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主に映画の感想文を書いています

スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム(2019)

MCUマーベル・シネマティック・ユニバース23作目。なんとアメリカに先駆けて日本で最速公開。「アベンジャーズ/エンド・ゲーム」直後の作品であり、フェイズ3のラスト。だったんですね、てっきりフェイズ4の頭かと!

以降、ネタバレを含みます。本作かなりネタバレ厳禁要素が(じつは)強いので未見の方はご注意ください。

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さて、まず最初に叫びたかったのはこちら。エビバディセイ!

ツェッペリンじゃねえよ!

はい。この、大いに釣られた感じですね。釣りと分かりつつ、釣られてしまう。悔しい。一応書いておくと、専用機の中で新型スーツを作る時に流れる音楽がこちらです。ツェッペリン最高!

これを聴くだけで涙ぐんでしまう人もいるでしょう。「アイアンマン(2008)」の最初に流れる、いわばトニー・スタークのテーマ的なやつですね。で、正しくはAC/DCです。一応です。書けば書くほど野暮。無粋。トニーの魂を感じました。ナイス選曲。

MCUは油断がならない

原作ノータッチなので予告だけだとなんか、殺せんせーみたいな新キャラが出てきて本当にあいつが加わるんか、みたいな、ちょっとキャラ造形雑じゃないかみたいな、そんなことを少なからず思っていたのですが、スパイダーマンだしそんな劇的なことはないかなと侮っていたらすっかりやられました。そういう話か。

MCUは毎作品いろいろな試みで特色をつけていて、本作も「斬新な作品を作ろう!」という感じが強く出ております。なんといっても業務用プロジェクター大作戦ですからね(笑) ドローン×プロジェクター×スターク・インダストリーズ=ダメ絶対。ダイナマイトを悪用してしまったようなやつですね。あとね、既視感あると思ったら現代の魔法のランプですね。

そんなわけで、ざっくり言えば仮想現実的な映像の楽しさ、どんでん返しの楽しさがミソな作品になっちょります。

ただまあちょっと、どんでん返しが過ぎるかなというのが感想。あそこまで「嘘でした〜」「嘘でした〜」ってやられちゃうと「ああ…そうすか…」みたいな気分になってきちゃいまして。真面目に観る気が失せるというか。どうせ嘘でしょ、ってなっちゃう。オオカミ少年現象。

思えば「エージェント・オブ・シールド」も、スケールが大きくなりすぎたというのもあるけど、やはり「どんでん返しが過ぎる」ようになってきて視聴止めちゃったんだったかなあ。ある程度は信じたいんですよね。あっちも同じくフューリーがだいぶチートで、どうせ死なないからつまんないみたいな、そんなところありました。

あんまりこの方向に広がらないといいなと、個人的には思ってます。日常系でほのぼのやってくれていいのよ、トムホスパイディは。

「エンド・ゲーム」でよく言われてた「パッチン組」との年齢差問題について初っ端からフォローが入ってたり、「キャップはすごい」で笑っちゃったり、ゼンデイヤ可愛かったりと見どころは沢山ございますが、MCUにしてはやたら冷静に観てしまった一本です。もともとね、スパイディにあんま興味ないのでね、仕方ないね。

Wikipediaによれば次からがフェイズ4で、最初は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の三作目、な模様。一時代は終わってしまいましたがこれからのMCUも楽しみにしております。

(2019年58本目/劇場鑑賞)