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主に映画の感想文を書いています

2020年の鑑賞記録

映画「戦場のメリークリスマス 4K修復版(1983)」感想|ボウイはロレンスじゃないんだ?! 〜はじめての戦メリ〜

『戦場のメリークリスマス 4K修復版』を観てきました。坂本龍一さんによる同名のテーマ曲はあまりにも有名ですが、それ以外のことをあまりにも知らなすぎたこの映画。そもそも日本人監督の作品であることすら知りませんでした(っていうレベルの感想を書きま…

2020年に観た海外ドラマを振り返る

昨年は映画を200本以上観れただけでも満足なのに振り返ってみればドラマのほうもちゃっかり観れていた一年でした。2020年に鑑賞した海外ドラマは以下の通りです(順不同。リンク先は最初に書いた関連記事)。

2020年 印象深かった新作映画

ギリギリまで観たい性分なもので、いろいろ駆け足で総括しております。というわけで2020年も今日でおしまい。映画界が大ピンチだった今年ですが、そんな状況でも映画ファンとしては揺るがぬ気持ちで全212本、新作に関しては47本観ることができました。 今年…

2020年に観た映画と感想記事の一覧

2020年に観た映画とその感想記事を一覧にしています(全記事へのリンクあり)。リスト上は217本としていますが、重複カウントがあるため実質のタイトル数は全212本です。

2020年12月に観た映画を振り返る

12月の鑑賞映画を振り返ります。11月分はこちら。 新作 羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来 おらおらでひとりいぐも ワンダーウーマン1984 燃ゆる女の肖像 旧作 CLIMAX クライマックス(2018) あなた、そこにいてくれますか(2016) メランコリア(2011) 哭声/コ…

映画「燃ゆる女の肖像(2019)」雑感|記憶スケッチから始まる刹那な恋物語

年内滑り込みで『燃ゆる女の肖像』を劇場鑑賞してきました。正直そんなに興味ないかな〜と思っていたのですが、ライムスター宇多丸さんがあまりにも絶賛しているものでチョロい宇多丸チルドレンあっさり折れました。 結論は、とても良かったです。これこそ映…

映画「シュリ(1999)」雑感|南北分断ラブロマンスの先駆け的作品

韓国映画といえばこれ!と言われることも多い作品『シュリ』を、ここにきてようやく観ました。有名なわりに配信が全然ないんですよね。年末年始用にTSUTAYA DISCASでまとめ借りした中の一枚です。 なんとなく、あくまでなんとなーく、本作を『アメリ』みたい…

映画「チスル(2012)」雑感|韓国現代史のタブー“済州島四・三事件”を描いた作品

韓国映画『チスル』を観ました。「済州島四・三事件」という負の歴史を描いた作品で、この事件は第二次世界大戦終結後の分断された朝鮮半島において1948年4月から長期にわたり続いた「アカ狩り(と称した無差別な大量虐殺)」のことを指します。 済州島は南…

映画「ファースト・マン(2018)」雑感|月はいいぞ

そこは元日に観ろよ、って感じの『ファースト・マン』を観ました。デイミアン・チャゼル監督の最新作です。 デイミアン・チャゼル監督といえばレンタルで観た『セッション(2014)』がまず面白くて、その監督の次作だというので今度は劇場公開時に『ラ・ラ・…

映画「P2(2007)」雑感|クリスマスイブにNYの地下駐車場で監禁されるホリデイ・スリラー

クリスマスなのでクリスマスっぽい映画を探しましょう。「クリスマスイブ」「ニューヨーク」「監禁」──ふむ。いいですね。『P2』キミに決めた。 あらすじ クリスマスイブのニューヨーク。オフィスで最後まで残業していたアンジェラは、イカれた警備員の「粋…

Netflixドラマ「クイーンズ・ギャンビット」紹介|予備知識は不要。チェスの天才少女を描いた、最高に滾る物語。

Netflixで配信されているドラマ『クイーンズ・ギャンビット』を観ました。それはもう貪るように観ました。今年観たドラマで一番好きかも…と思うほど、めちゃくちゃ面白かったです。 これはチェスの天才少女を主人公にした物語で、全7話と非常にコンパクトな…

