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主に映画の感想文を書いています

午前十時の映画祭で「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2(1989)」を観た

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先週に引き続き、午前十時の映画祭10FINALにてバック・トゥ・ザ・フューチャーPART2を観てきました。新型コロナウイルスによる公開延期多発のためか、今週からは午前10時だけでなく夜の回も設定している劇場が多い模様。PART2はちょっとダークな話だし、せっかくなので夜に観ました。

何度観たか分からないPART1やPART3に対して、じつのところ2はそんなに何度も観ていない作品です。前後2作に比べて(印象として)暗いこと、単品として気軽に観れないことあたりが理由でしょう。劇中の「未来」である2015年10月21日に観たのが最後ですかね。

下にあるデロリアンは誕生日プレゼントにもらった、これなんとiPhoneケースです。激アツ。

さてそんなわけで当然スクリーンで観るのは初めて。覚えていない部分も多く、なかなか新鮮でした。改めてじっくり観てみて思ったのは、けっこう複雑! 1985年(A)から2015年へ行き、帰ってきたと思ったら1985年(B)で、世界を直すために1955年へ戻るもそこは老ビフが訪問済みの1955年(B)で、ようやく帰れるってところでドクが1885年へ飛んでしまい、いつの間にか1955年(C)になっていたとも言える展開でTO BE CONTINUED!! すごいな!

なんとなく2って「未来」のイメージが強いんですが、実際はそんなに2015年のシーン長くないんですね。1985年(B)を「未来」と認識してしまっているところもあるかもしれない。考えてみたら1では85年って最初と最後しか出てこないんだもんな。無意識に1955年が基準になっているのかも。などと。

これも改めて思ったことですが、前作をここまでこねくり回している2作目って珍しいかもですね。「前作見てなくても大丈夫〜」の対極にある作品ですよね(笑) そんなこともあってか本編自体の面白さでいうと1には敵わない印象を受けたものの、しかし! クリフハンガーの強さでは映画史上最強クラスと言えるのではないか!

本編ずーっと観てきて、もうほんとに最後の最後ですよ。デロリアンが雷に打たれ、雨が降り出し、マーティーの背後にヘッドライトが見えたその瞬間から、驚愕の「おもしれえええ」が来る、っていう感覚でした今回。だって多分そのあたりできっと、上にも書きましたけど1955年(C)に変わってるんですよ、つまりドクが1885年にいるタイムラインに。んで再びネイティブ55年の(可哀想な)ドクに会いに行って卒倒されてTO BE CONTINUED。1990年をお楽しみに。って待てねえよ!!

いや〜、2の真髄はラスト5分ですね。そこまでの大タイムトラベルは前振りにすぎない。あのクリフハンガーを楽しむために2はある! 周知の展開にありえないほどの興奮を覚えてしまったのは、スクリーンで観たおかげなのかもしれません。1990年が待ち遠しいです。

はみ出し雑感

  • 2015年の未来はつい真面目に見てしまってだめだった。ファックス無駄すぎ問題。

  • マーティーの「腰抜け」禁句設定、そういえば2からなんだ、と気付いて意外に思った。早撃ち得意設定とか、1の時点ではなかったやつがじつは結構ある。

  • 2のマーティーはかなり不用心。いくらなんでもバレるだろ、ってことをしすぎていてちょっとイラつく。

  • トンネルのシーンでフォードに乗ったビフがご機嫌に聴いてる曲、ハスラーのCM曲(Papa Loves Mambo)だったのでちょっとスケールダウンして面白かった。

  • 2と3は同時製作のため、1にはなかった「続編への伏線」が随所にあっておもしろい。3で重要な役割を果たす『荒野の用心棒(1964)』が既に出てきているのは今回初めて知った(前回観たときにはそもそも観たことがなかった)。よくよく考えてみると1985年に17歳のマーティーは『荒野の用心棒』にそこまで馴染みのある世代ではないはず。もしかしてこのシーン(1985年B/ビフの娯楽天国)で知った…?

  • 荒廃した1985年(B)は『素晴らしき哉、人生!(1946)』のオマージュ。1はこういう映画文脈で語れる部分が驚くほどないのだけど(あるにはあるけど、なんか野暮っていうか)、2と3には一転けっこうある。

  • この記事をアップした今日3月15日は1985年(B)におけるジョージの命日。

  • 2と3はただひたすら「タイムマシンを壊したいのに壊せない」話なんだなと思うとちょっと可笑しい。

  • 戸田なっちゃんの字幕、2からいきなり「魅惑の深海パーティー」になってた。そこ直せるなら1も直しておいてほしい(1のは、なんだったっけ)。あと「カジノパレス」より断然「ビフの娯楽天国」のほうが好きだし、なんなら1の「運転」もやだ。BTTFあるある、翻訳派閥。

  • 吹き替え版(どれかは知らない)の「ママのチンしたピザは最高だよ〜」とか「俺のカードだ。スキャンする」とかが恋しい。「チップヲオクレ、チップヲオクレ」とか。ああ、きっとかなり回数観てはいるんだな、2……。

さて来週はいよいよ3。もしかしたら1よりも大好きな3。予告でもうるっときてしまったから泣いちゃうかもしれないなー。泣くような話じゃないけど。楽しみです!!

(2020年42本目/劇場鑑賞)

バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2 (吹替版)

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  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
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