この予告編を観てときめいちゃった人は絶対観たほうがいいやつです。期待したものは確実に供給されます。
ときめいちゃった勢として、行きたいなーと思いつつなかなか行けてなかったんですが滑り込みで行けました。映画館で「移動都市、入場開始いたします」ってアナウンスされて余計ときめいちゃいました。ていうかそっちで呼ぶんだ、モータルエンジンじゃないんだ。
さて、ときめきポイントを予告編映像の中から抜粋しますとですね。まずこれ。
「移動都市」のキャタピラ跡なんですよ。中央の人影と比較すると、その巨大さがわかります。これでときめかない場合はお帰りいただいて大丈夫です。
続きましてこちら、キャタピラ跡の主、移動都市そのものになります。何の都市かっていうと、ずばり「ロンドン」らしくてですね。荒廃した未来の地球においてこの移動する「ロンドン」は他の弱小都市などを食べながら肥大化していくという、何言ってるかわからないと思うんですけど、ときめきませんか。
でまあ、こういう某の動く城になってですね、大地をゴリゴリ走っていく映画です。
大地だけでなく空もまた舞台となりまして、こういった天空の城なにがし的なものが出てきたりします。
というわけで、はっきり言うとジブリなわけですね。
本作、観たらわかるんですけど思った以上にジブリというか宮崎駿で、これでもし監督が「影響はあるかもしれないね」ぐらいのスカした発言してたらどうしようと調べてみたところ、「どっちかというとハウルよりラピュタです」って気持ちよーくリスペクトしてくれていたのでよかったです。
『モータル・エンジン』を制作するべく人々を説得していた時、本作に一番近い映画は『天空の城ラピュタ』なんじゃないかと感じていたという。
「ミヤザキ映画は唯一無二だ。もし僕たちが、人々がある意味“実写版ミヤザキ映画”を観ていると感じられるような映画を作れたのだとしたら……ストーリーテラーとして自分をミヤザキサンと比較しているわけじゃないんだよ、全くね!(笑) もし“視覚的な部分”で、人々が『モータル・エンジン』をミヤザキ映画のような想像の世界だと感じてくれたならば、この映画は成功したと言えると思うな」とほほ笑んだ。
クリスチャン・リヴァース監督のこの言い方がすごく好感。実際その通り「これめっちゃ宮崎アニメの感じだわ」っていう印象を強く受けたので、その点は完全に監督の意図通り「成功」してる映画だと思います。
それと今回その「視覚的な部分でリスペクトされた宮崎駿の世界」を見て、宮崎駿の世界って本当に唯一無二なんだなと。例えばこの、登場した瞬間笑っちゃうような「超ジブリな飛行艇」とかですね。
そのデザインもそうだし、「雲を抜けた飛行艇のデッキで黄昏れる主人公」みたいなシーンのジブリ感。そういえばこれは他で見たことないわ…ってすごい思いました。あとは途中で出会う「族」の感じとか、序盤でふたりを助けて?くれたメガネのおっちゃんも圧倒的ジブリ感がすごかった(笑) そういう視点でかなり楽しめる映画です。
言ってしまえばものすごい金のかかったB級映画というところで、公開時に間に合わず先日ようやく観た「ヴァレリアン 千の惑星の救世主(2018)」と通じるものがありまして。今度こそ劇場鑑賞に間に合ってよかった〜〜と思っております。
(2019年42本目/劇場鑑賞)