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主に映画の感想文を書いています

これ以上ない2本立て:『室町無頼』と『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』

『室町無頼』

入江悠監督、念願の時代劇。なんでも2017年ごろから企画していて、コロナを挟んで延びに延びたそうです。2017年ってわたしがようやく「映画好き」になった頃だなあと思ったりして、こういう企画ってすごいですね。と同時に、完成して公開となってしまうと、よほどヒットしたり評判を呼ばない限りあとはもう終わっていくだけなのも儚い。というわけで観そびれる前に観てきました。一週間前くらいのグランドシネマサンシャイン池袋にて。

文献に一行だけ記述のある「蓮田兵衛」という人物を主人公とした時代小説が原作で、メインキャストは大泉洋さん、堤真一さん、長尾謙杜さん(ってどなた?と思ったら、なにわ男子の方でした。もうそのあたりは顔でもわかんないよ…)などです。

とにかく感心したのは、映像的に安っぽい部分が全くなかったこと。引きで見た城下町の風景など、普通ならCGっぽく見えても仕方なさそうな部分も全然そんなふうには見えず。デジタル撮影のようですが、かなりフィルムの質感に仕上げてあり、そこも巧いんだろうなあと思います。今の技術、すごいです。

拾われ育て上げられる少年を演じた長尾謙杜さんは、山崎賢人さんポジションの新世代って感じでしょうか。アクションを相当頑張っており、マンガ的な修行シーンなど大変たのしゅうございました。単にわたしが知らないだけとも言えるのですが、メジャー作品ながら全体的に「見覚えのある顔」が少ない映画で、『ゲーム・オブ・スローンズ』を見始めた頃のような感覚になりました。

ただ好みで言うとそんなに興味を持てる物語ではなかったのと、これはわたしがつくづくアクション(特に剣術系)に心動かされないせいなのですけども、終盤の見せ場がアクションなのでクライマックスに向けてどんどん冷静になっていってしまったりで、うん、好きな方にちゃんと届いているといいなあと思った次第です。

『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』

時間が合ったのでなんとなく、な感じで『室町無頼』の直後にハシゴした本作。お姉様方中心にロングランしているのは存じてましたし、自分自身『忍たま』は通っているので観ておきたいなと。入場してみると客層は95%女性で、黒一点に慣れている吹奏楽部育ちのわたしもさすがに少し緊張しました。

物語は、忍たま世界のズッコケ三人組・乱太郎きり丸しんべヱの担任である土井先生が月夜の晩に拐われてしまい、どうやら洗脳されて敵方の組織で軍師の座についちゃっているっぽい!助けなきゃ!僕らの先生を取り戻さなきゃ!というもの。忍術学園1年生の乱太郎たちはコロコロしていて可愛いし、上級生の6年生たちは6年といえど大学生くらいのお兄さん感で大人カッコいいし、土井先生もギャップ萌えだし、なるほどこれはいろんな需要に応えるコンテンツだなあと納得。

で、驚いたのが、忍たまって室町時代が舞台なんですね。まさかの室町繋がり。『室町無頼』でも庶民の生活はかなりエグい描かれ方をしていましたが、『忍たま』の世界でも時折そんな描写が見えたりして、また、きり丸が戦争孤児だったことなども知らなかった(読んでいたのが幼少期なので覚えていなかった)ので、ゴリゴリの劇映画とリアリティラインが合致する不思議な体験をしました。なおポスタービジュアル並べたらそこも似てて笑っている。

さらに! 本作のゲスト声優は、なにわ男子メンバー! となればもちろん、伝統の『勇気100%』もなにわ男子verなわけで、続けて流れる主題歌もやはりなにわ男子。室町なにわ2本立てが爆誕です。まさかこんな神セレクトをしているとは。おまけに、その主題歌の「ありがとう心から」がまた超いい曲なんですよ。帰り道、わたしのAirPodsに初めてなにわ男子が流れましたよ。なんでも『勇気100%』と同じ作詞作曲コンビによる楽曲だそうで、いまだにこんなキラキラした名曲作り続けられるのすごいなと感動いたしました。