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海外ドラマ「ザ・ボーイズ」シーズン1雑感

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Amazon PrimeVideoにて配信中の海外ドラマ『ザ・ボーイズ』シーズン1を観ました。

これは…おもしろい…! タイトルからはピンと来ないと思うのですが、アメコミ的ヒーローのいる世界を痛烈に風刺した作品です。舞台は現代のニューヨーク。超能力を持った「スーパーヒーロー」たちは企業とマネジメント契約を結び、あらゆる事件・事故を華麗に解決していきます。しかし活躍の裏では、いわば「ウルトラマンに踏まれた人*1」のような巻き込み事故の被害者もいました。そんな被害者たちが『ザ・ボーイズ』として復讐を企てる、というお話。

既視感のあるキャラがいい

最初の掴みはまずキャラクターたち。セブンと呼ばれるアベンジャーズ的なヒーローチームがいて、ヴォートという企業がそのマネジメントをおこなっています。エンパイアと並んでマンハッタンど真ん中にそびえ立つヴォート社のビルは、言わずもがなのほにゃららタワー。

セブンの面々はリーダー的存在のホームランダーを筆頭に、わざわざ書くのも野暮なくらいの「既視感」に溢れた顔ぶれ。アベンジャーズMCU)のみならず、X-MEN、DCユニバースなどアメコミ各方面からごにょごにょしたような彼ら彼女らが堂々と「ヒーロー」している世界はそれだけでシュール、シニカル、ニヤニヤしちゃいます。

そんなわけでこの物語の大前提として存在するのがそういった「アメコミヒーローもの」であるため、ある程度そのへんを観ている方におすすめしたい作品です。楽しめること間違いなしです。

案外キワモノでもない

序盤こそシュールさに笑うほかないお話ですが、慣れてくるとじつはこれ案外キワモノでもないなと気付きました。結構しっかりドラマがあるんです。

まずは「ザ・ボーイズ」。MCUでいうソコヴィア協定の一般市民側視点である彼らには、ヒーローに復讐を企てる、当然それなりの理由があります。ただ、恨み一直線のメンバーもいれば、ヒーローと恋におちてしまうメンバーもいる。「ヒーロー=能力者」は全てが悪だと考える人もいれば、そうは思わない人もいる。MCUはあまり「能力」について深く踏み込んでいるイメージがないので、このへんはX-MEN的要素かもしれません。(ちなみに個人的なツボは、ザ・ボーイズのリーダー格ブッチャーがヒュー・ジャックマン的お顔なこと)

対する能力者、「セブン」の面々。最初は名声に溺れる強欲な存在として表面的な描かれ方をしていますが、次第に背景が見えてきて、そう単純な話ではなさそうだなという見方になります。絶対的存在感のサイコパス「ホームランダー」はその複雑すぎる表情に深みを感じずにはいられませんし、まだ正義を信じる無垢な新入り女性ヒーロー「スターライト」が今後この腐敗した組織においてどんな立ち位置を選ぶのかも気になるところ。

一体どうなってしまうのか…!!というところでシーズン1は終了です。早く続きが見たい…! 一応2020年配信予定らしいですが、どうなるか。ブラック・ノワールは活躍するのか(一番気になるところ)。

下手すりゃ「本家」アメコミヒーローものよりもおもしろいのでは…と思ってしまうほど秀逸な作品なのでぜひご覧ください! R-18でグロいけど楽しいです!

*1:…がいるのかどうかは知らないし、ウルトラマンは善良系ヒーローだと思うので例えとして適切ではないが。