映画「ワンダーウーマン1984(2020)」雑感|ガル・ガドット様への「好き」を再確認

DCエクステンデッド・ユニバース『ワンダーウーマン(2017)』の続編『ワンダーウーマン1984』を観ました。コロナ禍の延期に次ぐ延期でようやく!!という感がありますが、いざ観てみるとラストシーンがクリスマスだったりして、これって本来の6月に公開され…

映画「おらおらでひとりいぐも(2020)」雑感|75歳一人暮らし、おばあちゃんのインサイド・ヘッド

沖田修一監督の作品『おらおらでひとりいぐも』を観ました。若竹千佐子さんによる同名小説を実写化したもので、訛りまくったタイトルの意味は「私は私らしく一人で生きていく」。ちなみに『Ora, Ora Be Goin' Alone』という英題が付いています。無駄にかっこ…

映画「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019)」雑感|ちょっとこれは、感想を書くのも野暮な面白さです。

『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来』を観ました。中国のアニメーション映画で、非常にクオリティが高いとだいぶ前から話題になっていた作品です。 日本では2019年9月から字幕版が小規模上映されていたようですが、好評を受けて2020年11月よ…

映画「悪人伝(2019)」雑感|ヤクザと刑事が手を組んで殺人鬼を追う、異色のバディもの

マブリーことマ・ドンソク主演の『悪人伝』を観ました。劇場公開時にはタイミングが合わず行けなかったのですが、最近はすぐ配信に入ってくれるので助かります。 さて、タイトルこそ物々しいものの、この作品は軽いエンタメ映画です。ヤクザのボスと正義感の…

キム・ギドク監督作品「魚と寝る女」「悪い男」雑感|完全アウトな純愛物語たち

キム・ギドク監督が新型コロナウイルスのため59歳で亡くなったというニュースが入りました。『嘆きのピエタ(2012)』くらいしかフィルモグラフィを存じ上げない監督でしたが、スキャンダラスな面も含めて名前はよく目にしていたので驚きました。そんなわけ…

映画「チェイサー(2008)」雑感|デリヘル店長と猟奇殺人犯の絶望的追撃戦

『哭声/コクソン(2016)』に引き続き、同じくナ・ホンジン監督のこちらはデビュー作『チェイサー』を観ました。韓国映画のなかでも特にメジャーなあたりではないかという印象がある本作ですが、主演のキム・ユンソクさんが出演している『あなた、そこにい…

映画「哭声/コクソン(2016)」雑感|怪演・國村隼。韓国で大ヒットしたオカルトホラー

ナ・ホンジン監督の『哭声/コクソン』を観ました。「裸の國村隼が四つん這いで迫ってくる韓国映画」とかいう偏りまくった情報だけ知っている作品だったのですが、やっと全貌が明らかに。またひとつお気に入りのトラウマ映画が増えました。 本作、トータルの…

映画「メランコリア(2011)」雑感|巨大惑星が地球に衝突するだけの話

ラース・フォン・トリアー監督の『メランコリア』を観ました。ラース・フォン・トリアーといえば鬱映画の代名詞『ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000)』。名前からすでに不穏な空気の漂ってしまう監督、というイメージがあります。いまいち有意義に過ごせな…

映画「あなた、そこにいてくれますか(2016)」雑感|感覚的に楽しめる、良質なタイムトラベル・ラブストーリー

韓国映画にハマってるんだったら観てみて、と教えてもらった『あなた、そこにいてくれますか』を観ました。コテコテのメロドラマみたいなタイトルですが(原題も同じ)、その内容は意外にファンタジーなタイムトラベル系ラブストーリー。フランスのベストセ…

映画「CLIMAX クライマックス(2018)」雑感|二日酔いの朝みたいな気持ちになれる作品

ギャスパー・ノエ監督の『CLIMAX クライマックス』を観ました。これはですね、ふと「ライムスター宇多丸のシネマランキング2019」のトップ10で未見なの『CLIMAX』だけじゃん、と気付いての鑑賞でございます。ちなみにそのトップ10はこちら。リンク先はわたし…

