映画「ドアロック(2018)」感想|単身マンション戸締まり系スリラー、怖いです。
久しぶりに、全くなんでもない「ただ観たかっただけ」な旧作を観ました。うれしい。タイトルは『ドアロック』。韓国映画です。
これ、三宅隆太さんがアトロクか何かでおすすめしてたんじゃなかったかな…、そんでマイリストにずっと眠ってたんじゃなかったかな…、と思いつつソースは見当たらず。いや待って、三宅さんレコメンドは『殺人鬼から逃げる夜』かも……*1。ではなぜこれがマイリストに……(マイリストあるある)。
三宅さん無関係だったらすみません。
さて本作、ジャンル的にはサスペンススリラーのちサイコスリラー。「家の中に誰かいるんじゃないか」っていう身近な恐怖感覚をより発展させた作品なのですが、これがまあ、怖いです。一人暮らしの人は鑑賞注意です。
「ドアロック」とは文字通りドアの鍵なんですけども、韓国ってオートロックの普及率が日本より遥かに高くて、アパートとかでもほとんど電子錠なんですよね。韓国映画・ドラマを見ていると、ドアの開閉には「ピロリラ、ピーーー」ってな音がだいたいセットになってます。
で、この映画は一人暮らしの女性が主人公でして、家を出るときに「あれ? なんかオートロックのパネルに違和感が…」となったところから始まり、あれよあれよと災難…っていうか恐怖に巻き込まれていく話です。
あまりネタバレはしたくないのですが、見どころのひとつは「序盤の見せ方」。映画の序盤ってまあ普通に、推測しながら観ていくじゃないですか。この人はこういう生活をしているからこういう人なんだな、って。それが本作、ことごとく裏切られていくんです。「映画慣れ」している人ほど怖いかもしれません。お楽しみください。
ただ、ちょっと男性のわたし的には居心地の悪いところもある映画で。というのも、痴漢をはじめとした性被害と重なる描写が作品通して多く(性描写があるという意味ではないです)、単純に楽しめないモヤモヤした気持ちが出てきちゃうんですよね。
もちろんどちらかといえば批判的メッセージの込められた作品だと思いますが、「女性の一人暮らし、危ないから気を付けてね」っていうのを前提とした(とも言える)エンタメには少しばかり抵抗を感じます。2018年だったら超怖い!楽しい!って言い切ってたかな。ここ数年で敏感になったところはあるかも。
(2022年128本目/U-NEXT)