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主に映画の感想文を書いています

2019年 今年観た海外ドラマの紹介

今年観た映画は154本と、昨年の243本からだいぶ減りましたが、その一因は海外ドラマをよく観るようになったからかもしれません。ということで今年観た作品(旧作含む)を、記憶の新しいほうから順番にご紹介。年始休みの暇つぶし候補にでもいかがでしょうか。

Fleabag フリーバッグ

PrimeVideo/全2シーズン12エピソード/1話25分前後

第1話

第1話

  • メディア: Prime Video
一見ただの腐れビッチな主人公とその周辺に渦巻く愛憎の物語。なかなかに下品なブラックコメディで特に第一話の印象は良くないかもしれませんが、観ていくうちに引き込まれていくこと間違いなし。愛について、人生について、こじらせた人ほど刺さる作品です。『デッドプール』みたいなのが好きな人(観ればわかる)、『アナ雪』的な姉妹ものが好きな人にもおすすめ。スカッとしたい人にも。

このサイテーな世界の終わり

Netflix/全2シーズン16エピソード/1話20分前後 自分のことをサイコパスだと思ってるボーイと触れるもの全て傷付けるガールの逃避行クライムロードムービー。特に好き合ってるわけでもない高校生男女のちょっとした家出が大変なことに…という一種の青春もので、とにかく甘酸っぱい。1話20分とは思えない密度の濃さに驚かされ、いつしかふたりのことが愛おしくてたまらなくなります。往路編、復路編、ともとれる2シーズン、一気見でどうぞ。

ロシアン・ドール:謎のタイムループ

Netflix/全1シーズン8エピソード/1話25分前後 36歳の誕生日、やさぐれてパーティ会場から抜け出した主賓ナディアは車にはねられて死んでしまう。が、目を開けると彼女はパーティ会場のトイレで鏡の前に立っていた。という、ひたすら同じ1〜2日間を繰り返すタイムループもの。つまらない日常を繰り返すうちに様々な気付きを得ていく“時をかけるアラフォー独身女性”の物語。第一話で2回、第二話では7〜8回も主人公が死ぬ楽しいドラマです。

ハウス・オブ・カード 野望の階段

Netflix/全6シーズン/1話50分前後 これはまだシーズン2の途中までしか観てないんですが。ホワイトハウス入りを狙う下院議員の主人公フランクがあの手この手で邪魔者を蹴落としていく、現代アメリカ版『ゲーム・オブ・スローンズ』。GOTキャラの中でヴァリスやリトルフィンガーがお好きな方にはたまらん陰湿さです。観るペースが上がらないのは、フランクを演じるケヴィン・スペイシーが完結前に人生を終わらせてしまったということ。さてどうするか…。(紹介記事

マインドハンター

Netflix/全2シーズン19エピソード/1話60分前後 舞台は1970年代のアメリカ。FBIに新設された「行動科学課」の初期メンバーたちが連続殺人犯のプロファイリングに挑むお話。テッド・バンディに代表される「シリアルキラー」という呼称を生み出したのは彼らです。制作総指揮がデヴィッド・フィンチャー監督なので、フィンチャー作品ファンの方には間違いなくおすすめ。映像の質感がまた素晴らしいのです。(紹介記事

プレイボーイ ~創刊者ヒュー・ヘフナーの物語~

PrimeVideo/全1シーズン10エピソード/1話40分前後

ウサギのロゴマークで有名な「プレイボーイ」誌の創刊者ヒュー・ヘフナーの生涯を描いたドキュメンタリードラマ。今年観たなかでも非常に印象深く、興味深かった作品です。痛快なサクセスストーリー、誌面の移り変わりと共に総ざらいできる近代アメリカ史とカルチャーのこと、何より「プレイボーイ」誌にはそんな高尚な理念があったのかという意外性。肌色多めですが得るものも多いはず。(紹介記事

SMASH

DVD/全2シーズン32エピソード/1話40分

ブロードウェイにおける新作ミュージカルの企画立ち上げから実現までを、制作側と出演者側両方の視点からリアルにじっくりと描いたドラマ。しかもそのミュージカルの題材はマリリン・モンロー、という、好き×好き×好き!みたいな作品でした。『ヘアスプレー』等のマーク・シャイマンによるオリジナル楽曲軍も素晴らしいです。PrimeVideoにもシーズン1はあるんですが課金コンテンツなのでDVD買ってしまったほうが安いやつ。なおシーズン2は買ってあるものの、終わらせたくなくて未見…。(紹介記事

ウディ・アレンの6つの危ない物語

PrimeVideo/全1シーズン6エピソード/1話25分

第一話

第一話

  • メディア: Prime Video
老夫婦と招かれざる客による社会派ホームコメディ。ウディ・アレン自作自演のドラマシリーズで、「6つの危ない物語」となってはいますがショートショートというわけではなく普通に一連のエピソード。まあいつものウディ・アレンです。シニカルに笑えます。ご紹介しているなかでは一番軽い作品じゃないかと思います(笑)

ストレンジャー・シングス 未知の世界

Netflix/全3シーズン23エピソード/1話50分前後 今年わかりやすくハマりました。『未知との遭遇』的なSFサスペンスホラーとしての楽しみ方、子供たち〜若者たち〜親たちという三世代の人間ドラマとしての楽しみ方、どこを切り取っても流石の人気作です。今更特筆するまでもなく間違いなく面白いです。(紹介記事

ゲーム・オブ・スローンズ 最終章

去年どっぷりと浸かった『ゲーム・オブ・スローンズ』、今年はついに波乱の最終章が来てしまいました。スターチャンネルEXに加入して毎週リアルタイムで1エピソードずつじっくりと鑑賞しました。余韻というか呆然としたまま一週間を過ごす、そんなふた月ほどが続いたので、なんと5月は映画を3本しか観ていないという有様です。あの節はみなさんほんと、かき乱されましたね。この長大な作品の最後に立ち会えて嬉しく思います。今からでも遅くないです、未見の方はぜひ、試しに踏み込んでみてはいかがですか。 ※シーズン7までの一気見ガイド記事。


一気にどかっと書きましたが、最初に挙げた3作品はいずれも短くサクッと観れるのでおすすめです。なおこの3作品、全てTBSラジオ『アフター6ジャンクション』にて先日紹介されていたもの。 今年は本当に『アトロク』にお世話になりました。大晦日である本日も、じつはこのあと公開生放送へ行く予定だったり…。カルチャーの世界を広げてもらった宇多丸さんに会えるのが楽しみです。

というわけで本年、これを最終更新といたします。いつも読んでくださっている皆様、スター付けや読者登録をしてくださったりした皆様、ありがとうございました。一向に文章が上手くならなかったと絶望気味ではありますが来年も頑張って書き続けてみます。良い新年をお迎えください。