい。

今泉力哉監督の映画『愛がなんだ』を観ました。朝ドラ『おちょやん』で成田凌さんのひょうひょうとしたキャラクターと塩顔に惚れ込んでしまい、成田凌成分摂取してえ〜〜〜と思ったことが鑑賞動機その1。 その2は、ラジオ番組『アフター6ジャンクション』で2…

映画「天国にちがいない(2019)」感想|小鳥をどかすシーンだけで永遠に見ていられる

アップリンク吉祥寺にて、映画『天国にちがいない』を観ました。デザイナーの大島依提亜さん(本作のパンフレットも担当)がTwitterでおすすめしているのを見て、これは観に行こうと思っていた作品です。 エリア・スレイマン監督『天国にちがいない』デザイ…

映画「チャンシルさんには福が多いね(2019)」感想|何も起こらないのが嬉しい(耳野郎も出てます)

公開されたばかりの韓国映画『チャンシルさんには福が多いね』を劇場鑑賞しました。ポスターからなんとなく『おらおらでひとりいぐも(2020)』みたいな、おばあちゃんが主役の話なのかなと思い込んでいたんですけども、これがじつはアラフォー独身女性のお…