幼少期から今に至るまで、数えきれないほど繰り返し観てきた『バック・トゥ・ザ・フューチャー(以降BTTF)』シリーズ。そこまで映画好きというわけでもない父親が何故かこの作品だけは執拗に見せてくれていたおかげで、後々同世代の友人たちと仲を深めるきっかけになったりもしました。親に感謝していることのかなり上位に入ります。子供にはぜひ『BTTF』を見せておきましょう。
そんな『BTTF』3部作が、この度「午前十時の映画祭10FINAL」のフィナーレを飾るということで、まずは1985年の1作目『バック・トゥ・ザ・フューチャー』観てまいりました。新型コロナウイルスの影響で不要不急の外出を避けましょうと言われるなか、日曜午前十時の映画館はほぼほぼ満員。さすがです。だってこれは急いで行かないとだもの。
普段はひとり映画派ですが、これに限っては今更ひとりで向き合うようなもんでもありません。二児の母として日々奮闘中の友人をいっとき連れ出して束の間のリフレッシュ、と思っていたらいきなり「電車、逆方向に乗ってた」というバック芸をかまされひとしきり笑いをこらえる午前九時。大丈夫、全て予定通り。
というわけでちょっと久々のBTTF1、そう、別に大して久々ではないのです。最近では2015年の「BTTF2劇中の“未来の日”」等ことあるごとに見返してはいるし、同じく2015年の「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』in コンサート」にも行ったのでスクリーン鑑賞も初めてではない。それは友人も同様。しかし何度でも観たいのだ。それがBTTF。
観終わって真っ先に口から出たのは「面白かった」、そして「完璧」。何度観ても興奮するし笑ってしまうし、今度こそ間に合わないのではないかと手に汗握ってしまう。隅から隅まで記憶に入っているような映画だけど、映画館で集中して観るのはまた全然違う。それにラスト、空飛ぶデロリアンが真正面からスクリーンを突き破り自分に向かってくる体験は初めて! なんて面白い映画なの……!
思えば「伏線回収」というものはこの映画から学びました。多くの名作映画を浴びるように観てきたここ数年。ある程度肥えてしまった目で改めてじっくり鑑賞した本作の伏線回収芸は、やはり見事としか言いようがありませんでした。「雷がいつどこに落ちるか分かるよ」に至るまでの流れを例に挙げてみても、寸分の無駄もないわけです。どうやったらあそこまで完璧な脚本を書けるのか。感嘆、溜息。
記憶補正なんかではない正真正銘の超傑作映画だということを心底再確認させられ、「めちゃくちゃ面白かったね……」「すごくない……??」と語彙力の失せた感想を言い合いながらの帰路でございました。
今年度で一旦終了となる「午前十時の映画祭」。通常は実質1ヶ月交代(2週間×2グループ)での上映なところ、今回はイレギュラーな毎週交代で『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』まで一気に駆け抜けます。1作目をスクリーンで観れる機会はもうあと数日しか残っていませんが、数えきれないほど観たという方も、未見という幸せな方も、どうかこの機会に改めてor初めて向き合ってみてください!
(2020年38本目/劇場鑑賞)
欲を言えばBTTFは吹き替えでも観たいところです。魅惑の深海パーティー派だし。バック・トゥ・ザ・フューチャー トリロジー 30thアニバーサリー・デラックス・エディション ブルーレイBOX [Blu-ray]
- 発売日: 2015/10/21
- メディア: Blu-ray
デロリアンギャラリー
2015年の「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』in コンサート」で東京国際フォーラムに展示されていたデロリアン(BTTF1ラスト仕様)の萌え写真を載せておきます。