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韓国ドラマ「シーシュポス: The Myth」が面白い|タイムマシンの発明を阻止して未来を救え

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Netflixで配信されている韓国ドラマ『シーシュポス: The Myth』を観ています。韓国ではテレビドラマとして現在放送中の作品で、日本におけるNetflixの配信も3月現在まだ途中(追いつきやすい!)。

※この記事は折り返し地点8話までの感想兼紹介です。予告編から分かる程度のネタバレを含みます。

本作ざっくり言えばタイムパラドックスもので、『DARK/ダーク』もそうでしたがドラマシリーズでタイムパラドックスものをやると複雑さが増して面白い! 韓国ドラマの王道的な要素とSFが絡みあった非常にキャッチーな作品になっており、これはいいぞという感じです。

キャストが嬉しい

今回わたしがこれを推す最大の理由は、チョ・スンウさんが主演なこと。『秘密の森』のファン・シモクですね。ハマりにハマったこのタイミングでまた新作が出るなんて運命としか。

それからもうひとり、遅まきながら『ザ・コール』で「あ、好き」となったパク・シネさんも主演です。上白石萌音さん系統の方ですね。勝手なイメージですけど、韓国人女優さんのなかでも特に日本人受けのいいお顔立ちじゃないかと思います。

常にスーツだった『秘密の森』のファン・シモクとは対象的に、今回のチョ・スンウさんは大体パーカーで星野源っぽいルックス。いけ好かない切れ者なのは共通ですが、また全然違うキャラクターに仕上がってます。早くも新たなハマり役が生まれたのでは。

パク・シネさんも今回は上白石萌音さん寄りではなくて(まあそらそう)もっとシャープでクールな武闘派。初登場時から銃を携帯し、頼りない男どもを護衛しまくります。他にも『秘密の森』『愛の不時着』などでお馴染みの面々がメインキャストにちらほら。そのあたりを観ていれば掴みばっちりです。

左からパク・シネさん、チョ・スンウさん。

韓国SFが楽しい

「僕が作ったというタイムマシンにより、未来から誰かが僕を殺しに来る」。予告でチョ・スンウさん演じる天才科学者ハン・テスルが言う言葉です。タイムマシンの発明により起きた未来の惨状を変えるため、発明前の科学者に未来から誰かが会いに来る。定番中の定番ですが間違いなく楽しい、タイムパラドックスものの王道!

パク・シネさん演じるカン・ソヘはそう遠くない未来から時を超えてきた少女。彼女はテスルを殺しに来たのか護りに来たのか、そして未来では一体何があったのか。今後ソヘとテスルにお約束のロマンスがあるとして、時の矛盾はそれをどう阻むのか。

話が進んでいくと、藤子・F・不二雄のSF短編『みどりの守り神』さながら荒廃し草木の茂る韓国が出てきてこれがまた非常に、こう言ってはなんだけどわくわくします。実際の韓国の街並みを知っていればもっと楽しめそう。

また、タイムトラベルにすら脱北の匂いがしたり、未来に起きることはじつは……だったり。いかなるジャンルでも韓国映画・ドラマはそのアイデンティティを失わないのがすごいなあと、毎度のことながら思います。

とりあえず今はこんなところで。ゴリッゴリのSFと思わせて導入は意外に全然違うのでこれからご覧になる方はお楽しみに、です。『愛の不時着』『梨泰院クラス』級のヒット作になってくれるといいな。タイトルがちょっと弱い気もするけど。



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