353log

主に映画の感想文を書いています

2022年11〜12月に観た映画を振り返る〈感想記事の一覧〉

2022年11〜12月に観た映画を振り返る〈感想記事の一覧〉

たいへん遅延、かつ今回も合併号。2022年11〜12月に観た映画やいろんなことを振り返ります。リンク先は感想記事、並びは鑑賞順です。公開から3ヶ月くらいまでのタイミングで鑑賞したものを新作、それ以外を準新作/旧作としています。9〜10月分の振り返りはこちら。

この期間は書けずじまいなものも多かったので、後半にだいぶだらだらと番外編で語っております。


旧作祭りですね、観ましたね。この時期はとにかく、まっぷるさんの記事「泣ける恋愛映画のおすすめ30選」を書くため大真面目に30本近く観ていたのでした。

余命もの2本ハシゴとか正気の沙汰じゃねえ、などと思いながらも、こういう機会でもなければつい避けたままになっていたであろうビッグタイトルたちを一気に観れたのはありがたいことでした。「あ、観れてよかった」と思える作品が多かったので、強がりでなく、本当の気持ちでございます(笑)


新作では、意外なことに新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』があまりにも刺さりまして、劇場に3回も足を運びました。

これじつは1回目を観た直後くらいにまっぷるさんから「聖地巡礼記事」のご依頼をいただき、複数鑑賞はそのためでもあったのですが、でも9割はただ単に自分が観たくて行っていました。なんなら4回でも5回でも行けたな、という感じのモードでした。

そんなwin-winの「聖地巡礼記事(この映画に関してはあんまり聖地という言葉を使いたくはないのだけど)」はこちら。なお東京編は自前の写真を使っています。いつもよりも「自分の文章」な感じで書いていますので、読み物としてもお楽しみいただければ……。

書けずじまいだったあれこれ

書くタイミングを逃してしまった作品もいくつかありました。よりによって新作だらけなのが、いかんなあという気持ち。

まずは11月始めの頃、チュプキにて『荒野に希望の灯をともす』。こちら、医師・中村哲さんのドキュメンタリーです。「中村医師」といえば時々ニュースで名前を見たり、そして「アフガニスタンで銃撃されて死去」という突然の報道に驚いたり、しかし個人的にはそれぐらいの存在であり詳しいことは全く知りませんでした。立派な方なんだな、と漠然と思う程度でした。

でも本作を鑑賞して驚いたのは、中村医師が後年尽力していたのは「用水路建設」だったということ。知識もないところから研究を始め、壁にぶち当たったときにヒントをくれたのが故郷・福岡の筑後川で江戸時代に造られた「山田堰」だったりと、とにかく運命的で面白い。また、中村医師ご自身が難病で幼い息子さんを亡くしておられたり、こう言ってはなんですが、数奇な人生とはこのことか……と。

チュプキでの舞台挨拶の日、お写真撮らせていただきました。谷津賢二監督もまた、素敵な方でした。まだまだ各地で上映が続いていると思います、ぜひご覧ください。

続けて、こちらもチュプキ案件のドキュメンタリー『アングリーバードとバナナ合唱団』。『ピアノ-ウクライナの尊厳を守る闘い-(2015)』で映画配給をスタートさせたアジアンドキュメンタリーズさんによる、配給2作目です。なんだかほわほわしたタイトルですけども、舞台はインドのスラム街。韓国人のキム先生が、子どもたちに合唱を教えています。ガミガミうるさいのでアングリーバード(ガミガミ鳥)と呼ばれています。

キム先生としては子どもたちに全力で取り組んでもらいたい。いっぽう親御さんたちは子どもに勉強をさせたがる(まあそりゃそうだ)。しかしキム先生は諦めない。ご両親も一緒に合唱しませんか、ていうかやれ、命令だ。個人的にはこんな先生やだよと思いつつも、ソン・ガンホ似だから「映画」になるんだよな〜。笑えて泣けるエンタメドキュメンタリーです。チュプキで吹替版の制作をお手伝いしました。


それから、石川慶監督の新作『ある男』。石川慶監督は好きなんですが、じつは本作いまひとつ刺さらなかったんですよね。特に書きたいことがないなーとずるずる、結局書けずじまい。安藤サクラさんがめっちゃ色っぽくてびっくりしたのと、妻夫木くんかっけえなあってのと、柄本明さんヤバッ!ってのと、うん、キャストはよかった。お話があんまり記憶に残っていない。面白かったんですけどね。

最後に、これ2022年の映画納めになったのかな、言わずと知れたクリスマス映画の金字塔素晴らしき哉、人生!。観たことはもちろんあるしBlu-rayも持っておりますが、チュプキで、スクリーンで観れるってことで観てきました。ただし『水俣曼荼羅』オールナイト明けの朝回で。つまりちょいちょい寝た。が、最後ではやっぱり泣けてしまう。まわりも皆さん目を拭っておられましたね。朝から感情、お疲れ様でございます。よい納めでした。

以上、強引に振り返りました。2022年ぶん全ての記事一覧はまた後日、一応上げておきます(※)。だいたい230本くらい観たようです。今年はどうかなー。

あ、ドラマのこと触れてなかった。『城塚翡翠は前半の瀬戸康史編が最高でしたね。『エルピス』はU-NEXTで後追いしたので、これ本当に日本の地上波でやってるの……?と信じられませんでした(最終回だけリアタイで、放送を確認)。とてつもない作品でした。必見です。あと『鎌倉殿の13人』も無事全員死亡で終了。こちらも本当に本当に面白かった……。これがあったせいで、HBOの某大作ドラマを途中で離脱しちゃったほど。2022年は間違いなく鎌倉殿の年でした。観れてよかったです! それでは!


※書きました。