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ハングル能力検定5級を取った話③|過去問、模試、そして合格まで。

第2回まで書いたら満足して一ヶ月以上あけてしまいました。全3回なのに。というわけでもう記憶もおぼろですが、ハングル能力検定5級を取った話(勉強の記録)最終回です。

テキストや問題冊子など


軽く振り返っておくと、ハングルの読み方を簡単にかじってみたのが昨年11月。しばらく間があって、今年6月の検定試験に向けて真面目に勉強を始めたのが3月。動画で発音や文法を学び、5級用のテキストで出題範囲を把握し、単語がわからんとどうにもならん!ってことで語呂合わせの単語帳を導入。見て聴いてひたすら400語くらいインプット。前回はここで終わりました。


4〜5月は、語彙を増やしたうえでテキスト学習も進める日々。少しずつ理解が深まると同時に「弱い部分」、たとえば覚えづらくて後回しにしていた助詞や副詞、疑問詞であるとか、語尾であるとか、そもそもこれがわかってないと解けないぞ!みたいな部分が自ずと見えてきます。なのでそれらを潰していきます。地道ですがターゲットがはっきりしているぶん、当てずっぽうに勉強していたときよりは楽とも言えます。

過去問で実戦に備える

さて、時間をかければある程度は解けるようになってきましたが、いかんせん試験本番では時間をかけられません。そんなわけで、試験1週間前くらいに過去問『2020年版 ハングル能力検定試験 過去問題集 5級』を購入します。

こちら、直近の2回分が収録(リスニングのCD付き)されている過去問で、ポイントをおさえた解説も親切です。うっすら解答を覚えてしまうためあまり何度もは使えませんけども、使用前に一応2部くらいマークシートをコピーしておきます。

実際やってみると筆記は自分で時間配分できるので問題ないのですが、やはり「時間をかけられない」リスニングが鬼門。どうメモを取るか、どこに注意して聴くか、そのへんの「練習」は必須だなと思いました。

ちなみにハン検5級の合格点は100点中60点(配分はリスニング40点、筆記60点)。これ意外と、あっさり超えます。なので正直、合格するだけならハードルは低いです。ただ多分やってみると分かると思うのですが「60点」って自分の中ではかなり「できてない」感覚なのですよね。これで合格とするのは、ちょっと自分が嫌だなあ……ということで、なるべく高得点での合格を目指して残り1週間、頑張ります。

公式が無料提供してくれる模試

わたしが受けた2021年春季、受験者対象のオンライン模試をハン検公式が用意してくれていました。タイミングは試験1週間前。過去問に手を付ける前にやりました。リスニングの再生タイミングを自分で決められる方式だったので、もし実際の試験がこの方式(オンライン試験)に変わったらだいぶ楽になるのかも。

それからもうひとつ、ずっとお役立ちだったものがこちら「ヨボセヨ! ハン検」

ヨボセヨ(여보세요)とは、電話の「もしもし」です。で、これは模試です。そう、ダジャレです。意外とユルいな公式。

はい、でこちら、模試とは言っても簡易的なもので、4択の問題をランダムで10問出してくれるんですね。解答については正誤しか教えてくれないためあまり親切ではないのですがそこは自分で調べやがれということで、何がいいって、仕事の昼休みとかそういうちょっとした時間で少しでも勉強した気分になれるのがいいです。

しかもわりと難しくて、最初のうちは半分も正答できなかったり。確信を持って全問正解できるようになったのは試験直前。これをずっとやってたおかげで「本腰入れないとやばい」と思えたところがあります。かなりおすすめです。「ヨボセヨ」も覚えられますしね。

いざ本番

6月第一週の日曜日、試験当日です。会場はいくつか選べるなかで専修大学にしました。高卒のわたし的に、大学の敷地へ入るというだけで内心大興奮です。

驚いたのは女性率の高さ。9割以上だったと思います。元宝塚・明日海りおさん主演の舞台『ポーの一族』を観に行ったときと同じくらいかなあ。学ぶモチベーションとして、やっぱり韓国ドラマやK-POPファンの人が今は大多数なのでしょうね。例に漏れずわたしも『愛の不時着』きっかけですしね。

さて手応えはというと、まずリスニングがびっくりするほど聞き取れず、絶望的な気持ち。終了後にTwitterを眺めていたら「リスニング簡単だった!」みたいな感想もちらほら見たので、これはもしかすると、最初に買ったテキストが公式じゃなかったのもあるのかも……。ちょいとお高めですが公式テキストのほうがより手堅く対策できるのかもしれません。


ただまあ、筆記を平常心でこなせばリスニングがぼろぼろでも合格点には届くはず。切り替えて臨んだ筆記は問題なさそうでした。試験を終え、そうか4級併願の人はこの後まだ続くんだ……なんて遠い目をしながら缶コーヒーで糖分を摂取し、とりあえず映画を観にいきましたとさ。

参考までに、本番でのプチアドバイス。リスニングでは「数字」が重要な要素となるので、問題用紙を開けるタイミングになったら(最初に音楽が流れるのでその間に)1〜10の漢数詞と固有数詞をざっとメモしておくと便利です。また「位置」の問題も必ず出るので、前後上下中外横などのワードも自信がなければ書いておくと安心です。

結果やいかに?

全ての試験が終わった19時過ぎ、公式から解答発表が出ました。持ち帰った問題用紙を手元に、ドキドキの自己採点。結果は、リスニング34点(34/40)+筆記57点(57/60)=合計91点(91/100)。おや、リスニングが思いのほかいけた。まぐれ当たりかもしれないけど……。

そして実際どうだったかが分かるのは7月です。マークシートずれ等をやらかしていなければ自己採点の通りなはず……。結果は、無事「91点」の合格でした。はー、よかった。

なおこの回の全国平均点は79点(32+47)。合格率は86.3%(前回試験状況・試験問題サンプル | ハングル能力検定協会)。いずれもここ数年でダントツ高いです。実際簡単だったのか、ステイホームでみんなよく勉強していたのか分かりませんが、勉強の苦手なわたしが91点を取れたのですから簡単だったのでしょう。

受験を終えて

試験から早3ヶ月。趣味が高じた腕試しを達成して満足し、せっかく覚えかけたあれこれもだいぶ忘れてきています。そりゃそうですね。本当はこの流れで4級まで挑みたかった気持ちもありますが、それはまた新たな流れが来たときに考えるとして。

つい最近『白頭山大噴火』という韓国映画を観ました。オープニングでどどーんと「백두산(ペクトゥサン)」のタイトルが出ます。読めます。続けて主要キャストの名前が出ます。이병헌(イ・ビョンホン)、하정우(ハ・ジョンウ)、마동석(マ・ドンソク)、読めます。これまで全く読めない図形の羅列だったエンドロールも、読もうと思えば読めるので暇にはなりません。

勉強こそ一旦やめてしまいましたが、当初の学習目的「読みたい」は最低限達成できているんだな、と忘れた頃に結構感動しました。その程度の動機があれば5級は誰でも合格できると思います。ご興味ある方はぜひ試してみてください。2021年の秋季試験は11月14日(日)。今から勉強すれば、ばっちりです。