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京都ぶらり旅2019秋 後編

この記事の続きです。

祇園「TSUKIMI HOTEL」レビュー

f:id:threefivethree:20191123093129j:plain ホテルは「TSUKIMI HOTEL」さんに宿泊。かねてから一度利用してみたかったナインアワーズの京都店(次世代型カプセルホテルの走り、というイメージがある)に泊まろうと思っていたものの、こちらのほうが今回は安価だったので、それにナインアワーズは先日なんばで使ったし、と新規開拓。エクスペディア経由で一泊5,670円也。詳細レビューします。

チェックイン時、タブレットで案内ビデオを見ていると「ウェルカムドリンクです」と緑茶が。あらうれしい。まず最初にシューズボックスがあり、フロントより先は土足NGなスタイル。

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共用部はめちゃくちゃ「白」。どこのベンチャーですかという感じだ。イメージ画像っぽいが、これは全てわたしがiPhoneで普通に撮った写真(今回の写真は全てiPhone7で撮影)。そういえばナインアワーズもファーストキャビンも、次世代型カプセルホテルはどこもイメージ画像そのままの内装を保つよう努力してる気がするなあと思ったり。

男女別に階が分かれており、各フロアの入口はカードキーで開けるようになっている。ナインアワーズは何をするにもカードキーを使うシステムだったので問題なかったが、ここではこの一箇所でしかカードキーを使わない(と思われる)ため、うっかりすると持たずに出てしまい、インキーになる。なった。エレベーターホールで15分くらい出待ちした。要注意です。

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フロアエントランスに入るとまずはロッカーがある。…とその前に、外人さんに声を掛けられる。「ナンバン?」とカプセル番号を訊かれる。日本語で答えるか英語で答えるか悩んでしまいよくわからないことを言ってしまう。だめだ、ホスト側になると全くしゃべれる気がしない。無駄に落ち込む。ちなみにこの人は向かいのカプセルだった。それでワオって言ってたのか。

閑話休題、ロッカーは4桁の数字を任意で設定するタイプ。ロックをかけた瞬間「0000」に表示がリセットされるのでセキュリティ的には安心。大きさはちょっと小さめで、リュックひとつ程度しか入らない。かさばる荷物やコートなどは、寝室部の裏にある荷物置き場に置いておくのがいいっぽい。

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エントランスからは洗面所&トイレと、シャワールームに直接入れる。いずれも、引き続き真っ白で清潔。洗面所は使ったら拭いてねと書いてあり、それを読んだ外人さんが綺麗に拭いていて素敵だった。翌朝には(その時に比べれば)だいぶ散らかっていたが、散らかしたのが日本人客だったら恥ずかしい。

シャワールームは個室タイプで3室。タイミングが重なってしまうと3室はちょっと少ないかもしれない。あと、うまくやらないと全部濡れてしまうような作りなので(シャワーカーテンはあるし、おそらく床も傾けてあると思うが)着替え等を持ち込む際は多少の注意が必要。

ここのところ立て続けにカプセルホテルを利用して思ったのは、どこもロッカーなどの使い方を心得るまでにやや時間と経験を要する。そしてそこが快適さの肝になるので、カプセルホテルを真に快適に使えるのは2回目以降なのかもしれない。初回は、なるほどそういうことね、と掴んできたころにチェックアウトなのである。

さて、ここまでの「真っ白」から一転、寝室部に入るとウッディな内装が迎えてくれる。

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イメージ画像じゃないのでやや生活感があるのはご愛嬌。ワンフロアにつきこの見えてる範囲でほぼ全部。そんなに広くはない。肝心のカプセルはこんな感じ。

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さながら、リッチな押入れ。こんな押入れなら住みたい。「カプセル感」のまるでない、カチッと真四角なところが特徴的。このタイプかなり珍しいのではと思っていたのだけど、今や結構こういうのが多いみたい。知らなかった…。

中には金庫と、照明2種、電源(ひとつはUSB)、枕元のスペースとちょっとしたフックなどがある。何気にこれはいい!と思ったのが換気扇。強弱の設定ができるようになっていて、何がいいかというと、強にしておくと周りの音が気にならない。換気扇の音はうるさいが、逆にパーソナルスペースとして落ち着ける。音姫的発想(?)。

