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主に映画の感想文を書いています

X-MEN: ダーク・フェニックス(2019)

f:id:threefivethree:20190621230701j:plain やったね〜〜久々の映画館だ〜〜!(名古屋除く)ということでだいぶウキウキで行ってまいりました、X-MENシリーズ最新作「ダーク・フェニックス」。以下ネタバレしますのでご注意を。流れでGOTs7あたりのネタバレも含みます。

さてさてダークフェニックス、めちゃくちゃ面白かったです。いやこれ、そこまで期待してたわけじゃなかったんですよ。そもそもX-MENシリーズは出来にムラがあるんで、お隣MCUのように「なんだかんだすごい!」ってなる保証はないんですよ。加えて直前の復習として新旧三部作ほぼ全部観直したんですが、うん、記憶よりも眠いなと思っちゃったりとか。

今回の主役と思われるジーン・グレイを演じるソフィー・ターナーにしたって、わたし的には、そしてもちろん世界的にも、ゲームオブスローンズのサンサ・スタークなわけでして、「アポカリプス」から出演しているとはいえしっかり存在感を出せるのか?とかですね。とにかく過度な期待はせずに行きました。公開初日、レイトショーを待たずしてIMAX2D、溢れ出るなんだかんだ期待してる感。

で、めちゃくちゃ面白かった! すごーい!(語彙力)

ちょっともう、分かる人にしか分からない書き方をしますね。そういうほうが向いてると思うの。

まず冒頭、ジーンがチャールズの元へやってくる「新設定」から始まりまして、ああ完全に新しいヴァースなんですね、了解です、ってね。これは了解しないと先に進めません。アグリーしてください。ちなみにこの新設定のシーン、ラジオでQUEENが流れてて。映画「ボヘミアン・ラプソディ」ってブライアン・シンガー監督なので、ちょっとだけ初代監督へのオマージュを入れた?なんて思ったり。あと後半でチャールズが「歩く」シーン、あれなんかまさに「ユージュアル・サスペクツ(同監督)」を連想せずにいられない!って感じなんですけど、どうでしょう(笑)

でそのあと「恵まれし者の学園」がグワーッときて、映像が、スケールがこれまでと一段違うぞ、みたいな。からの、今回おそらく唯一の「史実絡め」系でエンデバー号の事故(いや事故ってないんですけど)に際しX-MENに国際救助隊よろしく救助要請が来て、バスケのコートが、これまで台詞では何度も出てきてたバスケのコートがついに開いて! うわーー完全にサンダーバードじゃん最高ーーー!!!ってなって。さらにいうとその直後、セレブロに入るチャールズを真上から撮ったシーン、一瞬サンダーバード1号の乗り込み方みたいにも見えて、ちょっと狙ってんじゃないの??とか。

お分りいただけると思いますが、このへんだけで5億点でした。オープニングからこんなに楽しいこと盛りだくさんで大丈夫なの!!!と心配になるも最後までダレずに面白かった。すごい! 2時間以内にまとめたのもすごい!

宇宙空間でのあれこれもですね、新生X-MEN各々の能力がいかんなく発揮された楽しいシーンで、ナイトクローラーめっちゃ活躍できてんじゃーんとか、サイクロップスのビームそこから出せんの!!!とか、毎度お馴染みクイックシルバーのアレは食傷気味と言いたいところだけど悔しいかなやっぱ超楽しい!とか。危機一髪シーンは後にも何度か登場しますがいずれも楽しいです。

話は進みまして、なんか妙に気色悪いジェシカ・チャスティンのシーン(エンドゲームのトニー・スタークの家みたいなとこだった)を経てですね、あそうそう、あそこの導入部で3つの光が分裂して-みたいなとこは完全に「未知との遭遇」でございますね。確か一作目でも「ジョーズ」風のシーン(ぶよぶよ上院議員)があったので、スピルバーグオマージュしてたシンガー監督をオマージュする、的な(笑) どうもそういうニッチなことを考えてしまいます。

ああでもそれでいうと、今回あの「セレブロに入っていく」タイプのオープニングはなかったんですよね。遺伝子風のグラフィックもしかり。格納庫に入っていくシーンが辛うじてセレブロと同じタイプの扉だったけど。残すところは残して、でも全てを踏襲するわけではない、いい塩梅だと思います。ポストクレジットがなかったのも嬉しかったな。あの終わり、すごくいい最終回だったから。続かなくていい。続いてもいいけど、単品の作品として終わっていてほしい。

でー、今度こそ話は進みまして、まさかの!ミスティーク損失!っていうか、死!かなしい! 直前のシーンで、なんか今回のミスティーク髪さらっさらだし妙に真っ赤だし、かつてなくジェニファー・ローレンスの顔がモロに出て普通にきれいな顔してんな〜なんて思ってた矢先ですよ。ショックだなじつにショックだ。リトルフィンガーの死@GOTくらいショックだ(だとすると同一犯)。このへんの展開は「エンドゲーム」っぽくもありながら、二大巨頭が生き残ってるというところでは対照的ですね。

からのー、分裂からのー、懲りずに隠居してたエリック=マグニートー再登場。やっぱりいい男だ、マイケル・ファスベンダー。そしてそう、今回のエリックは超セクシーなんですよ! 「ファースト・ジェネレーション」以降なりを潜めていたセクシーマグニートーが出まくってる! 特にラストの列車内アクションの数々。握って、ポイ、みたいな一挙一動が色っぽい。お決まりの銃口芸も最高。ニューヨーク市街編の、メトロを地下から引っこ抜いてくるアホシーンも最高です。最高しかない。

対するチャールズは今回あれですね、ジョン・スノウ的ポジションになってる感が。要はパッとしない。そのわりに、これかつて「アポカリプス」でもエリックで全く同じことが起きてるんですけど、制御不能になってる人(今回はジーン)に何か大切なことを思い起こさせる能力っていうか人間力みたいなやつは相変わらずすごいです。ちょっと「あ、へえ」ってなっちゃいます。

ジーンの話をしていませんでしたが、うん、終盤の無双がたまらない! デナーリス・ターガリエン無双だいすき〜〜〜〜!!!みたいな人には最高にたまらないやつだと思います今回のジーン・グレイ=ソフィー・ターナー無双。彼女はやっぱり、長身を生かした見下す表情が素晴らしいですね。存在感ばっちりで、しっかりと今回のメインキャラになっていました。サンサ・スタークのことは頭から消えて(時々被せたけど)、ジーン・グレイとして見れました。どうやらキャプテン・マーベル的存在になってしまった模様。

そんなところで、だいたい書きたいことは書けたかな? むっちゃくちゃに書きなぐるの楽しいですね。「ファースト・ジェネレーション」以降で最も出来のいい、X-MEN的エンタテインメントも映画的エンタテインメントも詰め込みまくりの、でもちゃんと2時間以内におさめてる、素晴らしい作品だと思います。音楽もハンス・ジマーで大迫力! 是非劇場でウォッチしてください! 宇多丸さん何て言うかな〜酷評だったら嫌だな(笑)

(2019年52本目/劇場鑑賞)