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主に映画の感想文を書いています

映画

大林宣彦監督作品「転校生(1982)」感想|やっと観れたオリジナル版は、ちっとも古びていなかった。

1年ほど前、訃報をきっかけにのめり込んだ大林宣彦監督の世界。1作目『HOUSE/ハウス(1977)』から観ていこうとするなかで、配信全盛の今まずぶち当たるのは超代表作『転校生』が配信されていないということなんですよね。 レンタル屋は近所から消えたし、D…

映画「21ブリッジ(2019)」感想|求めていた橋は供給されなかった

昨年早世したチャドウィック・ボーズマンの、劇場映画としては遺作になるんでしょうか。犯人を捕まえるためマンハッタン島に架かる21の橋を全て封鎖する!という掴みが最高にキャッチーで、ニューヨークの橋好きとしてかなり期待値を上げていた本作。仮にお…

映画「街の上で(2021)」感想|よくできたコントのような下北沢青春群像劇

今泉力哉監督の最新作『街の上で』を観てきました。ざっくりいうと本作は下北沢を舞台にした群像劇。若葉竜也さん演じる主人公「荒川青(あお)」は、下北沢に住み下北沢で働く、つまり生活圏100%下北沢な男。そんな彼の、劇的ではないかもしれないけれどそれ…

映画「アンモナイトの目覚め(2020)」感想|同性愛というだけで類似作品になってしまうのだろうか、と自問自答ぶつぶつ。

うつ病を患った上流階級の女性と古生物学者の女性が心を通わせていく物語で、主演はケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナン。1800年代前半を生きた実在の古生物学者メアリー・アニングをケイト・ウィンスレットが演じています。非常に重要な発見をし…

【2021改訂版】動画配信サービスで観れる大林宣彦監督作品23本をリストアップ&簡単に紹介します

この記事では、主要動画配信サービスで観れる大林作品をリストアップします。また併せて、配信されている全23+1作品の簡単な紹介もしていきます。大林作品の世界へ一歩踏み込むお手伝いができれば幸いです。

インド映画「マッキー(2012)」感想|ハエを甘く見るな

インドのハエ映画『マッキー』を観ました(掴みがいい)。監督は『バーフバリ』シリーズのS・S・ラージャマウリ。ざっくりのストーリーは「悪漢に殺された男が、愛する女性を守るためハエとして転生する」というもの。同じ女性に好意を寄せていたがために恋…

映画「でーれーガールズ(2015)」感想|ゆるいタイトルと侮るなかれ、でーれー=とっても泣かされた。

原田マハさんの同名小説を映画化したもので、優希美青さんと足立梨花さんがW主演。また彼女らの30年後を元タカラジェンヌの白羽ゆりさんと安蘭けいさんがそれぞれ演じています。「でーれー」とは岡山弁で「すごい」「とっても」を意味する言葉。東京から岡山…

映画「騙し絵の牙(2021)」感想|スピード展開が楽しい、超豪華オールスターキャスト映画。予告芸にも感服。

泣く子も黙る『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督作品です。ざっくり言うと出版業界の内幕を赤裸々に描いたコンゲーム的な物語。ネタバレ要素が多いので多くは語れませんが、とりあえず面白いです。次々繰り出される展開!展開!展開!のテンポ感が抜…

映画「私をくいとめて(2020)」感想|プロのおひとりさまには共感の嵐。そしてコロナ禍映画でもあった!

『勝手にふるえてろ』も最高だった大九明子監督の新作で、のん(能年玲奈)さんが主演です。ざっくりの物語は、30代おひとりさまのヒロイン「みつ子」が脳内相談役「A」とあれこれ自問自答しながら人生していくというもの。『勝手にふるえてろ』同様、独り言…

2021年3月に観た映画を振り返る〈感想記事の一覧〉

3月に観た映画やドラマ、その他映像作品を振り返ります。だいぶ雑多になってきましたが、一応「映画」カテゴリで括った記事は全17本。新作のなかではなんだかんだ『シンエヴァ』が圧倒的だったなあというのと、奇しくもアニメーションであり特撮であり制作年…

