「ドクター・スリープ」観てきました。本当に「あの」シャイニングの続編なの?と半信半疑でしたが、いきなり「あの」音楽が流れて、「あの」模様が出てきて、うわ続編なんだ…と背筋の伸びる感覚に…。
とりあえず、前作となるのは1980年公開のスタンリー・キューブリック監督作品「シャイニング」。
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原作者のスティーブン・キングはこの映画版がかなりお嫌いとのこと。対する今作「ドクター・スリープ」はキング本人も絶賛しているそうで、ということはキューブリック版の前作がどんな翻案をされていたのか、どんなところがキングのお気に召さなかったのか、原作は未読なんですがそれでもなんとなく察せる映画になってます。
まあ、キューブリックの手に掛かると全てキューブリック映画になってしまうのでしょうね。いち観客として見るとキューブリック映画としては正解な翻案のように思うけれど、原作者からしたらたまったもんじゃないのでしょうね。
続編として
冒頭でまず「これはシャイニングの正統な続編である」と宣言するように「あの」音楽が流れ、「あの」模様が現れ、観る側の気分を高めます。序盤のサービスタイムでぐっと引き付けてから、予想外な雰囲気でオリジナルストーリーが展開、これはこれで面白いわと唸っていると終盤ではついにコロラドの山に向かっていき…超絶サービスタイム!
2時間半という長尺のおかげもありますが、とにかくサービスが大盤振る舞い。「レディ・プレイヤー1」をしのぐ再現っぷり。いや、改めてレディプレのシャイニングシーンは半端なかったな(関西的に言うと「アホやな」)と思いましたけどね(笑) 制作側もあれのせいでハードル上がってたりして。
さておき、そういういわゆるファンサービス的な続編の在り方としてまず満点のクオリティだったと思います。あの空撮のシーンが来たときぞわぞわぞわっとしましたよ。全部撮り直してるっぽいのがすごいなあ(ママが可愛くなってて笑っちゃった)。ストーリー的なことよりも視覚的な面での楽しさが段違いになるので、前作未見の方はざっとでも観ておくのがいいと思います。久しく観てない、という方もやはりざっと観ておくといいかも。
サイキックな世界観
そして個人的にはこっちの、オリジナルストーリー(というか、前作の枠にはまっていない部分)のほうが大変気に入りました。
本作の主人公となるダニーは、前作で三輪車に乗っていたあの男の子。「シャイニング」という超能力を持っている設定になっていますが前作だとあまりフィーチャーはされません。対して、今作ではこの超能力が大活躍します。地球上には「シャイニング」を持っている人間が一定数いて、それを悪用している者もいる。「X-MEN」におけるプロフェッサーXとマグニートーの関係みたいな、善玉シャイニングと悪玉シャイニングの戦いみたいな、そんな話が展開していきます。
これが、めちゃくちゃ面白かったです。結構ファンタジー寄りというのかな。ストレンジャーなシングスが次々起こる、わりかし何でもありの世界観。「X-MEN」の世界観あたりが一番わかりやすく近いのかな。前作はホラー寄りの味付けでしたが今作はSFファンタジーものが好きな人には刺さると思います。予想外な展開の数々が単純に楽しいです。
レベッカ・ファーガソン様
それからこれ!! あのですね、ユアン・マクレガー演じるダニーが主役ではあるんですが、それと張るくらい登場するのがレベッカ・ファーガソン演じるローズという、悪玉側のボスでございまして。このローズがもう、最強に魅力的!
見ての通りカンカン帽みたいなのを常にかぶったこのローズ様がですね、最強の悪役でありながら最強の魅力を放っているという、こんな魅惑的な悪役はなかなか見れないですよ。それもザコじゃないですからね、強い強い。実質のヒロインですね。なんならユアンより出てますからね。
ローズ様のもとに集まった悪玉集団(おそらく「シャイニング持ち」ということだと思うのだけど正確には把握してないのと、楽しすぎてそんなのどうでもいい)がヒッピー風なのもまたいいんですよね。トレーラーハウスで移動して。トレーラーの屋根で座禅を組むローズ様のセクシーなこと。何も露出してないのにめちゃめちゃエロい。
しかもこの人たち、設定としてはヴァンパイアなんですよ。みなまでは書きませんが、そこんとこの絶妙なB級感も見どころです。とりあえず今のわたしが思っていることは、ドクター・スリープのレベッカ・ファーガソン様の画像もっとください。
まとめると、まず正統な続編として高品質に作られている。シャイニングという超能力にスポットを当てた新展開が楽しい。そしてレベッカ・ファーガソン様を崇めよ。といったところでございます。何はともあれレベッカ・ファーガソンのためだけにでも劇場へ足をお運びください。結論としてはそれです。
(2019年141本目/劇場鑑賞)
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