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主に映画のあらすじと(まとまりのない)感想文/期間限定でNY旅ブログ連載中

マレーナ(2000)

マレーナ [Blu-ray]

マレーナ [Blu-ray]

ニュー・シネマ・パラダイス」等のジュゼッペ・トルナトーレ監督作品。音楽も同じくエンニオ・モリコーネが担当。

あらすじと雑感

1940年、第二次世界大戦中のイタリア。

マレーナは街で噂の美女。夫が戦地に赴いていることもあり、男たちは老いも若きも妄想を膨らませながら彼女に夢中だ。少年レナートもその一人。

彼女の暮らしは決して華やかではない。空襲で父を失い、ついには夫の戦死報も届いてしまった。生活のため娼婦となったことで好奇心と軽蔑の目を向けられるマレーナだったが、彼女の心が変わらず亡き夫にあることをレナートは知っていた。

娼婦として敵兵の相手もしていたマレーナは、終戦するや街の女性たちからリンチを受け追放される。彼女との全てが断たれたように見えたとき、戦死したはずの夫が生還した。訃報は誤りだったのだ。元の暮らしはおろか妻をも失いかけている彼を救うべく、それまで傍観者だったレナートは一歩踏み出す。

最初しばらくはなんというか、しょーもな! くだらな! 透けるガーターベルトにムラムラしてるだけの話かよ!と思っておりました。「ニュー・シネマ・パラダイス」ではR指定ラブシーンの数々に泣かされたというのに、似たような質感の作品でこんなにも違うとは!詐欺だ!と思いました(笑)

とはいえ戦時中の話なので、軽いテイストで進まないことは予想の範囲内。観ていくうちに「なんとまあエグい…」という感想へ変化。トルナトーレ監督は「鑑定士と顔のない依頼人」が(方向は違えど)超エグくて少々トラウマだもんで、このエグさのままエンドロール行きかと覚悟したのですが、本作ではしっかり救いを作って、モリコーネの素晴らしい音楽によってさも最初から最後まで素晴らしい映画だったかのような錯覚を起こさせてくれます。


なんやかんや後味はいい映画ですけど、これ純粋にいい映画かって問われたら個人的にはすっごい微妙なところです。特に序盤、だいぶキモい映画かなと思うんですが(笑) 思春期描写が一段落してからもしばらくは喜歌劇テイストだし、集団心理でボッコボコにしといて最後「あの時はゴメンね」みたいなのも、んんん???っていう感じが。まあ男女問わずシチリア島の皆様はだいぶ卑しく描かれており、だからこそ光る「長ズボンになったレナート」の成長っぷり。マレーナというタイトルではありながら、主人公はレナートですね。

なお、敵兵に身体を売った娼婦がリンチされ髪を刈られるというのは当時実際に頻発したことだったようです。なので、マレーナ狂言回しとして第二次世界大戦中の醜い出来事を記録しつつ、通過儀礼を伴う少年の成長を描く映画って感じかなと思いました。


物語はさておくと、モニカ・ベルッチさん美しいです。ウェービーな黒髪ロングのときも美しいし、本来ケバケバしくなるはずの“娼婦モード”な赤髪がこれまた目に焼きつくほどの美しさ。過去見た「これ系」で最上級の美しさかもです(こういう髪型とメイクは、最近だとブラック・ウィドウなスカーレット・ヨハンソンを連想します)。何人もの男にライターを差し出されるシーン、歴史に残る強烈な画ですね。

てなわけでマレーナでした。「マレーナ(2000)」ってなんかニンバス2000みたいだなと思いながら打ってました。

(2018年77本目)