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主に映画のあらすじと(まとまりのない)感想文

君の名前で僕を呼んで(2017)

映画『君の名前で僕を呼んで』 | 4/27(金)TOHOシネマズ シャンテ、新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ他全国ロードショー!

原題および原作は「Call Me by Your Name」。とても評判が良く、かつ上映館少なめ、ということで立川シネマシティまでちょいと足を伸ばして鑑賞してまいりました。「リズと青い鳥」鑑賞後1時間半くらい休憩を挟んでのハシゴです(笑) 感受性の暴力。

あらすじ

1983年、北イタリアのどこかで。

夏休みを別荘で過ごす17歳の青年エリオは、教授である父のアシスタントとして別荘に招かれた大学生オリヴァーと出会い、いつしか彼との間に恋の芽生えを覚える。6週間の期間限定、アプリコットのような甘く酸っぱくみずみずしい一夏を描く。

はじめに

ごちゃごちゃ書いても仕方ないので正直に申し上げると、あんまり好みの映画ではなかったです。理由は本当に単純で、所謂BLの「絡み」描写に全く興味がない、なんなら見たくないくらいだから、っていうところになります。

最近の流行り言葉で「尊い」とか言われる類の「2次元バディもの」とかは普通に、いやむしろ思いっきり好きなんですけどね。男同士の「尊い」関係性に萌え散らかすことはできるんですけどね。自分自身にしてみても、同性への恋心に近い感情というのは経験がないわけではないんですけどね。一線超えるのは、いまのところNGみたいです。

なんとも勝手なところで、女性同士が一線超えるのは全然ありでして。「キャロル(2015)」などを筆頭にレズビアンものは結構観ており、好みの作品も多いです。ひとつ前に観て大いに気に入った「リズと青い鳥」も、一線こそ超えないものの所謂「百合」な作品ですしね。まあそこは単純に男目線で「綺麗なもの×綺麗なもの=綺麗なもの」っていう思考なんだと思います。申し遅れましたがわたしは男性です。

まあ、そんなわけで全体的には好みとは外れていて、とにかく「すまん、絡みが見たくねえ!」っていうことで、おそらく一緒に「本質」も見落としまくりながらの雑感を書きますね。

日曜の昼下がり、海で泳いだあと。

観ている間じゅう思っていたのがこれです。「ずっと日曜の昼下がりみたいな、海で泳いだあとみたいな空気感の映画」。特に「海で泳いだあとみたいな」というのが感覚として強かったですね。疲れて、ちょっと濡れてて、砂がついて、眠い。本作の人たち、しょっちゅう泳ぐじゃないですか。あまり泳ぎが好きじゃない身としては、いちいち身体を濡らす行為というのは非常に不安定なイメージをもたらすものでして、結果ずっとそんな感覚で観ていました。きわめつけは、濡れた身体で埃だらけのマットレス。無理。

虫もやたらと飛んでましたね(笑) 最後の長回しで付いたり離れたりしてる虫は、もしかしてCGなのではと思ってしまったり(あまりに意図的な虫のようにも思えたので)。どうなんでしょう。虫たちは全部「アドリブ」なのかな…。

コリンの名前でオリヴァーを呼んで

オリヴァー役のアーミー・ハマーさん、どうも最初からずっとコリン・ファースに見えて仕方なく、そう思い続けた結果すっかり「コリン・ファースああいう役うまいわ〜」っていう間違った感想に落ち着いてしまっている自分がいます。コリン・ファースじゃねえから!! もうほぼ記憶それで焼きついちゃってるけど!!

というのも実際コリン・ファースはああいう役がうまくて、最近観た「裏切りのサーカス(2011)」でも、ちょっと前に観た「秘密のかけら(2005)」でもバイセクシャルの役を見事に演じてるんですよね。視線のやり方がうまいんですよ。本作でも、……ってコリン・ファースじゃねえから!!(っていうのを本気で何度も繰り返すからもうどうしようもない。コリン・ファースよかったです)(コリン・ファースじゃないんですけどね)

名作にひっくり返る瞬間

好みじゃなかったとは言いつつ、終盤わりと「どんでん返し」的とも言えるパパの言葉でかなりハッとさせられたところはあります。心と身体は一回限り、後悔すんなよ、みたいな。失恋もまた、大事なものとしてとっておけよ、みたいな。「絡み」が濃厚で見えてませんでしたがじつはそんなシンプルなメッセージの映画だったのかもしれません。

ああ、濃厚な絡みで思い出した。アプリコット滴るくだりは映画史に残る過激シーンじゃないですかね(笑) 先が読めちゃうのもどうかと思うけどまあ実際先が読めてしまって、いやでもそこまで描写してほしくないッ!!と思いながらも「ああ〜〜〜〜」みたいな。いやはや、あのアプリコットは……。

そんなことも含めて、あらすじに「アプリコットのような」と書いてみました。アプリコットのような映画です。きっと、マッチする人にはものすごくマッチする作品なのだと思います。ぜひ映画館でご賞味ください。

(2018年94本目 劇場鑑賞)

超余談

公式サイトに載っている著名人からのコメントでジェニファー・ローレンスに「彼が30歳になるまで待つわ!」とか言われちゃってるエリオ役ティモシー・シャラメくん、羨ましい(笑)

あと「亮太にすんな案件」があまりにもしょーもなかったので、おなじみ町山さんの「たまむすび」貼っておきますね。

町山智浩 『君の名前で僕を呼んで』を語る