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主に映画の感想文を書いています

京都ぶらり旅2019秋 前編

11/22(金)〜23(土)の2日間で京都へ行ってきました。例によって一週間くらい前に決め、交通手段と宿以外は完全ノープラン、行き当たりばったりで。まあ京都ですからどうとでもなります。

今回は奇しくも紅葉のベストなシーズンに重なってくれたので、結果的に紅葉狩りメインの動きになりました。そしてなかなかのボリュームになりました。

11/21(木) どうせなら夜行で

f:id:threefivethree:20191121205709j:plain 京都は朝の雰囲気もいいので、夜行バスで行くことが多い。普段なら最寄りの町田か横浜あたりから乗るけれど、バスタ新宿を一度使ってみたかったためわざわざ新宿へ。町田っ子の秘技ロマンスカーを使えば旅気分はさらに延長可能。

新宿南口で「丸の内サディスティック」を弾き語っている女の子に遭遇し、(あまり良くない意味で)ゾクッ。普通に巻き舌だったし、勇気あるなあ…。もう一周してスタンダードの域なんだろうか。

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今回利用したバスは、さくら観光の3列独立シートタイプ。隣を気にしなくていいのは良かったし、シートもだいぶ快適だったように思う。ただ(これは個人的なコンディションの問題だけど)いつもよりは寝れなくて小刻みな睡眠となってしまい、ややお疲れ気味。

11/22(金) 京の長い一日

  • 06:00 京都駅着
  • 06:20 駅でうどんを食べる
  • 07:00 京都タワー地下の風呂に入る
  • 08:00 京都民の通勤通学に混ざって歩く
  • 09:00 オシャンな電源カフェに落ち着く(落ち着かない)
  • 10:00 ホテルに荷物を預ける
  • 11:10 久しぶりの鴨川デルタ
  • 11:20 銀行で新札両替をする(来週の結婚式用)
  • 11:40 出町柳から叡山電車に乗る

とりあえずここまで。早朝の京都でちょっと困るのが朝食。開いている店が意外と少ないので、マクドナルドに長蛇の列ができていたりして。どこかカフェ的なところに入ろうと思っていたものの、胃がやさしさを求めていたため予定変更、うどんへ。

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駅ナカうどん屋さん。確か一杯400円。これはいい。求めていたのはこれだ。夜行バスが到着する八条口から近いのも便利。そういえば八条口にすごく綺麗なバスターミナルができていた。最近できたのかしら。どんどんバス旅が快適になっていく感。夜行のメリットは大きいよね。

夜行バスといえば朝風呂。とはいえこちらもまた、京都で早朝から開いている銭湯はほとんどない模様。そこで今回初めて利用したのが、京都タワーの地下にある「京都タワー大浴場〜YUU〜」。 大浴場がひとつあるだけの超シンプルな施設ながら、夜行の民にとっては神施設。旅の荷物も余裕で入る巨大ロッカーが素晴らしい。リュックとボストンバッグを持っていて、さすがにボストンバッグは入らないだろうと思ってフロントで訊いてみたのだけど「大丈夫です入ります。入らなければ預かります!」との頼もしい回答。本当に余裕でした。京都タワー55周年おめでとうございます。未だ登ったことはない。

リフレッシュしたのち、八坂神社のほうにある宿をめがけて京都さんぽ。平日開店前、閑散とした河原町にびっくり。まるで知らない場所みたいだ。宿は荷物預かりが10時からと明記されていたため、体力温存のためどこか店で落ち着くことにする。わたしとしたことが、えらくオサレなカッヘに入ってしまい落ち着かない。

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「BLUE LEAF CAFE」、しかも仙台のお店だったらしい(auと癒着しているっぽい)。悪くはないが、ややミスチョイス。でもモーニング400円だったし電源使えたのでおすすめではあります。

10時になったので宿に荷物を預け(宿については後程)、身軽になっていざ出発。現時点ではまだノープラン。でも紅葉を見にいくべきだよね、とは思っているのでその方向で動くことに。とりあえず出町柳まで行って、久々にあのスポットを拝もうかな。あと銀行に行こうかな。

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おひさしデルタ。わたしが初めて京都をひとりで訪れたのは10年ほど前のこと。アニメ「四畳半神話大系」の聖地巡りが主な目的でした。森見登美彦作品に数多く登場する「鴨川デルタ」は、ニューヨークでいえばタイムズスクエアくらい、この目で拝みたかった場所。最初見たときは感動したなあ。

