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主に映画の感想文を書いています

2022年の作品

映画「すずめの戸締まり(2022)」ネタバレ感想|よくぞ新海監督、これを。

新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』を観てきました。なかなか新作映画を観に行けない日々で、本作も人が落ち着いてから行こうかなと思っていたのですが、どうも評判がいいらしい。これは気になっちゃうな〜ということで、公開3日目に行ってまいりました…

映画「四畳半タイムマシンブルース(2022)」感想|面白くないわけがないんだ

映画『四畳半タイムマシンブルース』を観てきました。と言っても、いつぞや『マイ・ブロークン・マリコ(2022)』を観た日、ええと、10月9日に観たので、うっかり一ヶ月近く書きそびれていたわけですが。まずいまずい。書くことがなかったわけじゃないんです…

映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022)』感想|たった82分でえげつない面白さです

渋谷シネクイントにて『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』を観てきました。この映画、試写会の感想ツイートがタイムラインに流れてきて「え、なんだこの面白そうな映画は」と気になったのが最初の出会いでした。んで公開日が来て…

S・S・ラージャマウリ最新作「RRR(2022)」感想|3,000円くらい払って観たい満足度

『バーフバリ』シリーズで大旋風を巻き起こしたS・S・ラージャマウリ監督の最新作『RRR』、初日に観てきました。もともと、初日に観るほどの熱量はなかったんです。『バーフバリ』シリーズはそこまでハマったわけでもないし。でもTwitterで「観たら元気にな…

映画「わかりません(2022)」感想|年相応のレールから外れた私たちへ

池袋シネマ・ロサにて、片山享監督の映画『わかりません』を観ました。こちら、まず面白いのが、出演者の多くが「本人役」であるところ。ボブ鈴木さん演じる「ボブ鈴木」と、木原勝利さん演じる「木原」という、実在の「おっさん」二人の物語なのです。そし…

映画「マイ・ブロークン・マリコ(2022)」感想|マブダチの遺骨を抱えて旅する映画

映画『マイ・ブロークン・マリコ』を観ました。平庫ワカさんの同名コミックを原作として、『浜の朝日の嘘つきどもと(2021)』のタナダユキ監督が実写映画化。永野芽郁さんと奈緒さんW主演ということで(クレジット的には永野芽郁さん単独主演なのかな、でも…

映画「ファーストミッション(2022)」感想|じつは今きっと日本一アクションがすごい映画

シネマ・チュプキにて10/15(土)まで上映中の映画『ファーストミッション』を観ました。こちら、SNSで評判を見ていると『カメラを止めるな!(2017)』や『ベイビーわるきゅーれ(2021)』などと併せて語られる傾向がありまして、その辺りのタイトルにピンと…

映画「LOVE LIFE(2022)」感想|というか、当事者キャスティングについていろいろと思ってみる。

深田晃司監督の最新作『LOVE LIFE』をBunkamuraル・シネマにて観てきました。なんていうか、すごく良かったんですけど、そこまで何かを書こうという気持ちにならなくて、とりあえず書き始めた現時点でもまださほどアウトプット欲がありません。ちなみに深田…

映画感想「百年と希望」「ゆめパのじかん」「さとにきたらええやん」|チュプキ9月前半鑑賞メモ

2週間も開いてしまいました。生きてはいます、353です。さらに言うと映画自体は前回の投稿から20本くらい観ています、353です。というわけで、まずは2週間前に観たやつ、2022年9月前半の[シネマ・チュプキ・タバタ](https://chupki.jpn.org/)鑑賞メモです。…

映画「激怒(2022)」感想|高橋ヨシキ長編監督デビュー作、これは観ておかねば。

映画ライター、アートディレクターの高橋ヨシキさんが企画・脚本・監督をつとめた映画『激怒』を新宿武蔵野館にて観てきました。高橋ヨシキさんといえば雑誌「映画秘宝」などでもお馴染みですが、わたし的にはアトロクことTBSラジオ「アフター6ジャンクショ…

映画「さかなのこ(2022)」感想|すべての「さかなクン」たちへ。好きを貫け!