そんなわけでおかげさまで、何の妨げもなく朝8時まで熟睡。ありがたや。なおアメニティは、歯磨きセット、シェーバー、耳栓、タオル大小が付いている(男性の場合)。

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これは夜の外観。場所は八坂神社のすぐ近くで、周りは高級そうな小洒落たお店が多い、静かな場所。ナインアワーズは偶然通りかかったけれどあまり味わいのない(主観)場所にあったので、こっちのほうが立地としてはいいかもしれない。河原町あたりで飲んでから、八坂神社を抜けて寝床に帰れるというのはなかなか素敵。

あとそうそう、月見ホテルというだけあって屋上もある(ランドリー併設)。23時ごろに行ってみたらがらんとしていてちょっと怖かった。月は見るのを忘れた。

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翌朝、共用部に降りてみると朝食サービスが始まっていた。確かに朝食付きとは書いてあったけどカプセルホテルにそこまで期待していなかったので本当にあるんだと棚ぼたな気持ち。コーヒー紅茶ジュースなどの飲み物と、ご自由に焼いてどうぞなパンが4種類。水は常に無料で飲める。

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さすが京都というべきか、外人さんが多い。この写真も、洗い物をしているスタッフさん以外は外人さんだ。ここは共用のキッチンになっていて、ゲストハウスの要素を兼ね備えている。

外で食べるつもりだったけどしっかり腹ごしらえを済ませてしまい、9時半チェックアウト。チェックアウト時にもサンキューカードをくれたりして、いちいち気が利いている。若いスタッフだらけだったし、おそらく本当にベンチャー的な宿なのだろうという気がする。祇園「TSUKIMI HOTEL」おすすめです。

11/23(土) 阿闍梨餅さえ買えればいい

今日は14:00に伊丹から帰るのであんまりゆっくりはしていられない。結果的なタイムテーブルは以下の通り。

  • 09:30 宿をチェックアウト
  • 10:00 近場を散歩しつつ、阿闍梨餅の開店待ち
  • 10:20 久しぶりの清水寺で紅葉ハント
  • 10:30 巨大な墓地を通って下界へ
  • 11:10 河原町から阪急に乗り、京都を発つ
  • 11:50 目を上げたら太陽の塔があった
  • 12:20 伊丹空港
  • 12:30 空港内でお昼ごはん
  • 14:00 羽田へ向けフライト
  • 15:10 羽田空港
  • 16:50 町田駅
  • 17:00 所属楽団の楽器倉庫に定刻集合
  • 17:30 所属楽団の練習開始
  • 21:30 所属楽団の練習終了
  • 22:50 楽器を倉庫に戻し、帰宅

終盤がおかしなことに(笑) 15時台くらいまでが旅かな…。

さて、チェックアウトしてふと見やると、坂の向こうに五重の塔。いいロケーションだ。今日のミッションはただひとつ、阿闍梨餅を買うこと。ちょうど宿の近くに直営店があったので、オープンめがけてそこに行くプラン。

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ジャパンうつくしい…と思った。日本好きな外人さんの気持ちが一瞬でわかるような路地。建物もだけど、山がいい。

地図の平面で見ていると全く分からなかったが、店のある場所は清水寺の参道。このあたりはかなり久しぶりだ。なんなら初回ぶりかもしれない。

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ウェディングフォトの撮影があちらこちらで行われていた。そしてよく見るとその多くがアジア系の外国人だった。旅行ついでに写真を撮っているのか、こっちで式を挙げるのか、そもそも日本に住んでいるのか、わからないけれどそういう場に日本を選んでくれるのは嬉しい。

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この階段の中腹に阿闍梨餅の直営店がある。開店10分前ほど。すでに1名並んでいたのでそのあとに続く。10分後には長い列になっていた。無事に購入し、これでもう本日のミッションは終了と一安心。阿闍梨餅は大好きなのだけど買い逃しがちなので、これくらい本気で買いに来ないといけない。

それにしても「京都」って感じだ。いちばん京都っぽい景色ってこのへんかもなあと思いながら歩く。外人さんたちも楽しいだろうな。昨年ニューヨークで思いっきり観光客してきてからというもの「観光客目線」をすごく意識するようになったし、一生の思い出にしていって欲しいなあとすごく思う。まあ、ホスト国とはいえここではわたしもただの観光客ですけど…。