お天気が良ければここで読書でも、とか思っていたけれどあいにくの曇天だったので素通りし、銀行へ。ちょっとね、平日じゃないと新札交換ができないから今日のうちに…。来週結婚式あるから…。

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ちょっと新海誠っぽく加工しすぎちゃった写真。叡山電車出町柳駅へ。ここも最初の訪問以来、何度も訪れている駅。改札からそのまま列車に抜けるこのアングルが好き。

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お隣にはいいのが来てました。観光列車「ひえい」。kakkoii。今日は幸運にもスピリチュアルエナジーなこれに乗って八瀬比叡山口まで向かいます。叡電は鞍馬行きばかり乗っていたから、比叡に行くのは多分初めて。

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八瀬比叡山口、いい駅舎。そしていい紅葉の予感!

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やったね! いい紅葉だ! ということで、ここでの目的地は瑠璃光院。とあるインスタ映えする仕掛けで大人気の紅葉スポットですが、果たして平日の混雑状況や如何に。結論、激混み。12時ごろに着いて、14:30からの整理券しかもらえませんでした。諦めようかとも一瞬思ったけれど、いやいや、今日のわたしにはなんたって予定がないのだ。いくらだって待てるのだ。Uターンに次ぐUターンで14:30からの回を購入。

ただし、ここで2時間半は潰せないので、一度戻ることに。箇条書きを再開しましょうか。

ライブの物販を済ませて一旦帰るオタクのように、一旦出町柳へ。ここの駅前には「MAAYA(マーヤ)」というインド料理屋があり、坂本真綾ファンとしては兼ねてから気になっていた。ちょうどお腹もすいてきていたので、遂に入店。店内に貼ってあった「ゴッドファーザースーパーストロング」とかいうインドビールが気になる。

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念願のマーヤ。日替わりランチ980円に200円でラッシーをつけたもの。感動的に、とまではいかないが素朴においしい。というかこのあいだ札幌で食べた「ミルチ」のナンが感動的すぎた。なんか、別段カレー好きというわけでもないのだけど旅先でカレーばっか食べてる。

そして食後はコーヒーが飲みたい。旅先なら当然、喫茶店を探すのだ。「ゴゴ」という惹かれる老舗があったので向かうも、いざ店を前にすると想像以上の雰囲気に躊躇してしまう。ええい、行かねば負けだ。カランとドアを開け、しかし思わず「入っていいですか」と変なことを口走ってしまった。そりゃ、いいだろう。

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ジョジョみのある重なり合った「ゴゴ」がかなりイケている。常連さんで満ちているのかと思いきや、次々と来るお客さんたちの様子を見ている限り、案外初めての人が多い模様。代替わりをしたようで、店のイメージよりは若い奥様がひとりで切り盛りされていた。カウンターで一杯400円。お安い。ごちそうさまでした。

さて、上手に時間を潰したので再び出町柳駅へ戻り、再び八瀬比叡山口へ。14:30の組で集合し、少し歩いて瑠璃光院まで。門の前でいきなり個々の記念写真タイムが始まり驚いたが、おそらく人の流れを集中させないための策だろう。アトラクション的でよく考えられている。

そこまで工夫しなければならないほど観光客が殺到する瑠璃光院とは、ずばりこれである。どどん。

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映え〜!! ちょう映え〜!! こりゃ納得でござる。ちなみにこれどうなっているのかというと、照明を落とした部屋の角に大きな机があって、下半分はそこに反射したもの。よって、この美しい景色の手前側には「しゃがみこんで机にカメラをくっつけ撮影にいそしむ民」というシュールな光景が発生している。机の向こう側へは行けないようになっているため、並べば確実に撮れるというのはいいですね。

これを撮り終えてしまうとあとは消化試合のようなものなので、ささっと見て退出。とはいえ、庭園の紅葉はどう切り取っても上品で美しかったです。

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ちなみに瑠璃光院の拝観料はお高めの2,000円。いい商売だなとは思いつつ、この「映え」を前にするとまあ払うだけの価値はあったかなという感じ。旅程に余裕がない場合は「整理券を取って出直す」こと前提でプランを組んだ方がよさそう。

調子づいたわたしは、出町柳へ戻るとそのまま市バスに乗り込み、瑠璃光院の次に行きたいなと思っていた永観堂禅林寺へ。すると何やら、間もなく受付終了とのアナウンス。なぬ。

