- 出版社/メーカー: タキコーポレーション
- 発売日: 2005/08/05
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なお「初恋のアルバム」で検索すると宇多田ヒカルのアルバムが出てきます。
あらすじ
荒っぽく品のない母と、母から毛嫌いされている甲斐性無しの父。そんなくたびれた夫婦のもとで育った一人娘ナヨン。
あるとき、「もう疲れた」と言い残して父が失踪してしまう。母は探そうともしなかったが、ナヨンはかつて両親が出逢った島を訪れてみた。すると不思議なことが起きる。道を尋ねた青年は、どうやら父だ。そして辿り着いた先で対面した少女は、母である。ナヨンは両親が馴れ初めたあの頃にタイムスリップしていた。
役者さんのこと
ひとつ前に観た「ビューティー・インサイド(2015)」の流れで最近の映画と思って見始めたら、思ったより新しくない映画でした。というかビューティー・インサイドの映像が特別に綺麗すぎるんですけどね。
主演はチョン・ドヨンさん。ヒロインのナヨン役と、もうひとりのヒロインである「少女時代の母親」を一人二役で演じています。んで、吹き替えは坂本真綾さん。こちらも一人二役で演じ分けています(ギャラは二倍なのかしら)。坂本真綾と坂本真綾が会話しがちという、ちょっと珍しい作品です。
チョン・ドヨンさんがですね、たいへん好みです。塩顔女性が好きなもので、そういう意味じゃ韓国映画って沼だな…と危険を感じ始めています。女優さんで韓国映画もう少し掘ってみようかな〜〜ハマる予感がしてきたな〜〜。
お話のこと
ものすごくなんともいえない切なめの後味が絶妙なんですけど、冷静に考え直すと「いや、いくらなんでもじゃない?!」となってしまうようなお話。脳内で物議をかもす、やや問題作です。
今じゃこんなくたびれた夫婦だけど、出逢った頃はこんな素敵なストーリーがあったんだよ、今じゃこんなくたびれた夫婦だけどね(再)。っていう構成になっている本作。その「素敵なストーリー」パートは本当に素敵なんですよ。天真爛漫な少女(母)と、気持ち向井理な好青年(父)の、優しい涙が頬を伝う系ラブストーリーなんですよ。
ただ、その前後の「くたびれた夫婦」パートが別人すぎる! 「何があったの?!」と問い詰めたい変わりよう。韓国の歴史は全然知らないし、もしかしたら戦争とか悲惨な出来事とかがあったのかもしれない、けど、それにしたってあの天真爛漫少女も向井理もこうはならないでしょうどう考えても…!!
タイムスリップものなのでそれこそ「バック・トゥ・ザ・フューチャー」風に過去をいじって「帰ってきたら両親が仲良くなってました」くらいまでしてくれてもよかったんじゃないかと。ほんとね、ただ見てきただけで、なるほどこんな時代もあったのね〜、…でも今は結局こうなのね〜、まあ仕方ないね〜、完。っていう、めちゃくちゃ硬派ですよこの映画。
あと、タンスの件はどうした!!! これ結構わくわくして観てた人多いんじゃないですかね。わたしの見落としでなければ完全放置で終わった伏線のように思うんですがどうなんでしょう(笑) ニュージーランド関係ないんかい!!!とか、編集上でのツッコミどころもかなりありますね、はい。
ん〜まあまあ、考えれば考えるほど「?!」な映画ではあるんですけど嫌いではないです。タイムスリップ中の朝ドラ序盤感とか非常に良いです。しいて言うと、くたびれ夫婦のパートでの風俗描写が日本人の目にはたぶん嫌悪感強めというか、イタリア映画みたいな汚さというか、あんま好きじゃなかったです。
なんにせよ書くことには困らない一本でした。気に入らなくてもネタにはなります。チョン・ドヨンさんは可愛いし。ぜひお試しください。
(2018年239本目)