映画『さかなのこ』を観てきました。のんさんが「さかなクン」を演じるらしい、程度の情報で止まっておりさほど注目もしていなかったのですが、いざ公開されるや、おや、評判が良さそうだぞ…? そこで初めて知ります、沖田修一監督だったのか!というわけで…

映画「こちらあみ子(2022)」感想|あの坊主頭みたいになれたらいのに、みんな。

森井勇佑監督の映画『こちらあみ子』を観ました。今村夏子さんの同名小説を原作としていますが、小説を全然読まないわたしがそのタイトルを知ったのは『花束みたいな恋をした(2021)』を観た際。劇中で「今村夏子さんの『ピクニック』」というワードが何度…

映画「NOPE/ノープ(2022)」感想|どうにかUFOを撮りたい! 音効特盛のエンタメ快作

『ゲット・アウト』『アス』などのジョーダン・ピール監督最新作『NOPE/ノープ』を観てきました。こちら、何か得体の知れないSF系ホラーな予告にとても期待しておりました。そして見事に期待以上でした。ってのと、ジョーダン・ピール史上最高にエンタメ寄…

映画感想「ハンナ・アーレント」「キャスティング・ディレクター」|チュプキ7月後半鑑賞メモ

時間がないぜシリーズその2、こちらは2022年7月後半のシネマ・チュプキ鑑賞メモ。『ハンナ・アーレント(2012)』と『キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性(2012)』を観ました。1本目『ハンナ・アーレント』。先月から続いていた「あ…

映画「ソー:ラブ&サンダー(2022)」雑な感想|斧の嫉妬とヤギがツボすぎてだめ

映画を観る暇も感想を書く暇もまるでない今日この頃、とても気持ち悪い感じです! とりあえず書こう、書くだけ書いておこうまずは『ソー:ラブ&サンダー』。『モガディシュ 脱出までの14日間(2021)』の後にじつはハシゴしてまして、命が軽ェ!と思った記…

映画感想「山歌」「チロンヌㇷ゚カムイ イオマンテ」「アイヌモシㇼ」|涼みがてらのチュプキ7月前半鑑賞メモ

だるい。ねむい。クーラーでよく冷えた布団と枕の間に腕を突っ込みながらうだうだしていた日曜日。こんなことではいけないと思い直し、用もなくチュプキへ。結局3本観て帰ってきました。ざっくりと、超ざっくりとメモ書き。1本目は笹谷遼平監督の『山歌(202…

映画「ベイビー・ブローカー(2022)」感想|豪華キャストすぎて頭に入ってこない……

こちら是枝監督初となる韓国製作・全編韓国語の作品で、何よりキャストがとにかく豪華! 日仏合作の前作『真実(2019)』におけるカトリーヌ・ドヌーヴ×ジュリエット・ビノシュ×イーサン・ホークも凄かったですけど、個人的な興味レベルとしては本作のインパ…

映画「PLAN 75(2022)」感想|75歳以上はお国のために死ね、という遠くない未来の話。

早川千絵監督による映画『PLAN 75』を観てきました。「75歳以上が自ら生死を選択できる制度が施行された近未来の日本」を舞台にした、わたしの好きな「地味SF」です。原型となっているのは、是枝裕和監督が総合監修を務めたオムニバス映画『十年 Ten Years J…

映画「マイスモールランド(2022)」感想|在留資格を失った在日クルド人家族の、フィクションだけど本当の話。

映画『マイスモールランド』を観てきました。いやあ……、観れてよかった。評判に違わず素晴らしい作品でした……。難民申請の不認定により在留資格がいきなり失効となってしまった在日クルド人の家族を描くフィクションの劇映画。監督はこれが商業デビュー作と…

映画「私だけ聴こえる(2022)」感想|“ろう者でも聴者でもない、コーダという種族”を少しでも知る

ドキュメンタリー映画『私だけ聴こえる』を、シアター・イメージフォーラムにて観てきました。「耳の聴こえない親を持つ、耳の聴こえる子どもたち=CODA」を題材にした映画『コーダ あいのうた(2021)』が今年のアカデミー賞作品賞に輝いたのは記憶に新しい…

