先日の「ニューイヤー・ミュージカル・コンサート2019(感想記事)」きっかけで観ようと思った作品のひとつです。パブロフ曲はもういいってのに、「Seasons of Love」もまた涙なしには聴けなくなりそう…。
概要
同名のブロードウェイ・ミュージカル(1996年初演)を映画化した作品。ブロードウェイでのキャストがほぼ続投されている。詳しくはミュージカル版のWikipediaがかなり読み物としておもしろい。
雑感
正直なところこんな内容の作品だと思っていなくて。レントって家賃なのね〜、家賃が払えない若者たちの話なのね〜、なんて軽い気持ちで観ていた2時間前の自分を肩ポンしたい。
それこそ最初はあんまり肌に合わなくてですね。「シェルブールの雨傘」ばりの一語一句ミュージカル系かよと、なんならやや辟易。これは感情移入できなさそうだなと思っていたはずが、しかしいつの間にやら「おや…?」という感じで。最終的にはエンドロールで呆然としている自分がおりました。だいぶつらい映画でした。
コンサートでも歌われていた「Seasons of Love」の歌詞には、繰り返し「Five hundred twenty-five thousand Six hundred minutes(52万5600分)」という「時間」が登場します。これは一年を分に換算したもので、本作は1989年のクリスマスイブから翌年1990年のクリスマスイブまでの「一年」を描いた作品になっています。
最初こそ物語に入っていけなかったものの、事情がわかってくるとズブズブです。そして、なんて長い一年だったんだろうと思いました。いろんなことを考えさせられました。何人もの男女が登場しますが、語り部的ポジションにいるメガネくんに一番感情移入できたかな。まわりと比べて刹那的な要素が少なくて、変わらないことのつらさよ、という点で個人的に身近なものを感じます。
なんかあんまりいつものようなどうでもいい感想*1を書く気になれません(笑) ブロードウェイ版も映画版も観たことないという方は、予備知識なしで是非。観たあとはきっと、上に貼った写真を見るだけで胸がキュッとするようになります。つらいけど、いい映画でした。
(2019年12本目)
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