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主に映画の感想文を書いています

「愛の不時着」第1話に見られる韓国映画「JSA」オマージュについて(ただのタレコミ)

遂にあのビッグタイトル『愛の不時着』に手を出してしまいました。韓国の財閥令嬢がパラグライダーの事故で北朝鮮に不時着してしまう、というハードコアなラブコメですね。なお本稿では第1話にしか触れませんので、ドラマの展開に関するネタバレは実質含まないと思っていただいて大丈夫です。

さて、『愛の不時着』第1話で北朝鮮の非武装地帯に降り立ってしまったヒロインは、すかさず「『JSA』の舞台?」と言います。そうだ、『JSA』観よう観ようと思ってまだ観れてないんだった、観よう。そんなわけでドラマを進めていく前に映画JSA(2000)を鑑賞しました。

JSA(字幕版)

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JSAとはJOINT SECURITY AREA=共同警備区域。韓国と北朝鮮軍事境界線上にある非武装地帯のこと。この映画では、南側の兵士と北側の兵士の禁じられた友情を切なく描いています。ある晩、北側の詰所で起きた殺害事件。南の兵士が襲撃してきたということになり捜査が始まるが、南の兵士と生き残った北の兵士の供述があまりにも違う。一体その夜なにが起きていたのか……。そんなサスペンスです。

雰囲気としては東西冷戦を描いた作品と(当然ながら)似たものがあり、南北を繋ぐ「帰らざる橋」という橋が印象的に出てくることから、特に『ブリッジ・オブ・スパイ(2015)』を連想しました。

アメリカン・ニューシネマ的な憂いを感じさせるイ・ビョンホン、まだ「冴えないおっさん枠」じゃないソン・ガンホ、黒髪ワンレンショートにベレー軍帽のいでたちが魅力的すぎるイ・ヨンエさんなど主要キャストの満足度は高いのですが、異なる供述の再現ビデオを何パターンも見せられるような構成は初見だと状況把握が難しく、2回観てようやく面白く観られるタイプの映画かもしれません。

「愛の不時着」第1話の「JSA」オマージュ

台詞に作品名が登場するだけあって、『愛の不時着』第1話には『JSA』のオマージュと思わしきシーンがいくつも出てきます。例えばいきなり主人公が地雷を踏んで身動きできなくなってしまうシーン、3つ数えて同時に銃を下ろすシーン。まあそもそも南北の禁じられた関係を描いている時点で完全に『JSA』なのですが、さらにあからさまかつ意外なオマージュがありました。それが、フクロウです。

まずこちらが『JSA』冒頭に登場するフクロウ。 f:id:threefivethree:20201012221511p:plain

そしてこちらが『愛の不時着』第1話に登場するフクロウ。 f:id:threefivethree:20201012221545p:plain

『愛の不時着』のフクロウが妙に印象的だったものですから、『JSA』冒頭での思わぬ再会に驚きました。

さらにそれだけではなくて、まず『JSA』のフクロウはこのまま月夜に飛び立っていき映画が始まります。 f:id:threefivethree:20201012222310p:plain

そして『愛の不時着』第1話も、まさにフクロウが飛んでいくところから始まるんですよね。これは偶然ではないでしょう。 f:id:threefivethree:20201012222401p:plain

なお、ちゃんとしたブログであればここで目から鱗の考察が始まるわけなのですが、あいにく当方ちゃんとしてないブログなのでこれにてドロンです。こんなオマージュがあったよ!ということだけお伝えしておきます。酒の肴にどうぞ。

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『愛の不時着』についてはあらためて、また2回くらいに分けて書こうと思います。予想と全然違うほのぼのホームコメディっぷりに戸惑っているところです(ずっとそうじゃないのも、分かってはいる)。