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主に映画の感想文を書いています

映画あれこれ話:『綺麗な、悪』『キャプテン・アメリカBNW』『TATAMI』『フライト・リスク』

書いてないものがだいぶ溜まってしまった。全てじゃないですが、ざくざくっと書きます。

『綺麗な、悪』

先月末、テアトル新宿にて。名プロデューサーの奥山和由さん(『ぼくのお日さま』『アット・ザ・ベンチ』等の奥山兄弟のお父さん。大林作品なども手がける)がメガホンを取った、瀧内公美さん主演(というか独演)の映画。吉田大八監督の『敵』が好きすぎるので、近そうな世界観で瀧内公美さんを見たい、ただそれだけの理由で観ました。

誰もいない洋館の中で、姿の見えない「精神科医」に向けて瀧内公美さんがひたすら自分のことを話すだけ、という、舞台ならわりとよくありそうな「ひとり芝居」を映画でやっているのが新鮮です。ほんっと〜〜に、ひたすら一人でしゃべってるだけです。まあただそれがおもしろいかと言うと、退廃的な文学感を愉しむにはよいのでしょうが、ぐらいの感じです。場末の映画館で(松山のシネマルナティックを想像)、半分寝ながら見るのに良さげです。それはそれで、需要のある映画だと思います。

キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド

グラシネ池袋にて。もうだいぶMCUからは心が離れてしまっていましたが(これでもエンドゲームの波にはリアルタイムで、全力で乗っている)、ムービーウォッチメンの課題映画になってしまったので(今年は課題映画全部観てるので)半ばやむなく観賞、という消極的姿勢。いや、でも、新生キャップ、観たかったですからね。

ただ、やっぱりもうnot fo meなコンテンツになってしまったなという感じ。観ている間まったく心が動かされない映画でした。あと、そもそもハルクには興味が持てなくて。唯一、大好きな『エターナルズ』のアレが回収?されたのは興奮しましたが。

『TATAMI』

新宿ピカデリーにて。柔道世界選手権を舞台にした政治的不条理(なんてものではない)スリラー。

イランの代表選手が順調にトーナメントを勝ち進んでいたところ、このままだとイスラエルの選手と当たりそうだから(戦いたくないから、ではなく、国として認めていないから)棄権せよ、と大統領命令が入り、そんなん知るか、私は勝ち上がる!と貫いていたものの、電話は鳴り続け、事態は取り返しのつかない状況へ——。2019年の日本武道館で実際に起きた「棄権」にまつわる事件をベースとしているようです。諜報スリラーのようですらあり、没入しっぱなしでした。

共同監督の二人は、それぞれイスラエルとイランをルーツに持つそう。また、<撮影は全て秘匿状態で行われ、映画に参加したイラン出身者は全員亡命。当然ながらイランでは、上映不可のままとなっている。>とのことで、『聖なるイチジクの種』にも通じる映画。思いのほかとても良かったのですが、監督の一人ガイ・ナッティヴがシオニストだという話もあり、頭が混乱および、評価に迷ってしまいます。こういうのやだ。

『フライト・リスク』

シネマロサにて。メル・ギブソンの監督最新作。いわゆる午後ロー的映画、普段あんまり観ないのですが、例によってムービーウォッチメンの課題映画となったことにより鑑賞。「観るべき」オスカーな大作が溢れる中、いい息抜きになりました。

飛行機の機内(と言ってもセスナ)を舞台としたアクションスリラーで、パイロット含め乗り合わせた3人の力関係・人間関係の移り変わりを楽しむミニマムな密室劇。「ちょうどいい」映画だな〜と心洗われたものの、「こういうのが観たかったんだよ!」とまでは個人的にはいかず。

とりあえずここまで。その2はこちら。