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主に映画のあらすじと(まとまりのない)感想文

サタデー・ナイト・フィーバー(1977)

このタイミングで観るということはもちろん「レディ・プレイヤー1」絡みですね(笑) そう、レディプレの例のシーン、本作未見だったわたしには「あの床」がなんだか分かりませんで、恥ずかしながらダンスダンスレボリューションかな?とか思っちゃってました。なんとも特徴的な「あの床」を見るべく鑑賞です。監督は先日観た「ウォー・ゲーム(1983)」と同じジョン・バダム。名前を見るたび、八ッ場ダム(やんばだむ)を連想してしまいます。

あらすじ

1970年代、労働者の街ニューヨーク・ブルックリン。ハタチ目前のトニーはイマドキのティーンでありながらも、ペンキ屋で働いて実家に生活費を納めるほどの真面目な若者。彼の趣味はダンスで、毎週土曜にディスコへ通ってはナンパをするでもなくダンスの練習に励んでいた。

ある晩、とても魅力的なダンスをする女性ステファニーに出会ったトニー。ダンスコンテストでパートナーを組んでくれるようアプローチをかけ、同時に彼女自身にも惹かれていく。川の向こう側、裕福な地マンハッタンで生活する彼女から「あなたとは何もかも違うのよ」とあしらわれながら─。

身体が動きます。縦ノリ横ノリ、こんなに身体を揺らしたくなる映画もなかなかありません(つい最近「グレイテスト・ショーマン」で同じこと言ってましたが笑)。

なんといっても音楽の素晴らしさ

★愛はきらめきの中に(How Deep Is Your Love) / ビー・ジーズ

いきなりフィーバーしてない曲を選んでしまいました。本作で主に音楽(歌モノ)を担当したのはビー・ジーズ。わたしオールディーズに疎いもので、名前は知ってるけど曲知らないやって感じだったんですけど、余裕で知ってましたね(笑) これビー・ジーズだったのか!と思うことウン回。なかでも唯一のしっとり系である「愛はきらめきの中に」は、歯医者のBGMで毎週のようにおしゃれなインストverを聴かされてた曲だったので「お前か!」ってなりました。誰か有名なソロシンガーの曲(ビリー・ジョエルとか)だと思っていたら、グループだったんですね。

★ステイン・アライヴ(Stayin' Alive) / ビー・ジーズ

で、やっぱりこれです。レディプレに登場するやつです。ディスコミュージックとストリングスの組み合わせっていうのは誰がルーツなんでしょう。ディスコ調にしたかったら四つ打ちビートにこういうストリングス入れたら一発!ってところありますけど、きっとこのへんが元祖なんでしょうね。パッと思いついたところでは「ファンタスティポ」的な(笑)

ビー・ジーズ以外にも、「運命」を豪快にサンプリング?したウォルター・マーフィーの「運命'76」とか、それと対になるようなデヴィッド・シャイアの劇伴「禿山の一夜」あたりが特に印象的でした。

既存の曲を使った映画だとなんとなく思い込んでいたので、ほとんどの曲がビー・ジーズによる書き下ろしだと知って驚き。映画から生まれる名曲、文化、すごいですね。

「理由なき反抗」であり「アステア映画の再来」である

本作を観て連想する要素が大きくふたつ。ひとつは、「理由なき反抗(1955)」に通じるようなティーンの葛藤を描いたドラマ映画であること。もうひとつは、フレッド・アステアの時代を彷彿とさせる良質のダンス映画であること。

まずドラマ性。もっと全面的にフィーバーしてる内容かと思いきや、結構ビターな内容なんですよね。オープンすぎる性描写、模範生だった主人公の兄が「教会と絶縁する」という攻めた描写、川を挟んでのブルックリンとマンハッタンの格差描写、当時の最下層に居たらしいプエルトリコ人への差別的描写、望まぬ妊娠と中絶、友人の自殺、等々。ノッてばかりもいられない内容で、これは70年代版「理由なき反抗」なのだなと思いました。実際、ジョン・トラボルタジェームズ・ディーンの演技をかなり参考にしていたようです。

と同時に、良質のダンス映画でもありました。思わず惹きつけられる、画面に食いついてしまう、求心力の強いダンスシーン。ダンスのスキルだけで魅せてくる映画ってフレッド・アステアの時代が最後なのだろうかと思っていたのですが、本作は「アステア映画の再来」だと思いました。トニーを演じるジョン・トラボルタのダンスは本当に素晴らしく(何たって足が長い!)、ステファニーを演じるカレン・リン・ゴーニイもまた華麗。「ダンスで間が持つ」この感じはまさしくアステア&ロジャースを思わせます。ちなみに劇中ではトニーがそのまんま「ブギウギのフレッド・アステア」なんて呼ばれちゃってます(笑)

40年前の作品ながら現代にもグサグサ刺さってくる不朽のストーリーを味わうもよし、それはちょっと置いといて音楽とダンスを楽しむもよし、ビター&スウィートを同時にいただくもよし、いろんな見方のできる映画でした。

ジョン・トラボルタに惚れていく

ジョン・トラボルタってだいぶクセの強いお顔でして、個人的には全然かっこいいと思えない人だったんですけど、不思議なことに惚れていくんですよね(笑) スタイルが抜群に良くてダンスも上手い。チャラめなルックスとは反して、家族思いの真面目な青年。イラっときたらニコっとする、見倣うべき性格。ん〜〜、素敵。ブルックリン橋の見える公園で雑学を披露する頃には、すっかり彼の肩にもたれかかりたくなっています。なお、わたしは男です。

本作のヒロインと言えるカレン・リン・ゴーニイさんも非常に素敵です。比較されちゃうレスリー・キャロン系彼女(冷静に考えてかなりひどい役です。ドキュメントで誇らしそうに語ってらっしゃいましたが果たして当時はそう思えていたのだろうか…)がちと可哀想なところではありますが、洗練されたステファニー嬢がやはり観客の望むところでございましょう。


タイトルからして古臭そうなイメージのある「サタデー・ナイト・フィーバー」。じつのところは音楽もストーリーも全く色褪せない、現代でもそのまま楽しめる良作でした。未見でしたらぜひご覧下さいませ。わたしはこれから「レディ・プレイヤー1」2回目でステイン・アライヴしてきます(笑)

(2018年83本目)