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ザ・修学旅行な激混み参道を抜けてようやく清水寺へ。やっぱ山だ。山がいいのだ。昨日と違い今日はお天気だし、朱が映える。朱といえばもちろん、こっちも。

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綺麗だ。つくづく、いい時期に来れた。桜や紅葉ってなかなか狙っては来れないから、全くの偶然でど真ん中のタイミングだったのは幸運と言うほかない。

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JR東海み。朱があると緑もすごく映える。

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f:id:threefivethree:20191123102917j:plain:right:w200池に反射したやつとか。昨日行った瑠璃光院の「机に反射させたら綺麗なのでは?」っていう発想はいつ頃からあったんだろう。

この2日間で今までにないくらいの紅葉を見て、本気の紅葉ってこんな綺麗だったんだなと衝撃を受けた。数年前に初めて本気の桜を見たときも感動したけど、実際そういうのを目の当たりにすると、確かにこれなら人混みなんのそので行くだろうなと理解できる。

京都ぐらいなら色付き状況をチェックしながら「この週末!」みたいな感じで日帰りなりなんなりできなくない距離だから、今後もこの時期は京都がアツいぜと覚えておこう。

ぼちぼち空港へ向けて動かねばならないので、違う参道を使って降りよう…と思ったらなんかすごいところへ出てしまった。東大谷墓地というのだろうか。とんでもなく広大な墓地である。ちょっとこれは世界遺産か?と思ってしまうほどの風景だった。観光地ではないからなんともアレですが、圧巻の景色が見れるので近くまでお越しの際は通ってみるのもいいかもしれません。禍々しいとかそういうんでは全くない。灯篭のイベントをやる時もあるみたい。

京阪に乗り、阪急に乗り、大阪モノレールに乗って、途中で太陽の塔と向き合ったりしつつ、伊丹空港へ。伊丹は8月にも来ているけど、大規模なリニューアル工事がだいぶ終わってきている模様。こないだふさがっていた保安検査エリアが開通していた。

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いちばん手前にある「丸福珈琲店」で日替わりサンドイッチセット。思わず「えっ、うま」と声が出てしまうほど美味しいサンドイッチだった。喫茶店ではコーヒーと名のついた黒い液体が快適に飲めれば他にはあまり期待していないので(それもどうかとは思うが)嬉しい誤算。

国内線では普段全て機内持ち込みにしてしまうのだけど、今回は搭乗順が最後になるため手間取らないよう預けることに。遅延の原因にはなりたくないのでね。でも、こんな並ぶのね、手荷物預けのとこ。余裕持っといてよかったわ。

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帰りは京都から新幹線のつもりだった。夜行バスで来て新幹線で帰る、王道パターン。ただしわたしが乗るのはお財布事情を鑑みて基本的にこだまグリーンまでである(スマートEXで買うとグリーンのほうがお得)。とすると当然、結構時間がかかる。

そこで最近気づいてしまったのが、伊丹羽田間の飛行機(LCCにあらず)は意外と安いということ。条件にもよるがこだまグリーンを基準とするならば同額と言っていい。LCCじゃないから「成田遠い問題」にぶち当たることもない。そんなわけで今年2回目の伊丹羽田便です。マイルも貯まるし。ありがたや。疲れた身体に、機内で出たコンソメスープが沁みた。ありがたや。

で、無事帰ってきて、東京雨かよってなって、毎週17時に集合している所属楽団の倉庫に定刻到着して(この日のスケジュールはこの時間を基準に組まれていたのである)、いつも通りに吹奏楽の練習をして、いつも通り22時過ぎに帰宅、旅終了、お疲れ様でした。

じつは去年のニューヨーク旅からちょうど1年のタイミング。今年は偶然に職場都合で平日休みがあったので、いてもたってもいられんなあということで1年前の自分に負けじと遊んできた。

当初は広島あたりに行きたいと思っていたのだけど(サンライズ瀬戸とか使って)、結構お金もかかるのでね、アパートの契約更新月だしね、結婚式もあるしね、あまり贅沢はできないので慣れ親しんだ京都にして、結果よかった。そしてわりと現地では贅沢した。あるある。来年もいい旅できますように!