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主に映画の感想文を書いています

「ジョン・ウィック:コンセクエンス」「ダンサー イン Paris」のはなし。

映画観るスイッチと書きたいスイッチが同時に入っているので逃さずいってみよう。まずは、ジョン・ウィック:コンセクエンス』観ました。4作目ですね。すっかり忘れてるけど大丈夫かなーと思いつつ、親切すぎる「前回までのあらすじ」のおかげでばっちりでした。とりあえず「全ては犬から」だけ覚えとけばオッケー。

ちなみに過去の感想はこちら。


ジョン・ウィックといえばニューヨーク映画の要素が強いので前作まではわたしのNYかぶれっぷりを大いに発揮してみたりしたんですけど、今回はですね、OSAKA編にてびっくりしました。えっ、あたし大阪コンチネンタルでワクチン打ちましたね、っていう。

大阪コンチネンタルの外観が国立新美術館なんですけど、コロナのワクチン接種をわたしここで2回もしていて、そっかーコンチネンタルだったのかーと少し嬉しくなった次第です。喜んで大丈夫か?

そんなこのトンチキ大阪パートでは真田広之さんやリナ・サワヤマさんといった日本ルーツの皆さまが大活躍。そしてリナ・サワヤマさんのスタントダブルには、これまた我らの『ベイビーわるきゅーれ』伊澤彩織さんが大抜擢。クレジットの比較的最初の方で「SAORI IZAWA」を見つけたときは非常に誇らしくなりました。宇多丸さんのインタビューによればチャド・スタエルスキ監督は『ベビわる』ちゃんと観てるらしいですよ。

さて、全体の感想としては、ジョン・ウィックって銃器の音が素晴らしくいいんだったわというのがまずひとつ。音だけで武器の優劣がわかるというか。あっこれ、圧倒的に強いやつじゃんって腹にドスンと「体感」できるのが気持ちよかったです。おもしろアクションを堪能するというよりとにかく今回は「音」に浸っていたという感覚。おもしろのほうでは、火炎銃みたいなやつが俯瞰アングルと相まって非常に楽しかった。

ドニー・イェン演じる盲目のケインもよかったですね。一挙手一投足がスピーディでかっこいいし、キャラクターもいい。一応は敵サイドにいるけど、きっと共闘するよねっていう信頼感をこちらも持つことができる。それだけに、リナ・サワヤマさんのアレは、矛先が違うんよ、絶対に。あと、ケインの娘のヴァイオリンがひどいんよ(アテフリが)(『あのこは貴族』に匹敵するんよ)。

ま、いろいろ思うところはありつつ、結構な長尺ですが大満足でした! グランドシネマサンシャイン池袋DolbyAtmosにて鑑賞。あ、そうそう、「犬」のくだりが最高でしたね。トゥクンと通じ合う愛犬家の絆よ。

別の日、初めてのBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて『ダンサー イン Paris』。電車間に合わなーいと息も絶え絶え駅の階段を駆け上がりながら、そういえばジョン・ウィックもあんだけ死闘繰り広げておきながら、なんだかんだ最後に階段見上げてるときが一番げっそりしてたなと思ったり。階段ってしんどいよね……。

さておき『ダンサー イン Paris』。これ、『スパニッシュ・アパートメント』三部作のセドリック・クラピッシュ監督最新作ということでめっちゃ気になっていて。『スパニッシュ〜』シリーズは、わたしが映画にハマり始めた頃に「映画って面白い!」と思わせてくれた作品なんですよね。それ以降、監督の作品は追っていませんでしたが、今もまだ普通に新作出してるんだ!って。

で、だいぶ遅ればせながら観てきたのですが、すーごくよかったです。バレエダンサーの子が足挫いちゃって「もう踊れないかも……」ってなるお話で、オープニングこそ『ブラック・スワン』コースかな???*1と身構えてしまうのですが(その唐突すぎるタイトルバックが超かっこいい)、いやいやそこはさすがセドリック・クラピッシュ! 『スパニッシュ〜』シリーズと同じく、ああなんかいいなあと思わせてくれる群像劇がパリとブルターニュで展開されていきます。同じパリの街でもジョン・ウィックとこうも違うか!と可笑しくなりました。

メッセージとしては「順調じゃなくなったとこからが人生よ」みたいな話だと思うんですけど、まあなんかとにかく、気持ちいいです。バイブスがいい。見てて嫌な気持ちにならない。ヒロインのマリオン・バルボーさんの魅力も大きい(幼さの残るスカーレット・ヨハンソン、みたいな。シャープな強さ・美しさもあるし、笑うとめっちゃ可愛い)。やたら性に奔放だった『スパニッシュ〜』シリーズに対して、都度都度トレーラーハウスを揺らす程度にとどめてるのもいい(笑)

まだまだいくらでも褒められそう。目と心の保養を求めてる方にはかなりおすすめの一本です。もう一本観るつもりだったけど満足して帰ってきちゃいました。


『ジョン・ウィック:コンセクエンス』ポスタービジュアル『ダンサー イン Paris』ポスタービジュアル
『ダンサーイン Paris』のポスタービジュアルにサクレクール寺院写り込んでるのがじわじわきますね。

*1:ブラック・スワン』ついでに追記を。セドリック・クラピッシュ監督は長年のバレエ・ダンスファンで、スタントなしのフィクションなダンス映画を撮るのが夢だったそう。それが今回叶っている——つまり、主演マリオン・バルボーさん含め、登場するダンサーたちは全員本物でスタントなし! なるほど納得の説得力です。あ、そう、それで、スタントだらけの『ブラック・スワン』は、監督は楽しめなかったとのこと。パンフレット読んだら『ロシアン・ドールズ』に「白鳥の湖」のシーンがあるそうなのだけど、覚えてないなあ。久しぶりに観たいなあ。