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レッド・スパロー(2018)

映画『レッド・スパロー』オフィシャルサイト| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント

実際にCIAで33年間もの勤務経験がある作家ジェイソン・マシューズによるスパイ小説の映画化。だいぶ前から予告で気になってたので、公開初日に観てきました。

あらすじと感想(もちろんネタバレあり)

ボリショイ・バレエ団のトップダンサーだったドミニカは、ステージでの事故から引退を余儀なくされる。家賃、病弱な母の治療費などは団より支給されていたため、突然の解雇に今後の生活を憂うドミニカ。そんな彼女に、疎遠だった叔父のワーニャが援助を申し出た。彼はロシア情報部の幹部。国が依頼した任務に協力すれば生活を保障するという。

ほんの色仕掛け程度と思われた最初の任務は、ドミニカの意に反して最高機密の暗殺現場となる。たとえ姪であろうと、最前列での目撃者となってしまったドミニカには二つの選択肢しか与えられない。「死」もしくは「次なる任務遂行」である。自らと母の生活を守るため彼女が送られた先は「スパロー」と呼ばれる諜報員の養成学校だった。

プロローグとしてはこんな感じでしょうか。とりあえずなんか、何を考えてるのかよく分からない伯父さんの言うがままになってたらいつの間にか「見てしまったね…」的な状況に置かれ、やりたくもないスパイ、それもハニートラップなやつをやる羽目になっちゃったーみたいな成り行きの話です。

まあとにかくこの映画、印象としてはセックス&バイオレンスですね。いわゆる過激な映画ですね。R15らしいんですけど嘘だろ!と。もうほぼほぼ全部出てるよ!と。「ファイトクラブ」でフィンチャー監督が頑張って隠したイチモツさんも普通に出てくるし、モザイクもなんもなしですよ。拷問シーンもなかなかエグいエグい(ピーラーはやめてえ)。レイティングがわからない…。基本、人と観るのをおすすめしない映画です。

ストーリーはどんでん返し系ミステリー。なんですが、難しい(笑) スパイたちの心理戦と心理戦が絡み合って〜みたいな感じでつまり「どこまでが狙い通りでどこからが想定外なのか」分かりにくい作りですし、観客にこれといったネタばらしがされてるわけでもないので、最後に走馬灯のような伏線回収コーナーみたいなのがあるんですけど初回では頭がまったく追いつかないという(笑)

あとこれ致命的なこととして、叔父さんがプーチンに似すぎ! このマティアス・スーナールツさん、以前にも「リリーのすべて(2015)」で拝見したことありまして、そのときも思ったんですよ「プーチンに似すぎ!」って。今作のスーナールツさんは悪役ということになるんですが、わたしこれといってプーチンさんに悪い印象を持ってないので最後まで彼を悪役として見れなかったっていう、まあ知らんがな案件なんですけど(笑) すみません。

似てるといえばドミニカがキュンときちゃうジョエル・エドガートンさんもですね、FUJIWARAフジモンに似てて気が逸らされるんですよね。こちらの方も「華麗なるギャツビー(2013)」でフジモンに似てると思った経験がありまして、今回のキャスト個人的には(なんつーか)大当たりだなと(笑) 邪念が多くてほんとすみません。

ぶつくさ言いつつ、こういう系の映画は好きなので楽しみました、はい。とにかくヒロインのジェニファー・ローレンスが最高のハニートラップを見せてくれますので、そういった意味でとても楽しめます。バイオレンスなお色気映画を期待するぶんには間違いありません。

(2018年63本目 劇場鑑賞)