ここは夜間のライトアップがウリのひとつで、わたしもあわよくばと夕方寄りのスケジュールにしていたのだけど、日中と夜間ではチケットが別らしい。日中は16時受付終了の、17時まで。ライトアップされる夜間は17時半から。夜間分には既に長蛇の列。いやはや、瑠璃光院といい、このシーズンの京都は紅葉ビジネスがすごいのだなと。

本当はライトアップを見たかったものの、夕暮れ時となってはあまり時間も贅沢には使いたくない。日中バージョンで良しとしよう。受付終了ギリギリで入場。ここは1,000円。さて、どんなもんか。

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うわあ、綺麗だ。ぶっちゃけ瑠璃光院のあとでそこまで期待はしていなかったので、そのぶん感動が大きい。これのライトアップはそりゃ、すごかろう。でも日中だって十分だ。

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そして何より、朱が濃い。場所によって色づき具合が全然違っておもしろかったが、ここのはひときわ濃かった。

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濃いのもあれば淡いのもある。ここは庭園になっていて紅葉を見上げながら、紅葉に囲まれながら歩き回れるので、その美しさと透明感に感動しきりだった。これはいろんな人に見せてあげたい景色だ、と珍しくひとり旅のもどかしさを感じたりもした。とにかく、行ってよかった禅林寺、である。

日も暮れてきて紅葉はタイムアップ。いちばん近いっぽい蹴上駅を目指して歩く。南禅寺の三門は巨大で真っ黒で、闇!って感じがして好き。今日も黒いねえ、いいねえとつぶやきながら通過。暗いから水路閣は見れないな、残念。インクラインも今日はスルーだ。蹴上から地下鉄に乗り、席を譲っていい人ぶったりしていたら降り逃したけど何食わぬ顔で折り返して四条へ。

思いのほか今日は充実の観光っぷりとなったので、どうせなら最後もしっかり締めておきたい。勇気を出して先斗町で飲もう。先斗町、入る。…先斗町、出る。おおっと、ここにきてチキンが発動してしまった。というより財布が薄くて入れない。いやいや、庶民でも入れるとこあるっしょとバックして、どうにか入店。

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よしよし。軽めに飲み食いして3,000円程度。よしよし。このご時世に京都はカード不可のお店も多いので物理的なお財布事情は大切です。これで思い残すことなく今日を終えれるわ、と思ったところで京都在住の友人夫妻より一杯やりませんかのお誘い。やった! よろこんで! なおまだ18時台。早い早い。

約束まで時間があるのでちょいとぶらついていると、四条の交差点にてまたしても「丸の内サディスティック」を弾いている路上ミュージシャンに遭遇。おいおいなんだよ椎名林檎…。いま何年だよ…。でも今度の人はとても上手かった。ソロギターの、インストの人。この時間あちこちで路上ミュージシャンを見かけたけど、みんなアコースティックギターでやってた。景観に配慮した音像か。そして総じて上手い。東京よりよっぽど上質なのでは。

そろそろドトールくらい入ってもよかろう、ということで京都四条大橋店へ。 ここは4階まであって、行き交う下界の人々を見降ろしながら休憩できる。本日何杯目か分からないコーヒーを飲みつつ、小一時間の読書タイム。のち、友人夫妻&おちびさんと合流して、回る寿司屋さんでもう一杯。

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かわいい名前からナメていたら、わりとお高い寿司が回ってるお店だった。北陸新幹線「かがやき」が運んできてくれる。のどぐろが美味しい。なるほど、金沢のお店なのね。6月にB'z遠征で金沢は行っているのだけど、記事を書けていない…。ちなみにいま一緒に飲んでいるご家族ともその時会っていたりする。B'z繋がりです。

このご家族とはだいぶ付き合いが長くて、10年近く前に初めてのひとり旅で京都を訪れた際も当時まだ結婚前の奥様に付き合ってもらったし、わたしの個人的な(家族と関係のない)結婚式参列というのもこのご夫妻が初めてだった。あの時も京都まで夜行バスで来て、お金がなくてご祝儀2万円しか包めなくて、来てみたら急遽受付をやることになったり二次会会場の準備係になったりと、全てがキャパオーバーだった楽しい思い出(2万円しか包めなかったのはほんとすんませんと今でも思っている)。

で、そんな縁のあるご夫妻がこの日、結婚8周年ですって。おめでとうございます。これからもよろしくお付き合いください。おちびさんの成長もますます楽しみです。

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解散し、あのとき神前式で訪れた八坂神社から街を見降ろして、おやすみ京都。また明日。だいぶ長くなったので、ホテル帰還後は別記事に続きます。