
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning』
『水星の魔女』以外のガンダムにハマったことのないガンダム不向きなわたくしですが、何気に公開週には観ていた、話題沸騰のジークアクス。
かろうじてファーストガンダムの履修は遥か昔にしているので「おや???」と戸惑いつつ、リテラシーは限りなく低いためまあなんとなくの「やろうとしていること」しか分からず若干眠気にうとうとしていると、いきなりギンギンの令和アニメが割り込んできて、絵も音も何もかも変わってますますの夢見心地に(というか、夢か???となった)。
この通常あり得ない(スパイダーバースとかともまた違う)「混在」を、わからないなりに楽しみました。わかって阿鼻叫喚できる側でありたかったなあとも、眩しく思います。池袋グランドシネマサンシャインにて。
『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』
『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督最新作。——ということで正直かなりハードルは高く、上田監督のキャリア上でおそらく最も「不利」な作品ではないかと思います。『カメ止め』公開超初期の旋風を体験したわたしですが、なんとなく足が遠のいていた作品です。
で、このまま観ずじまいかと思われたところ、先日行った尾道映画祭の帰り、シネマ尾道さんにてちょうどいい時間に上映していたので観てまいりました。これは本当に嬉しかったし、とてもいい映画だったので観そびれなくてよかった!
お話は、真面目な税務署職員がどういうわけか詐欺師集団と手を組んで巨悪に立ち向かうというケイパーもの。内野聖陽さんが「真面目な税務署職員」を演じており、まあ要するに冴えないおじさんがバッキバキになっていくカタルシスものでもあるのですが、かといって「内野聖陽さんの演技力頼み」だけにもなっておらずキャストそれぞれがしっかり光り、脚本も細部まで丁寧に練られていて、たいへん好印象でした。
『リアル・ペイン〜心の旅〜』
ジェシー・アイゼンバーグの監督・主演作。ムービーウォッチメンの課題映画になっていたこともあり、公開早々に渋谷ホワイトシネクイントにて鑑賞。ユダヤ人男性の従兄弟二人が、家族のルーツを辿るためポーランドへ旅し、ほか数名の旅行客と共に「ホロコースト・ツアー」に参加する物語。
ひたすらショパンのピアノ曲が流れる映画、と書くと静かな作品を想像するかもですが実際はとてつもない台詞量の、ニコニコ動画の弾幕くらい言葉で埋め尽くされた映画です(喩えがそれかよ)。最初ジェシー・アイゼンバーグのほうがクセつよなのかな?と思ったらどっこいキーラン・カルキンこいつはやばい、っていう空港のファーストシーンから、会話劇好きとしては引き込まれました。
ちなみに、『ケナは韓国が嫌いで』の試写会後に観たので、偶然にも「空港で始まり空港で終わるロードムービー」2本立てになりました(なったんです、公開になったら是非『ケナ〜』もおすすめ)。
明るいテーマの作品ではありませんが、考えさせられながらも劇場では要所要所で笑いも起こるような、とてもいい塩梅の逸品です。これだけ濃密なロードムービーでたったの90分とは、映画の密度ってすごいなあと思います。
『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』
これもムービーウォッチメンの課題映画。アクション方面の香港映画に食指が動かないので普段なら観ないのですが、今回はアトロクで特殊な盛り上がり方をしていた(映画のラスボスと番組立ち上げプロデューサーが激似という案件)のでやむなく観ました。バルト9にて。
ただ、やっぱり食わず嫌いは良くないですね。印象としてはアクションよりもヒューマンでドラマだったなあと思います。舞台はかつて香港にあった雑居ビルの王様・九龍城砦。抗争がベースにはありつつ、そこに暮らす人々の絆と人情が描かれた、とても心動かされる作品でした。
完全再現されているらしい九龍城砦のセットは、フィクションじゃなくこれが現実にあったというのだからすごい。映画序盤で完全に「ヤバく」見えたその場所が、エンドロールであたたかい場所に見える不思議。一番の主役はこの九龍城砦だったのですね。