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主に映画の感想文を書いています

2度目の「時計じかけのオレンジ(1971)」雑感

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スタンリー・キューブリック監督の問題作「時計じかけのオレンジ」。初めて観たのは何年か前のことですが、今回「午前十時の映画祭」で取り上げられたので改めて向き合ってきました。

もともと印象は悪くなかった映画です。そのぶん、映画慣れしてきた今あらためて観ると逆に胸糞悪くなったりするのでは?などと思っていたものの、いやはや、初見時よりも数段おもしろく感じてしまいました。

観終わってTwitterに垂れ流した感想がなんかもうこれでいいじゃんという熱量だったので、今回はそのツイートを「セルフまとめサイト」して済まそうと思います(笑) では以下、どうぞ。

ホラーショーなシニーをビディーったツイット

「完璧に治ったね」で口角が上がったままエンドロールの「雨に唄えば」に突入して超ハッピーな自分がちょっと信じられませんでした。あと、劇中での「雨に唄えば」が意外とジーン・ケリーっぽい動き含んでるのやめて欲しかった(笑)

微妙に近未来感漂わせた「ピピピポーン」シュールだわーと最初は全く気付かず。うわ、なんだよ「運命」だったんじゃん最初から!!と飛び上がりそうな気持ちでした。運命だったかは知らんけど。

スパゲッティが食べたくなる映画だったのですぐ食べました。先日「パルプフィクション」の記事で書いたのだけど、かつて「パルプフィクション」「時計じかけのオレンジ」「アメリ」の3本を“ジャケ借り”したわたし。チーズバーガー、スパゲッティ、クレームブリュレ。いずれも食べたくなる映画ばかり。

すごくシンプルで分かりやすい構成の映画だったというのが本当に意外でした。こんなに「観やすい工夫」の凝らされた作品とは。決して「意味不明な映画」の類いではない!

マイナーなほうの楽章というのは第4番のこと(正確には楽章じゃないんですね)。わたしは威風堂々だとこれが一番好きです。しかしこのAppleMusicにある演奏、えらく淡白…。

囚人時代のオープニングを飾る収監シーンも小気味良くて楽しい。あの一連のシーンが終わったところで思わず拍手をしたくなってしまいます、サー。

シンメトリック、具体的に言うと一点透視図法?のど真ん中に自分を置く、というのは映画館じゃないとなかなか体験できないことかも。映画のおもしろさも確実に数段上がりました。

この単語の意味はなんだろう…!っていちいち考えながら観ちゃう脳トレ感もダレさせない工夫なのかも。ちなみにスパチカはまんま「睡眠」でした。睡眠ねんね。

感服です。ほんと、非の打ち所のない作品だなと心から思ってしまいました。

ですぞ。意外とそういう設定が細かい!

こんな気付きも。

ここまで重なると偶然じゃない気がします。連続して観たのも何かの運命。

素晴らしき哉、ゴリ押しハッピーエンド作品!

というわけで以上、手抜きな感想記事、アピ・ポリ・ロジー。いやあ…使いたくなっちゃうんですよね、ナッドサット語。ほんと危険な映画です。好きです。

(2019年120本目/劇場鑑賞)

「午前十時の映画祭」にて最長10/31(木)まで劇場鑑賞できます! ぜひこの機会にキューブリックシンメトリックをど真ん中で!