映画「グラン・トリノ(2008)」感想|なんとなくの食わず嫌いを後悔。名作でした。

クリント・イーストウッド監督&主演の映画『グラン・トリノ』を観ました。 この映画、なんか渋そうじゃないですか。男とクルマとPTSDのハードボイルドな物語かなと若干身構えていたんですが、どっこい、めちゃめちゃ心温まる名作映画でした。いわば『ニュー…

映画「ノマドランド(2021)」感想|ぼんやり老後を考える

アカデミー賞大本命と噂の『ノマドランド』を観てきました。 なんか地味そうな映画、くらいの印象しかないまま前情報なく観たのでまずはいきなり巨大なAmazonにびっくりするっていう。あれはブラックフライデーとかそういう時期の雇用なんでしょうかね。郵便…

松竹ブロードウェイシネマで「キンキーブーツ」を観た

松竹ブロードウェイシネマで『キンキーブーツ』を観てきました。2005年の同名映画をミュージカル化した本作は、ニューヨークのガイドブックにも必ず載っているような超ヒット作。わたしも2018年冬にニューヨーク旅行をした際は候補に入っていました。が、外…

映画「JUNK HEAD(2021)」感想|制作期間7年! 内装業の傍らコツコツ作られた日本製ストップモーション長編アニメ

シャケナツミソス! アップリンク吉祥寺にて映画『JUNK HEAD』を観てきました。じつに7年もの歳月をかけて制作されたストップモーション・アニメです。 監督の堀貴秀さんは内装業を生業とする傍ら、2009年末に完全独学で本作の制作を開始。2013年には30分尺…

映画「ミナリ(2020)」感想|表面的に観ても味わい深いが、町山さんの解説を聴くと数段深まる。

現在公開中の映画『ミナリ』を観ました。主演のスティーヴン・ユァンはじめほとんどのキャストが韓国系ですが舞台はアメリカで、お馴染みA24とPLAN B製作のアメリカ映画ということになっています。 ポスターなどに書かれている最低限のあらすじは「農業の成…

「軍事国家ミャンマーの内幕(2019)」感想|そもそもよく知らないミャンマーとアウンサンスーチーのことが知りたくて

ドキュメンタリー専門配信サービス「アジアンドキュメンタリーズ」にて『軍事国家ミャンマーの内幕』を観ました。ライムスター宇多丸さんが「アトロク」でおすすめしていて、今きっとその経由で視聴数も増えている作品じゃないでしょうか。ここ最近ミャンマ…

斜に構えて「シンエヴァ」を観た。すごくよかった。【前半: 序破Qの復習/後半: ネタバレ雑感】

なんやかんや一応テレビシリーズから全部観てはいるんだけど、とはいえそんな熱心なファンじゃないしさ、と斜に構えていた『シンエヴァ』公開祭り。というより、ただのミーハーなノリで観に行くのは失礼かなみたいなところもあったんですが。 でもまあ、なん…

映画「ビバリウム(2019)」感想|ティファニーブルーの胸糞メタファー人生白書

『ビバリウム』を観てきました。ざっくりのストーリーは、お部屋探し中のカップルが内見で連れてこられた奇妙な住宅地から抜け出せなくなるというもの。アートワークのイメージそのままに、ティファニーブルーの洒落たおうちがとっても可愛い映画。でも内容…

映画「盆唄(2018)」感想|帰還困難区域に代々伝わる盆踊りを絶やさないよう奮闘する福島の人たちのドキュメンタリー

昨日観た『津波そして桜』に引き続き「アジアンドキュメンタリーズ」にて3.11関連のドキュメンタリーを観ています。今日は2018年公開の『盆唄』。原発からほど近い福島県双葉町は、帰還困難区域として現在も立ち入りが制限されています。住民ですら、身分証…

映画「津波そして桜(2011)」感想|震災当時訪日していたイギリス人監督によるドキュメンタリー

東日本大震災から10年。2011年製作の短編ドキュメンタリー映画『津波そして桜』を観ました。これは震災のタイミングで偶然日本を訪れていたイギリス人のルーシー・ウォーカー監督による作品。監督はもともと「桜」に個人的な思い入れがあり、日本にいたのも…

