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主に映画の感想文を書いています

ドント・ブリーズ(2016)

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88分の傑作ホラー映画シリーズその①。少し前の話題作「ドント・ブリーズ」、ふと思い立って観ました。*1

ホラーは得意じゃないんですが、当時やたら「面白い」という感想を目にしたので、面白いんだったら知らずにいるのは悔しいなぁ、と鑑賞です。

あらすじ

地元から出ていく資金欲しさに強盗を繰り返している若い男女3人。彼らが次なるターゲットとして選んだのは「盲目」の退役軍人だった。目の見えない1人の老人 VS 健常な3人の若者。果たしてこの卑劣な勝負、どちらが勝つのか。

これはいいゲームです

面白かった! 確かにすごく面白かった! 人に勧めたくなります。

ホラー度的には、ほどほど。盲目老人さんが比較的すぐ出てきてくれるので、「出てくるんじゃないか出てくるんじゃないか」という嫌な怖さは殆どなし。それよりも「ゲーム性の面白さ」が勝つ感じです。

  • 凶暴な犬がいる。薬で眠らせる、OK。
  • 窓から入る。セコム働く。30秒以内に解除、OK。
  • 地下室への扉に錠がかかっている。○○で破壊、OK。

こんなふうにひとつひとつクリアしていくゲームっぽさ。

「そういえばそろそろ薬が切れる頃じゃないか?」「最初に使ったセキュリティのリモコンはまた使えるんじゃないか?」なんていう伏線。

次々と武器を持ち替えていったり、銃の装填にはちゃんと時間が必要だったり。命からがら脱出できたと思ったら油断大敵、しつこく屋敷内へ引き戻されたり。クソッ!あとちょっとで!!っていうあの感じ。仕掛けがいっぱいで、そうそう簡単にクリアさせてはくれない、いいゲームです。

強盗チーム側と老人側の「善悪」がよく分からなくなるのもおもしろいところ。ゲームが進むうち、彼らはそれぞれ単純な「被害者と加害者」ではなくなってきちゃいます。普通に考えたら老人側に感情移入するべきですが、…はてさて。

最近観た「隣人は静かに笑う(1999)」的じんわり後味の悪いラストまで含めて、とても出来のいいエンタメホラー作品でした。

この作品を見た人はこんな作品も見て、ほしい

盲人 VS 悪人の密室系スリラーといえばこれ! オードリー・ヘプバーン裏ベスト映画「暗くなるまで待って(1967)」。

わたしの大好きな、なんなら聖地巡礼までした作品です。「暗くなるまで待って」というタイトルの意味することは、本作の老人が取る手段でもあります。超おすすめです。

(2019年38本目)

PrimeVideoにて鑑賞。またしても苦手なジャンルに課金してしまう律儀なわたしなのでした。

追記:鑑賞理由を思い出した

そうだ、忘れてた。監督のフェデ・アルバレスさん、「ドラゴン・タトゥーの女」シリーズ最新作「蜘蛛の巣を払う女」の監督さんなんですよ。すごく面白かったから、敬遠してた本作も観たいな〜と思っていたのでした。

*1:その②はこちら