一年ぐらい前からずっと予告編で見続けていた気のする作品。ついに公開されるのか〜ということで公開日に観てきました。でもじつは一年前どころの話ではなくて、これジェームズ・キャメロン監督の作品ですが、なんと「アバター(2009)」より前から企画されていたのだとか。驚きです。
もうひとつ驚きなのが、日本の漫画「銃夢(がんむ)」が原作になっているということ。この漫画については恥ずかしながら全く存じ上げなかったので先入観ゼロでの鑑賞となりました。「攻殻機動隊」「AKIRA」あたりと並ぶ、日本が世界に誇るサイバーパンク漫画のようです。
鑑賞後に試し読みで1話だけ読んでみましたが、キャラクターその他のデザインや世界観、サクッとしたテンポ感などすごく忠実な印象。ハリウッド映画化でここまで原作を尊重されているというのはそれだけ偉大な作品なのでしょうね。ちなみにジェームズ・キャメロンに「銃夢」を紹介したのはかのギレルモ・デル・トロ監督だとか。さすが(笑)
お話としては、上流階級の住む空中都市から廃棄されてゴミの山に眠ってたサイボーグを直してみたらじつはすごい兵器だった、っていうやつ。
この記事読んでて確かにな〜と思ったんですけど、いわゆる「自分が兵器であることへの葛藤」というありがちなやつが全くない、すごくカラッとした展開です。むしろ「あたし兵器だったんじゃん!もっと強くなりたい!メッタメタのボッコボコにしてやりたい!ねーーーー強い身体ちょーだい!!」っていうのが本作のヒロイン、アリータ。推せる。
はじめはパールホワイトのボディをつけていたアリータが、クロームだかなんちゃらファイバーだか的な高性能ボディに乗り換えてからの無敵展開、そうそう予告からこれを期待してたのよ〜という感じで満足でした。機械なのをいいことにめちゃくちゃスプラッタなのも楽しい。すぐ首は飛ぶし、上半身だけになったシーンがやたら出てくる(笑) 愛の重いアリータも好き(ヒント:心臓)。
ストーリー的にいうと特別好みでもなかったですが、テンポと掴み、世界観、アクションの痛快さ等々、わかりやすく楽しめる要素がふんだんに盛り込まれていて、かつ日本発という、映画館で観ておいて損のない作品だと思いました。
(2019年17本目/劇場鑑賞) 本作にはジェニファー・コネリーが出ていますが、彼女のスクリーンデビュー作である「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(1984)」を翌日「午前十時の映画祭」にて観るという贅沢なハシゴをしました。あと、マハーシャラ・アリ。来週は「グリーンブック」を観ようかな。マハーシャラ・アリは帰ってくる。