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主に映画の感想文を書いています

「天空のエスカフローネ」挿入歌、坂本真綾「青い瞳」をアレンジして弾いてみた〈制作メモ〉

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たまーにモチベーションが上がって演奏動画を作るわたしです。今回は坂本真綾さんの『青い瞳』という曲をアレンジ&ギター演奏しました。

これは1996年のテレビアニメ天空のエスカフローネで挿入歌として使われた曲。『天空のエスカフローネ』は坂本真綾さんが歌手デビューをするきっかけとなった作品であり、以後長期にわたりタッグを組む菅野よう子さんとの出会いの作品でもあります。

青い瞳(REMIX)

青い瞳(REMIX)

後追いファンなのでわたしがこの曲を知ったのは10年前くらいのことですが、アニメの世界観とも相まって非常に切なく好きな曲でした。2019年末には念願叶ってライブで聴くこともでき、あらためて魅力を確認することに。

音源では菅野さんのアコーディオンが情緒豊かに歌い上げている間奏パートを、ライブだと今堀恒雄さん(コロナ禍のオンラインセッション企画で“共演”もさせていただいた大好きなギタリストさん)がギターで演奏しており、それがまたすごく良かったのですよね。これは「弾きたい!」。そう思ってから1年以上が経ってしまいましたが、ようやく実現できました。


オケ制作について

今回も無料のGarageBandで全て作っています。もとがシンプルな曲ですので、和音要素とベースライン、賑やかし程度のビートが入ればいいかなと考えながら行き当たりばったりで打ち込んでいきました。

例によって耳コピですがこの曲はなかなか難易度が高かった。特に間奏。和音とベースラインが複雑に絡み合った、それでいて聴くぶんには美しいだけという、なんだよお前こんなにややこしかったのかよという進行でだいぶ苦労しました。それっぽく聞こえるくらいには寄せたつもりですけど、これをおそらくはパッと思いついたであろう菅野よう子、やはり奇才です。

なるべく少ない音色でふわっとさせたかったので和音パートにはアルペジエーターを使用。思ったよりピコピコしてきたためベースの音色に悩んだ挙句、同じくアルペジエーターの応用で刻ませた物を採用。まさかの『バイク』風になりました。原曲からはだいぶ離れてしまった。

バイク

バイク

原曲にドラムはありませんが、脳内ではBメロ「出会いそして別れ」のあたりでドラムが入ってくるイメージを持っていました。しかしアレンジがうっかり『バイク』風に転んでしまったため、リズムも当初の予定より増やして、ああいう感じにしようと。『バイク』もしくは『モアザンワーズ』風、佐野康夫さんのメカニックなプレイのイメージですね。

モアザンワーズ

モアザンワーズ

そこで初めて使ってみたのが、GarageBandのドラマー機能。バーチャルドラマーが曲に合わせて勝手に叩いてくれるテクノロジーで、一応自分自身ドラムを叩く人間としてはこれを使うのは邪道だと思ってたんですけども、使ってみると面白い! なによりイメージしていたプレイにすごく近い! ランダム要素も含めて、これはいいですね〜。

ここまで作ったところでギター録り&映像同録をおこない、再びオケの追加作業へ。和音パートを左右に増やし(コピペして音色やアルペジエーターの設定を変えただけの簡単クッキング)、前回『草の想い』を作ったときから気に入っているパーカッション系の味付けをし、最後にギターをもうちょい重ねて、完成としました。所要時間は6時間ほど。

ギター演奏について

今回のクリーントーンは今までで一番いい音で録れた気がしています。テレキャスのシングルコイルにしてはなかなか太い音が出てるのではないかと。GarageBand側で掛けたコンプがよかったのかな。間奏では大好きなレズリーシミュに、同じくGarageBand側でオクターバーも掛けてみました(今堀さんのが、こんな感じだった記憶)。

プレイスタイルは、Bメロで意図的にタック・マツモトーン(B'z松本孝弘さん風、の意)をやらかしています。チョーキングを使いながらうにょうにょ上がってく、松本さんのアルバム『華』あたりでよく聴けるやつですね。

朱~朝焼け~

朱~朝焼け~

最終過程でついついハモりたくなって被せた歪みギターは、こちらもマツモトーンではありますが曲調的にゲイリー・ムーアのほうが近いかもしれません。こういうギターはもうただただ気持ちいい。ミニマムにしようとしても、だめですね。ついつい被せてしまいますね。この誘惑に打ち勝てるギター弾きはいるのだろうか。

ひとつ失敗したのが最後のAメロのフレーズ。歌詞的には「私のあこがれ」なのだけど「一時の恋でも」のほうにしてしまった。歌モノの場合、もっとそこんとこ慎重にやらねばと反省。

動画は、実際のレコーディング時に同録です。最後に編集でくっつけてます。今回は正面から撮ろうと思っていたのですが、間奏だけバリエーションをつけるため従来の向きに戻したらこっちのほうがやっぱり好きな雰囲気で、失敗したなという感じ。撮影がじつは一番いつも難儀します。

以上、ただ書きたかっただけの制作メモでした。過去のも貼っておくので、よかったら聴いて(観て)みてくださいね。