「ブラザーズ」ではなく「ブラザース」が正しい模様。「午前十時の映画祭10 FINAL」にて鑑賞しました。全く未見で予備知識もない作品だったのですが、そういえば町山さんが先日トークショーでイチオシしてたなとか、なにやら星野源のフェイバリットムービーらしいぞとか、とにかく観たほうが良さそうだったので早起き。
んで観終わった直後のツイートがこちら。
「ブルース・ブラザース」最高にアホい! アメリカが過ぎる! 映画っていいな!笑 (@ シネマ・ツー - @cinemacity_jp in 立川市, 東京都) https://t.co/DDr2ukhaHW pic.twitter.com/0EP15ZJ8Fe
— 353 (@threefivethree) 2019年7月14日
正直これに尽きるんですけど、一応ちょっと書きますね。
どういう映画か
出所したてのジェイク&その弟エルウッドというチンピラ兄弟が主役。自分たちの育った孤児院が金銭難だと知り、盗み以外でお金を工面しようと「昔やってたバンド=ブルース・ブラザース」を再結成することにした彼ら。堅気になっているかつてのメンバーを呼び戻し、あの手この手で大規模なコンサートの開催にこぎつけるのだが…… みたいなお話。
要は、しっちゃかめっちゃかしつつ「税金を払う」だけの映画なんです。刑務所帰りがクソ真面目かよ。最高に愛しいアホ映画でした。
なお「ブルース・ブラザース」というのはアメリカの人気長寿番組「サタデー・ナイト・ライブ」の企画から生まれた実在のバンドだそうで、ブルース兄弟を演じるジョン・ベルーシとダン・エイクロイドも実際のメンバー。メディアミックス的な作品と言えるんじゃないでしょうか。このバンドについて詳しくはこちらの記事に分かりやすく書かれていました。
ラク〜〜〜〜な気分になってくる映画
今悩んでることとか何もかも、ちっちゃいな!大丈夫だわ、大したことないわ! って気持ちにさせてくれる映画です。暗雲を持ち運んでいるような人ほど観てほしいです。
ブルース兄弟の普段着は、黒のスーツに黒のハット、黒のネクタイそして黒のサングラス。「メン・イン・ブラック」シリーズのキャラ造形などに大きく影響を与えたというこのルックス、コメディ映画でありながら目の表情が見えないというのがミソ。家が爆破されようと電話ボックスが吹き飛ばされようと車がバラバラになろうと顔色ひとつ変えない彼ら。言わばポーカーフェイス・コメディ。
ああなったらどうしよう、こうなったらどうしよう、人生は不安だらけだけど、そっか別に家が吹き飛ばされても大したことないんだ〜と思えてきちゃうのがこの映画の魅力です。あとね、執拗に武装して彼らを追い回す「謎の女」ことキャリー・フィッシャーが最高ですよ。エピソード5と6の間でこんなアホな役やってたんだと考えるとすごいですね。個人的にはこの映画のMVPです。
壊れるのは家だけじゃありません。プリウス云々が馬鹿らしくなってくるショッピングモール大破壊チェイス、西部警察も真っ青な大捕物チェイス。こんなに惜しげもなく車と車がぶつかり吹っ飛びスクラップになる映画、初めて見ました。コメディであのスケールは異例でしょう。笑えます。いい意味での苦笑みたいな、ハハッな笑いが上映中ひっきりなしに供給されます。
オールスター音楽映画
そんな超ド級コメディであると同時に、超ゴキゲンな音楽映画でもあります。ジェームス・ブラウン、レイ・チャールズ、アレサ・フランクリン、キャブ・キャロウェイといったそうそうたるミュージシャンがしっかり演者として出演。思わず身体が動いてしまう楽曲のオンパレードです。
どの曲もゴキゲンなんですが特に好きなのは「Can't Turn You Loose」。これ確実に知ってる曲なのだけど、単に有名でよく使われてる曲なのか、それとも明確に何かの曲として耳にしてるのか…思い出せなくてモヤモヤする…。スカパラの出囃子みたいなやつじゃないかと思って検索するも特定には至らず。うーむ。
ちなみにカーチェイスとゴキゲンな音楽の融合というのは「ベイビー・ドライバー(2017)」の元にもなっているそうですよ。
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あ、あとミュージシャン以外にもスピルバーグがちょこっと出てたりとか、とにかく豪華キャスト!
今回は立川シネマシティの極音上映で鑑賞しましたが、極音でやられたらなおのことエンドロールまでずっと手拍子してたくなる映画なので、シネマシティさんには是非とも応援上映やってもらいたいです。もっと言えばビール瓶投げ上映もやりたい。スクリーンの前に網張って。何あれめっちゃ楽しそう。ちゃんと素手で片付けますから。
(2019年63本目/劇場鑑賞)
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(このあと、対極に位置するような映画をハシゴしました)