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主に映画のあらすじと(まとまりのない)感想文/期間限定でNY旅ブログ連載中

フェリスはある朝突然に(1986)

フェリスはある朝突然に スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

フェリスはある朝突然に スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

「ブレックファスト・クラブ」などのジョン・ヒューズ監督作品。「レディ・プレイヤー1」を観た方なら見覚えのあるタイトルでしょう、ということで今回もレディプレきっかけでの鑑賞です。

あらすじ

「人生は短い。楽しまなきゃウソだ」

高校3年生、フェリス・ビューラーの生きるモットーである。そんな彼はこの日、今学期9度目の「ズル休み」に成功し、いかにしてこのオフを満喫しようかと意気込んでいた。そうだな、まずはフェラーリが必要だ。

すべてがうまくいく、壮大なズル休み青春コメディ。

タイトルからいまいち想像できないですよね。「フェリス」ってのはなんとなく女の子かなと思ってたし、ある朝突然どうしちゃうの…死ぬの…?みたいな感じで(実際、ズル休みは常習犯なので突然でもなんでもない)。本編とは結構ズレのある邦題ですが、でも単純にすごくキャッチーなタイトルで好きです。んでもって、すごい面白かったです。

壮大なズル休みムービー

映画の内容はほんとにシンプル。「仮病を使って学校を休みました。今日は思いっきり遊ぼうと思います。親が帰ってくる18時までにベッドへ潜り込んでおけばオッケー!」ほんとそれだけ。この「それだけ」をこんなにも面白く見せちゃうジョン・ヒューズ監督、なるほどさすがは「ブレックファスト・クラブ(1985)」で「今日は補習です。以上」をあんなにも面白く見せてくれた監督です。天才的。

こちらも素晴らしい作品なのでぜひご覧くださいね(感想記事)。

全てがフェリスに味方する

この映画を痛快にしてくれている大きなポイントとして「ズル休みが大成功」しちゃうっていうのがあります。普通だったら「羽を伸ばしまくった挙句バレて大目玉」みたいな展開を予想すると思うんですけど、本作は「羽を伸ばしまくってバレずに終わる」んですよ。スリルこそあれど全てがうまくいって、めっちゃのびのびとした映画なんですよ。これが気持ちいい。

両親は自分を信じてくれ、親友も彼女も最後まで付き合ってくれて、お釈迦になるのかと思われたフェラーリも無傷でガレージに戻り(からの…、ですが笑)、一切コソコソすることなく一日を大満喫し、自分を妬んでいたはずの妹も最終的には加担してくれて、唯一のヴィランである校長先生は「なんて日だ!」と言わんばかりに身も心もボッコボコにされちゃう。こんなにも障害のない青春ムービーがあろうか!

パロり、パロられ。

86年にして「スターウォーズのテーマでフェラーリをかっ飛ばす」とかいうだいぶ自由な振り切りを見せている本作。個人的にタイムリーなところでは、仮病のギミックが完全に「アルカトラズからの脱出(1979)」のそれであろう、とか(ダーティハリーもまたまた登場)、序盤でフェリスが学校のコンピューターをハックして欠席日数の書き換えをするシーンは、同じくマシュー・ブロデリック主演作「ウォー・ゲーム(1983)」のパロディであろう、とか。

全体通して特徴的な「画面の外に語りかけてくるメタな演出」は、のちに「デッドプール」シリーズで強くオマージュされたものらしいですし、「スパイダーマン:ホームカミング(2017)」も全体的に本作の雰囲気をトレースしているのだそう。

あと、咳き込む声や胃腸の悪そうな音が仕込んであるシンセサイザー、超しょうもなくて好きです。さらにしょうもないことに、これを再現したソフトシンセがリリースされてるみたいですよ。

KVR: Ferris Rompler by MARCEL studios - Vintage Emulator II Collection VST Plugin

個人的にはなんとなく「ベイビー・ドライバー(2017)」でのしょうもないサンプリングを連想したりもしました。ていうか確実に影響は受けてるんでしょうね〜。

世界一ハデなズル休みシーン


このシーン大好きです。念押ししておきます、群衆のなかで熱唱している彼は「絶賛ズル休み中」です。 先日観た「素晴らしき哉、人生!(1946)」は「死にたいときに観るべき映画」でしたが、本作は「そこまでじゃないけど、仕事行きたくねえ〜〜〜」くらいのときに観るとかなり「ま、いっか〜〜〜!」な気分になれそうです。ありがとう映画。

「一度きりの人生、楽しもうぜ」っていうメッセージのほかに「誰かを妬んだり羨んだりするようなことがあるとき、それってじつは自分に原因があるんじゃない?」みたいなグサッとくるメッセージも含まれていたりして(妹ちゃんの最後の目配せ、よかったなあ)、めちゃくちゃライトな映画でありながらなかなか侮れません。

なんか、書きたいことが多すぎて何もまとまらなかった。ま、いっか! おすすめです!

(2018年95本目)