2020年11月に観た映画を振り返る

11月の鑑賞映画を振り返ります。10月分はこちら。 新作 (映画館やってないとかでもないのに、まさかの)なし 旧作 エクストリーム・ジョブ(2019) お嬢さん(2016) オールド・ボーイ(2003) 渇き(2009) 悪女/AKUJO(2017) 復讐者に憐れみを 親切なク…

イ・チャンドン監督作品「バーニング 劇場版(2018)」雑感|原作は村上春樹。何が起きるか読めない地味サスペンス、最高。

『バーニング 劇場版』を観ました。昨年あたりライムスター宇多丸さんがよく挙げていたタイトルというイメージがあって、韓国映画に疎い頃からなんとなく馴染みのある作品でしたが、なるほど去年のシネマランキング3位でしたか(このトップ10中だと『CLIMAX …

韓国映画「スウィング・キッズ(2018)」not for meな雑感|好きじゃない映画表現の話

『サニー 永遠の仲間たち(2011)』を観た流れで、同じ監督の最新作『スウィング・キッズ』も観ました。日本では今年のコロナ禍突入直前あたりに公開された作品で、気にはなっていたものの映画館で観るタイミングを逃していたやつです。 ただ、久しぶりに相…

韓国映画「サニー 永遠の仲間たち(2011)」雑感|韓国版の時代背景とか、数珠繋ぎ的な余談あれこれとか。

日本でも2018年に『SUNNY 強い気持ち・強い愛』としてリメイクされた大ヒット韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を観ました。日本版のほうはめちゃくちゃエモくて最の高なボロ泣き映画だったんですけど、当時まだ韓国映画にミリも興味のなかったわたしはオリ…

韓国映画「工作 黒金星と呼ばれた男(2018)」雑感|諜報サスペンスと南北分断ものの魅力を併せ持った傑作

先日、BSプレミアムのドキュメンタリー番組「アナザーストーリーズ」にて「初の南北首脳会談 〜知られざる舞台裏〜」の回を観たのですが、そのなかで紹介されていたのが『工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男』という韓国映画でした。番組がと…

パク・チャヌク監督作品「イノセント・ガーデン(2013)」雑感|フェティッシュと暴力性は健在の(でもちょっと物足りない)ハリウッド進出作

ニコール・キッドマンらが出演している、パク・チャヌク監督のハリウッド進出作『イノセント・ガーデン』を観ました。『スノーピアサー(2013)』からポン・ジュノ監督に入ったわたしが言うのもなんですが、韓国の映画監督は韓国で韓国の映画を撮ってくれた…

韓国映画「ハウスメイド(2010)」雑感|「パラサイト」にも影響を与えた古典映画のリメイク版

『パラサイト 半地下の家族(2019)』公開時、たびたび映画評などで見かけた『下女』という1960年の韓国映画があります。ポン・ジュノ監督自身もこの作品から大いにインスパイアを受けたと語っていました。そんな古典的作品『下女』をリメイクしたのが、今回…

パク・チャヌク監督作品「サイボーグでも大丈夫(2006)」雑感|B級だけどちょっといい話

パク・チャヌク作品集中履修、だいぶ進んできました。今回は2006年公開の『サイボーグでも大丈夫』を鑑賞。不思議なタイトルですが原題もそのまんまです。なお『サイコだけど大丈夫』という似て非なる(はずの)韓国ドラマがありますね。何か関係あるんでし…

大林宣彦監督作品「はるか、ノスタルジィ(1993)」雑感|中年ロリコンおじさんの話、少なくとも表面上は。

大林監督の名作?迷作?として名高い『はるか、ノスタルジィ』をようやく観ることができました。特集上映を組んでくださった新文芸坐さんに感謝。本作では『ふたり(1991)』に引き続き石田ひかりさんがヒロインを演じています、が、主役は勝野洋さん演じる…