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ヨルゴス・ランティモス監督作品 総まとめ(籠の中の乙女/ロブスター/聖なる鹿殺し/女王陛下のお気に入り)

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女王陛下のお気に入り(2018)」のヨルゴス・ランティモス監督作品、一般流通している4本を観終わったので、ちょっと興味あるかな〜という人向けに作品ごとの簡単な紹介などをしていく記事です。

合いそうな作品を手っ取り早く見つけたい方は一番最後までスクロールしてください。

籠の中の乙女(2009)

籠の中の乙女 (字幕版)外の世界から完全に隔離された家で、大人になるまで「純粋培養」された子供達のお話。

【有名なキャスト】なし

【性的な描写】多め

【特記事項】猫好きの人は注意

籠の中の乙女」というのは完全に独自の邦題で、実際には娘2人と息子1人の3人兄妹が登場。メインビジュアルとなっている女の子2人のシーンも、実際はこの左側に男の子がいる。4本のなかで最も淡々としており、最も奇妙、かつ最も「ありうる」お話。

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ロブスター(2015)

ロブスター(字幕版)独り身のまま45日間が経過すると動物にされてしまう近未来のお話。

【有名なキャスト】コリン・ファレルレイチェル・ワイズ/レア・セドゥ 他

【性的な描写】多め

【特記事項】犬好きの人は注意

シュールでナンセンスなディストピアもの。独り身を許してくれない前半と、恋愛を許してくれない後半、いずれにせよ不条理な2部構成になっている。「近未来」感ゼロの地続きな世界観で、ただひたすら設定だけがとんでもなくおかしい違和感をご堪能あれ。

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聖なる鹿殺し(2017)

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(字幕版)心臓外科医とその家族に降りかかるひたすら不条理な災いを描いたホラー。

【有名なキャスト】コリン・ファレルニコール・キッドマン

【性的な描写】普通

【特記事項】心臓の弱い人は注意

医療ミスにより父親を殺されたことの腹いせに、執刀医とその家族に「呪い」をかけた少年。家族は究極の選択を迫られる…! 少年を演じるバリー・コーガン(「ダンケルク」などに出演)の怪演が見もの。他作品に比べれば比較的普通のホラー映画だが、「ロブスター」同様とにかく不条理。

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女王陛下のお気に入り(2018)

女王陛下のお気に入り (字幕版)イギリス王宮×下克上×百合。史実を基にした英国版「大奥」。

【有名なキャスト】オリヴィア・コールマンレイチェル・ワイズエマ・ストーン

【性的な描写】やや多め

【特記事項】うさぎが苦手な人は注意

歴史モノの皮を被った、通常運転のヨルゴス・ランティモス作品。これまでの集大成的な要素が強い。台詞回しの面白さ、映像・衣装の美しさ、キャストの演技の素晴らしさなど見どころも多く、娯楽映画としての間口が広がったと感じさせられる最新作。

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ヨルゴス・ランティモス作品の共通点 一例

①設定がおもしろい
特に「籠の中の乙女」と「ロブスター」は設定だけで思わず観たくなってしまうレベル。「女王陛下のお気に入り」は逆に史実という既存の設定をいいようにこねくり回すおもしろさがある。

②わりと過激
性的描写、暴力描写がわりとある。何とは言わないがだいたい手や舌を使わされるし、ぶっ叩かれたり自らぶっ叩いたりして血を出しがち。

③眼帯・目隠しが必ず登場する
負傷して眼帯、目隠しでどこかまで、そんなシーンが全作品に登場。特にレイチェル・ワイズは通算3回も目を隠されている。監督の趣味としか思えない。

④ヘンテコなダンスが大抵ある
突飛で珍妙な踊りもほぼ全作品に登場。「聖なる鹿殺し」には出てこなかった気がする。まあ、あのお話は常に踊らされているので。

⑤エンドロールが無音
「なんだったんだ…」と反芻する時間をくれる。幕引きもみな一様に不穏で良い。

こんな人におすすめ

籠の中の乙女
究極にシュールな時間を楽しめる人。1980年前後のハリウッド大作に馴染みのある人。時間のない人(96分)。

「ロブスター」
ディストピアものが好きな人。シュール、シニカル、ナンセンス、好き!!っていう人。レア・セドゥが好きな人。

「聖なる鹿殺し」
サイコパスの出てくるホラーが好きな人。超常現象に理解のある人。キューブリックが好きな人。

女王陛下のお気に入り
衣装や映像の美しさを重視する人。百合というワードに反応してしまう人。エマ・ストーンの変な顔が好きな人。

以上、好きな人はめちゃくちゃ好きなタイプの監督さんだと思うので、ご興味持たれましたら手始めにどれか一本、是非どうぞ。