宝塚歌劇 雪組公演「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」を観た 〜映画版と比較してのあれこれ〜

宝塚歌劇団 雪組公演『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』をBSプレミアムで観ました。わたしこの映画がとても好きなもので、宝塚で舞台化されると聞いたときは興味半分、「できんの??」半分でした。懸念は主に二点。「モリコーネの音楽がない(であろう)ワン…

映画「野球少女(2019)」感想|ベタなスポ根ではない。あとキャストが個人的に超アツい。

韓国ドラマ『梨泰院クラス』でトランスジェンダーのシェフ役としてブレイクしたイ・ジュヨンさんの主演新作映画『野球少女』を劇場鑑賞しました。 野球には(ていうかスポーツ全般)興味がないのですが、『梨泰院』ファンとして彼女の活躍は押さえておきたい…

映画「あのこは貴族(2021)」感想|異なる階層に生きる女性ふたりが東京の空の下で巡り合う物語

山内マリコさんの同名小説を原作とした映画『あのこは貴族』を観ました。門脇麦さん演じる良家の箱入り娘と、水原希子さん演じる地方出身の女。同じ東京に暮らしながら異なる「階層」で生きるふたりが、高良健吾さん演じる良家の子息を介して知り合うことと…

映画「麻薬王(2018)」感想|70年代、日本相手のヒロポン闇取引をソン・ガンホ主演で描いた作品

Netflixで配信されている韓国映画『麻薬王』を観ました。監督は『KCIA 南山の部長たち』のウ・ミンホ。出演はソン・ガンホ、ぺ・ドゥナほか。この映画は70年代韓国に実在した麻薬王(イ・ファンスンという人らしい)をモデルとしたフィクションです。いきな…

映画「インサイダーズ/内部者たち(2015)」感想|アルバトロス!じゃねえよ

劇中いちしょうもない台詞をサブタイトルにしました。「モヒートでモルディブ」とも迷ったけど、やっぱこっちだろうな。あの“接待ゴルフ”嫌すぎるでしょ。完全フィクションであることを祈る。というわけで『インサイダーズ/内部者たち』という韓国映画を観…

2021年2月に観た映画を振り返る〈感想記事の一覧〉

2月に観た映画やドラマを振り返ります。公開のタイミングで劇場鑑賞したものを新作、それ以外を旧作としています(今月はちょっと曖昧かも)。リンク先は感想記事、並びは鑑賞順です。先月分はこちら。 新作 天国にちがいない 花束みたいな恋をした 哀愁しん…

映画「DAU. ナターシャ(2020)」感想|エンタメ作品としては疑問あり。メイキングには興味あり。

これは無責任におすすめできません。今週末から劇場公開されているロシア映画『DAU. ナターシャ』を観ました。 「ムービーウォッチメン(fromアトロク)」の課題映画に選ばれたこともあって観ようと思っている方そこそこいらっしゃると思うのですが、だいぶ…

映画「カツベン!(2019)」感想|サイレント時代の映画興行と活動弁士を描いた素朴なコメディ

周防正行監督の映画『カツベン!』を観ました。 主演は成田凌さん。朝ドラ『おちょやん』で惚れちゃって、先日はまず『愛がなんだ(2019)』を観ましたけども。やっぱりいいですね成田凌さん。なんでも周防監督も「タイプだから」という理由でキャスティング…

映画「ソウルフル・ワールド(2020)」感想|大人のためのヒーリング映画

ようやくDisney+に加入したので、自己肯定感を上げてくれると評判のピクサーアニメ『ソウルフル・ワールド』を観た。いやはやこれは、完全に大人のためのヒーリング映画ですわね。プラネタリウムで上映してくれたら最高。 主人公はプロミュージシャンを夢見…

映画「あの頃。(2021)」感想|ハロプロのことよく知らんけど人生はすばらしいってことで

一応90年代後半からのハロプロ全盛期ど真ん中を生きた世代ではあるものの、所謂ハロヲタでは全くありません。体育祭で黄色5を踊ったりはしたけれど、その前の年はおニャン子だったしだからなんだって話です。 そんなハロプロリテラシー極めてゼロな状態で観…