NY旅行記14本目。この記事の続きです。
前回までのあらすじ:念願のThanksgivingパレードを堪能した353。余韻もそこそこにブルックリンへと南下していきます。
ブルックリン橋を渡る
パレード終了後、すぐそこにあった"72 Street Station"からそのままCラインで"Fulton Street Station"へと下る。ブルックリン橋の最寄り駅だ。
この駅は大きくて綺麗。シェイクシャックのある地上階へ上がると「ここか!」と思わず声が出る。見たことがある。この駅だったのか。
改札も大きめである。ちなみにニューヨークの地下鉄は、入るときのみカードを使う。出るときはバーを回すだけで出れる。これは出口。
ホームレスのおばあちゃんがクリスマスソングを口ずさんでいてそれすら魅力的に思えたが、否、少し気を引き締め直さないといけない。これからマンハッタンを離れるわけだし。
駅から出ると、橋より先に出迎えてくれたのはワンワールドトレードセンターだった。それともうひとつ、青緑のてっぺんが特徴的なウールワースビル。
ディズニー映画「魔法にかけられて(2007)」の最終決戦地に選ばれたこのビル、なんだか魅力的で、絶対に見てこようと思っていた。
1913年完成。かつてはニューヨークいち高いビルだったそうだが、クライスラーに抜かれ、エンパイアに抜かれ、今では背後にそびえるワンワールドトレードセンターが300メートルも差をつけての一位。とはいえ、摩天楼の先駆けである偉大な先輩だ。
もっとじっくり見ていたいけれど、ここへは明日また来る。今はブルックリンへ急がねば。
少し歩くと見えてきた。1883年生まれ、吊り橋の元祖といわれるブルックリン橋だ。橋は好きなのである。俄然高まる。
ブルックリン橋は歩いて渡ることができる。下層は車道で、その上が細い歩道になっている。この歩道が本当に細く、しかも片側は自転車優先レーンになっているため、えらく狭いところを歩くことになる。オンシーズンには写真を撮るにも一苦労なのではと思った。
近づいてくると、その無骨なワイヤーに滾る。望遠圧縮効果で大きさが逆になっているが2枚目の写真のほうがより近い。両側についている電脳空間インターフェースのような丸いものはなんなんだろう。
もう少し進み、ワイヤーに挟まれると視界はこうなる。よく見るアングルの写真だ。こういう写真を見るたび「ここは一体どうなっているのだ」と不思議で仕方なかったのだけど、実際現地に行ってみて納得したような、狐につままれたような。なんとも不思議なフォトジェニック・エリアだ。
望遠で撮るとこんなことになる。ワイヤーがエグい。
主塔(と呼ぶらしい。調べた)の真下まで来ると、想像以上の大きさに驚かされる。石の重厚感もあわさり、言い表せないオーラを感じる。そしてこの大きさは写真では伝え難い。
ここいらで後ろを振り返ると、マンハッタンが見える。より良い景色が拝めるのではと、ついつい何度も振り返ってしまう。夕暮れの頃にここを歩いてマンハッタンに向かうと、それはそれは至高の景色らしい。そらそうだろう。うまくいけば今日、見れるかもしれない。
この小さいパトカー的なもの、ちょいちょい見かけた。かわいい。また、ワンワールドの右隣でさっきからやたらとモアレを起こしているようなビルがあるが、あれはそういうデザインなのである。なかなか気持ち悪い。ペース大学という学校のビル、らしい。
ぐるぐる見渡しながら歩いているとあっという間に渡り終える。実際30分くらいはかかるようなのだが、体感としてはあっという間だ。なおこのとき、寒さからかiPhoneの電源が突然落ちたりなんだりで多少焦っていた。モバイルバッテリーに繋いでどうにか生きてくれた。時刻は12時頃、とにかく未だ寒いのだ。
Once Upon a Time in America
ブルックリン橋を渡っているとき、マンハッタン側の他にもう一方、しきりに眺めては惚れ惚れしている対象物があった。マンハッタン橋だ。
1909年生まれ、石造りのブルックリン橋とは対照的な鋼鉄製の吊り橋。映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(1984)」のビジュアルなどでも大変有名な橋。
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とても渋い。ブルックリン橋に比べて少し地味なのではと思っていたが、実物を見るとこちらもやはり言い表せないオーラがあり、つまるところ非常に、いや異常に格好良い。
あまりに格好良くて、同じようなアングルばかり量産してしまう。この写真のポイントは、背後に小さくクライスラービルが入っていることである。偶然だ。
ブルックリン橋を渡り終え、ブルックリンへ上陸。映画「ワンス・アポン〜」の有名なシーンの撮影スポットを探しに行く。そのシーンとはこれなのだが…
この場所はそのまま現存する。ここだ。
感動を禁じ得ない。煉瓦造りの建物を残しておいてくれてありがとうという気持ちでいっぱいだ。
ここは思った以上に観光地となっているようで、嬉々として写真を撮る人たちが沢山いた。もちろんわたしも嬉々として撮っていると、南米系あたりのご夫婦に声を掛けられた。昨晩のタイムズスクエアぶり2回目のカメラマン依頼である。うれしい。
しかしなかなかこのスポットは撮るのが難しい。スマートフォンのカメラだと、人間にフォーカスを合わせると肝心の橋が白飛びしがちなのだ。あまりいい写真は撮れなかったかもしれない。フラッシュでも炊けばもう少し綺麗に撮ってあげられたかも。ちょっと「うーん」という反応な旦那さんに対し、奥さんが「いい写真じゃない〜」とフォローを入れてくれていてつらい。
まあ、観光客同士で写真を撮り合うということ自体がそれなりにイベントなのだからお互い様、よしとしよう。勝手に。 せっかくなのでわたしも撮ってもらう。やはりこの旦那さん、結構こだわりがあるようで、縦横を変え、アングルを変え、かなりの枚数を撮ってくれた。ありがとう、よい旅を。
次回は橋巡りの続編。ブルックリンの下のほう、ヴェラザノ・ナローズ橋へと向かいます。