たいへん遅延、かつ今回も合併号。2022年11〜12月に観た映画やいろんなことを振り返ります。リンク先は感想記事、並びは鑑賞順です。公開から3ヶ月くらいまでのタイミングで鑑賞したものを新作、それ以外を準新作/旧作としています。9〜10月分の振り返りはこちら。
この期間は書けずじまいなものも多かったので、後半にだいぶだらだらと番外編で語っております。
- 新作映画
- 荒野に希望の灯をともす(2022)
- すずめの戸締まり(2022)
- アングリーバードとバナナ合唱団(2016)
- 夢半ば(2022)
- ある男(2022)
- にわのすなば GARDEN SANDBOX(2022)
- 奈落のマイホーム(2021)
- 道草(2022)
- ケイコ 目を澄ませて(2022)
- 聖なる証(2022)
- 準新作/旧作映画
- 余命10年(2022)
- フォルトゥナの瞳(2018)
- ONCE ダブリンの街角で(2007)
- (500)日のサマー(2009)
- 君の膵臓をたべたい(2017)
- 世界から猫が消えたなら(2016)
- ア・ゴースト・ストーリー(2017)
- エターナル・サンシャイン(2004)
- 世界一キライなあなたに(2016)
- HELLO WORLD(2019)
- きっと、星のせいじゃない。(2014)
- 九月の恋と出会うまで(2019)
- 君は月夜に光り輝く(2019)
- 博士と彼女のセオリー(2014)
- ミッドナイト・サン 〜タイヨウのうた〜(2018)
- 劇場版「きのう何食べた?」(2021)
- 窮鼠はチーズの夢を見る(2020)
- 弥生、三月 -君を愛した30年-(2020)
- 糸(2020)
- 今度は愛妻家(2010)
- ゴースト/ニューヨークの幻(1990)
- きみに読む物語(2004)
- キャロル(2015)
- ブルーバレンタイン(2010)
- ラ・ラ・ランド(2016)
- アイの歌声を聴かせて(2021)
- 画家と泥棒(2020)
- 水俣曼荼羅(2020)
- 素晴らしき哉、人生!(1946)
- ドラマ
旧作祭りですね、観ましたね。この時期はとにかく、まっぷるさんの記事「泣ける恋愛映画のおすすめ30選」を書くため大真面目に30本近く観ていたのでした。
余命もの2本ハシゴとか正気の沙汰じゃねえ、などと思いながらも、こういう機会でもなければつい避けたままになっていたであろうビッグタイトルたちを一気に観れたのはありがたいことでした。「あ、観れてよかった」と思える作品が多かったので、強がりでなく、本当の気持ちでございます(笑)
新作では、意外なことに新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』があまりにも刺さりまして、劇場に3回も足を運びました。
これじつは1回目を観た直後くらいにまっぷるさんから「聖地巡礼記事」のご依頼をいただき、複数鑑賞はそのためでもあったのですが、でも9割はただ単に自分が観たくて行っていました。なんなら4回でも5回でも行けたな、という感じのモードでした。
そんなwin-winの「聖地巡礼記事(この映画に関してはあんまり聖地という言葉を使いたくはないのだけど)」はこちら。なお東京編は自前の写真を使っています。いつもよりも「自分の文章」な感じで書いていますので、読み物としてもお楽しみいただければ……。
書けずじまいだったあれこれ
書くタイミングを逃してしまった作品もいくつかありました。よりによって新作だらけなのが、いかんなあという気持ち。
まずは11月始めの頃、チュプキにて『荒野に希望の灯をともす』。こちら、医師・中村哲さんのドキュメンタリーです。「中村医師」といえば時々ニュースで名前を見たり、そして「アフガニスタンで銃撃されて死去」という突然の報道に驚いたり、しかし個人的にはそれぐらいの存在であり詳しいことは全く知りませんでした。立派な方なんだな、と漠然と思う程度でした。
