松竹ブロードウェイシネマで『キンキーブーツ』を観てきました。松竹ブロードウェイシネマとは、特別に撮影・編集された本場ブロードウェイなどのミュージカル公演を映画館で(字幕付きで!)観れる企画です。
2005年の同名映画をミュージカル化した本作は、ニューヨークのガイドブックにも必ず載っているような超ヒット作。わたしも2018年冬にニューヨーク旅行をした際は観劇候補に入っていました。が、外してしまった。それをめちゃくちゃ後悔してます、今。
※2018年9月に書いたこの感想。じつはブロードウェイでどのミュージカルを観るか品定め中だったのである。
映画版はあんま好きじゃなかったんです。終盤のご都合展開が苦手だな〜って。そこはミュージカル版も案外そのままな印象ではあったのですけど、でもミュージカルって歌の力で強引に丸め込んでくるじゃないですか。それがひときわ強烈で、筋は同じでも全然気にならなくなってたんですよね(なお当時の感想にも「きっとベタベタ展開はミュージカルだと気にならないのだと思う」と書いてて「きみなかなかいい読みじゃん」と唸った)。
ちなみに今回観ることにしたのは、なんか自己肯定感下げ下げな日頃のわたしを案じてくれたのかどこからか「自己肯定感爆上げミュージカルやってるよ」という天の声が聞こえてきたので、あれキンキーブーツってそんなアゲアゲな話だったっけと訝しみながら声に従ったかたちだったんですが、うん、確かにめちゃアゲだった。ラストなんてドラえもんのムードもりあげ楽団みたい。いつもあの自己肯定感爆上げ楽隊を率いて生きたい。
ステージ上の多幸感はもちろんのこと、会場の熱気もすごくて。収録されたのはロンドンのウエストエンド公演らしいんですけど、最終的にライブかよっていうオールスタンディングの盛り上がりになってて、うわ〜〜この現場にいてえ〜〜〜!!!と心底羨ましかったです。こんなことと知っていれば! ブロードウェイで観たのに!
いつかまた旅ができる時代になったら、声が出せる時代になったら、ショウビズ界が持ちこたえてくれてたら、今度は生で観たいなあと思ってます。とりあえず今は、全国の映画館で観れますので(ちょっとだけお値段しますけど)ご興味ある方ぜひどうぞ。
(2021年55本目/劇場鑑賞)
あとはまあキンキーブーツというと日本版主演・三浦春馬さんのイメージも強くて、この動画をこのタイミングで観たりしました。何にも知らないし不用意なことは言えないけど、今回スクリーンで本国版を観ている間中なんとも複雑な気持ちだった。