映画「犬王(2022)」感想|大規模コンサートの興奮が見事に表現された、でも室町時代のお話。

湯浅政明監督の最新作『犬王』を観てきました。舞台は室町時代。平家の呪いで視力を失った琵琶法師の青年・友魚(声:森山未來)と、疎まれて育った異形の能楽師・犬王(声:アヴちゃんfrom女王蜂)、二人の若きアーティストが京の都を熱狂させていく物語で…

映画「トップガン マーヴェリック(2022)」感想|“この世界では死なせない”っていう話に弱い

やたら評判が良かったので斜に構えて見始めたのですが、終わってみればいやはや、満足度、高っ。手に汗握って、感動して、めちゃくちゃストレートに面白い……。今年の「ザ・映画」は『ウエスト・サイド・ストーリー』が不動の一位かと思いきや、ここに来て頭…

映画「シン・ウルトラマン(2022)」感想|詳しくなくても大丈夫、シュールが好きなら大丈夫。

メフィラスかっこいい(ゆめかわいいくらいのニュアンス)と噂の『シン・ウルトラマン』観てきました。わたしのウルトラリテラシーはそう高くなくて、かつて父が観ていたセブンを一緒に見たような気がする幼少期の記憶だったりとか、初代マンからレオあたり…

映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022)」感想|とりあえず楽しかったからヨシ!

MCU28作目『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』観ました。お決まり的に書いておくと、ネタバレありです多分。さて、一応わたしとMCUの仲についてですが、とりあえず映画は全作履修済(ただし観た端から順に忘れる)。ドラマは『ワンダ…

映画「猫は逃げた(2022)」感想|城定秀夫×今泉力哉コンビによる、不貞な男女と猫の群像物語。

『愛なのに』を観たのはもう2ヶ月も前で、この『猫は逃げた』もその後すぐ公開されていたのになんか時間が合わず新宿武蔵野館を何度素通りしたことか……。kikiさんの最終上映でやっと滑り込めました。 どんなお話かというと、ざっくり「倦怠夫婦もの」でしょ…

映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」続編と併せた感想|筋が通った家庭内ドキュメンタリー

本作でカメラが捉えるのは、アルツハイマー型認知症を患った87歳の「母」と、そんな母を老老介護する事になった95歳の「父」。そしてカメラの手前にいるのは、両親の姿を記録することにした「ひとり娘=信友監督」。認知症という繊細な対象をドキュメンタリ…

映画「やがて海へと届く(2022)」感想|岸井ゆきの×浜辺美波に釣られ、何も知らずに観てみたら。

彩瀬まるさんの同名小説が原作となっていることはエンドロールまで知らず、鑑賞動機は単純(っていうか不純)に「岸井ゆきの×浜辺美波」だなんてそんなの観ないわけがないでしょ!というもの。しかもなんか、百合みあるし。観るでしょ。 そんなわけで全く予…

映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」「香川1区」感想|このタイトルで、じつは家族の物語。

大島新監督の連作ドキュメンタリー『なぜ君は総理大臣になれないのか』『香川1区』を観てきました。これが、まいった。勝手に想像していた「政治ドキュメンタリー」とは全然違って、まずとにかく「面白い」し、どういうわけかめちゃくちゃ「泣ける」し、なん…

映画「ウェディング・ハイ(2022)」感想|1時間押しの披露宴を取り戻せ! プランナーさんの苦悩を描くコメディ

脚本バカリズム×監督大九​明子というドリームプロジェクトみたいな映画『ウェディング・ハイ』を観てきました。バカリズムさんは『架空OL日記』『地獄の花園』その他テレビドラマなど数々の脚本を手掛けている、非常にわたしのツボなコメディアンです。大九​…

「映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021」感想|図らずも世界情勢を反映してしまった数奇な作品

『宇宙小戦争』と書いて『リトルスターウォーズ』と読みます。リメイクである本作のオリジナルは1985年発表のコミックおよび映画。わたしにとってはSF的メカニックデザインや特撮の原体験となった作品かもしれません(おそらく『宇宙開拓史』や『鉄人兵団』…