でも本作を鑑賞して驚いたのは、中村医師が後年尽力していたのは「用水路建設」だったということ。知識もないところから研究を始め、壁にぶち当たったときにヒントをくれたのが故郷・福岡の筑後川で江戸時代に造られた「山田堰」だったりと、とにかく運命的で面白い。また、中村医師ご自身が難病で幼い息子さんを亡くしておられたり、こう言ってはなんですが、数奇な人生とはこのことか……と。
#荒野に希望の灯をともす
— Cinema Chupki(シネマ・チュプキ・タバタ) (@cinemachupki) November 9, 2022
5日の谷津監督舞台挨拶では、
中村医師の"仁と義のある戦い"についてお話しくださいました。
文化も宗教も民族も民族も違う人となぜここまで繋がれるのかーー
問い続けた21年間の撮影で中村医師から受けた
「カメラに映らないものがある」という薫陶。
⏬@kouya_2022 pic.twitter.com/DZbFQjWSRV
チュプキでの舞台挨拶の日、お写真撮らせていただきました。谷津賢二監督もまた、素敵な方でした。まだまだ各地で上映が続いていると思います、ぜひご覧ください。
続けて、こちらもチュプキ案件のドキュメンタリー『アングリーバードとバナナ合唱団』。『ピアノ-ウクライナの尊厳を守る闘い-(2015)』で映画配給をスタートさせたアジアンドキュメンタリーズさんによる、配給2作目です。なんだかほわほわしたタイトルですけども、舞台はインドのスラム街。韓国人のキム先生が、子どもたちに合唱を教えています。ガミガミうるさいのでアングリーバード(ガミガミ鳥)と呼ばれています。
キム先生としては子どもたちに全力で取り組んでもらいたい。いっぽう親御さんたちは子どもに勉強をさせたがる(まあそりゃそうだ)。しかしキム先生は諦めない。ご両親も一緒に合唱しませんか、ていうかやれ、命令だ。個人的にはこんな先生やだよと思いつつも、ソン・ガンホ似だから「映画」になるんだよな〜。笑えて泣けるエンタメドキュメンタリーです。チュプキで吹替版の制作をお手伝いしました。
声優さんすごー、ってなる一日でした。音声ガイド作りで作品への思い入れが深まるのは経験済みだったけど、吹替収録もこんなに作品のことを好きになるのだなあ。アジアンドキュメンタリーズ配給の『アングリーバードとバナナ合唱団』いい映画です。シンドゥジャ可愛いです。 pic.twitter.com/P71LFmiO5g
— 353 (@threefivethree) November 20, 2022
それから、石川慶監督の新作『ある男』。石川慶監督は好きなんですが、じつは本作いまひとつ刺さらなかったんですよね。特に書きたいことがないなーとずるずる、結局書けずじまい。安藤サクラさんがめっちゃ色っぽくてびっくりしたのと、妻夫木くんかっけえなあってのと、柄本明さんヤバッ!ってのと、うん、キャストはよかった。お話があんまり記憶に残っていない。面白かったんですけどね。
最後に、これ2022年の映画納めになったのかな、言わずと知れたクリスマス映画の金字塔『素晴らしき哉、人生!』。観たことはもちろんあるしBlu-rayも持っておりますが、チュプキで、スクリーンで観れるってことで観てきました。ただし『水俣曼荼羅』オールナイト明けの朝回で。つまりちょいちょい寝た。が、最後ではやっぱり泣けてしまう。まわりも皆さん目を拭っておられましたね。朝から感情、お疲れ様でございます。よい納めでした。
以上、強引に振り返りました。2022年ぶん全ての記事一覧はまた後日、一応上げておきます(※)。だいたい230本くらい観たようです。今年はどうかなー。
あ、ドラマのこと触れてなかった。『城塚翡翠』は前半の瀬戸康史編が最高でしたね。『エルピス』はU-NEXTで後追いしたので、これ本当に日本の地上波でやってるの……?と信じられませんでした(最終回だけリアタイで、放送を確認)。とてつもない作品でした。必見です。あと『鎌倉殿の13人』も無事全員死亡で終了。こちらも本当に本当に面白かった……。これがあったせいで、HBOの某大作ドラマを途中で離脱しちゃったほど。2022年は間違いなく鎌倉殿の年でした。観れてよかったです! それでは!
※書きました。