B'zの30周年ツアー「B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-」が全行程終了しました。今回のツアーでは、過去の演出をリバイバルしたものが多く登場しました。初めてB'zのライブを観た!という方も多数おられると思いますので、代表的なものを過去の映像ソフト&公式動画(該当箇所から再生されます)などと合わせてご紹介していきます。Amazonのリンクはアフィリエイトなので嫌な方は避けてください。
「B'zのLIVE-GYMへようこそ」
「LIVE-GYM」と呼ばれるB'zのライブでは必ずこの言葉がライブ序盤で登場し、毎回さまざまな演出が凝らされます。今回は稲葉さん(公演によっては松本さん)の飲むコップの裏に「B'zのLIVE-GYMへようこそ」と書いてある演出でした。これは1999年「B’z LIVE-GYM’99 "Brotherhood"」の演出をリバイバルしたものです。
once upon a time in 横浜 ~B’z LIVE-GYM’99 “Brotherhood”~ [DVD]
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カメラマンに「近う寄れ」するところから同じです。久しぶりに観てみたら、書体まで同じでした。細かい。
ちなみにこの映像は現在の日産スタジアムがまだ横浜国際総合競技場だった頃のもので、しかもこのライブが音楽ライブでのこけら落としとなっています。オール日本人のバンドを従え、現在のB'zとはだいぶイメージの違うバンドサウンドを極めていた頃のライブ映像です。なお今回のツアーでアンコール1曲目にうやうやしく演奏されていた楽曲「Brotherhood」はこの時代に生まれました。
「LOVE PHANTOM」のダイブ
今回の白眉と言える「LOVE PHANTOM」ラストでのダイブ(及びダイブに至るまでの一連の演出)。こちらはB'zの歴代ライブ演出中いちばん有名なもので、1995年「B'z LIVE-GYM Pleasure '95 "BUZZ!!"」がオリジナルです。
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じつはこの曲、ライブの演出用に書き下ろされた新曲であり、このライブ当時はリリースされていませんでした。そう思って観ると、今のようにはイントロで歓声が上がらないというところがなんとも感慨深い。まだあのヒット曲「LOVE PHANTOM」は世に出ていない頃、というわけです。そして今回「LOVE PHANTOM」に組み込まれていた「HINOTORI」という曲は同じく演出用に作られた未発表の新曲でした。そんなところも踏襲しています。
この演出、今回が初のリバイバルというわけではありません。2003年の15周年ライブ「B'z LIVE-GYM The Final Pleasure "IT'S SHOWTIME!!"」でも再現されています。95年同様ダイブ後に「ねがい」でリフトアップしてくるところまで再現していますが、個人的には今年のほうが断然、何兆倍も格好良かったと思います(笑)
ピアノの上に乗る
「ALONE」で、リフトアップしたグランドピアノの上に松本さんが乗っているというシチュエーション。こちらも前述の「B'z LIVE-GYM Pleasure '95 "BUZZ!!"」がオリジナルとなります(稲葉さんが弾き語るのも同じです)。教育上よろしくないシーンということで、まさかリバイバルされるとは思っていませんでした。初めて観たときは変な声が出ました。
95年当時と今回で大きく違うことが2点ございます。1点目、松本さんがタバコを吸っていない。タバコ吸いながらピアノの上に立ってるとか、R指定モノです。2点目、ピアノから降りる階段がある。95年当時はピチピチですから華麗にジャンプしてステージに戻っていく松本さんですが、2018年はゆっくりと階段で降りてゆかれました。角が取れる、とはこういうことでしょう。
ステージセット
今回のステージセットは、翼を広げた鳥の形をしています。「FIREBIRD」と呼ばれるこのデザイン、じつはこちらも「B'z LIVE-GYM Pleasure '95 "BUZZ!!"」で2D版として初登場し、そして「B'z LIVE-GYM The Final Pleasure "IT'S SHOWTIME!!"」で3D版として再登場、んでもって今回は翼まで動くようになって再々登場しました。
▲1995年のFIREBIRD
▲2003年のFIREBIRD
恵みの雨
9/21に参加された方、雨でしたね。どうもすみません。でも、おめでとうございます。雨でこそB'zです。
B'zのライブは、アニバーサリーな日=雨対策必須と誰しも覚悟しています。25周年こそ降らなかったような記憶がありますが(降らなかったせいでライブ自体の記憶はあまりない)、少なくとも15周年、20周年、30周年は降っております。なかでも15周年、こちらは傑作でございまして、平成15年の15周年記念野外ライブに台風15号が直撃、映像ソフトのタイトルが「Typhoon No.15」になる。というものです。
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謎のカーチェイスムービー
途中で時間稼ぎ的に上映された本人出演の「バカヤロー!」なカーチェイスムービーは、1996年の「B'z LIVE-GYM '96 "Spirit LOOSE"」でオープニングムービーとして使われていたものです。
このツアーは1曲目が「Real Thing Shakes」だったので、今回はそこまで込みの再現だったことになります。
「ミエナイチカラ」とピンクのギター
一番の盛り上がりどころである「ようこそ!」の直後が「ミエナイチカラ」だったことを少し不思議に思った方もいるのではないでしょうか。これにはわけがありまして、カギとなるのは「ピンクのギター」です。今回のライブ、この曲で松本さんは必ずこのピンクのギターを使っていたのですが、じつはこのギター、今年になって20年ぶりに松本さんの手元へ帰ってきた生き別れの楽器だったのです。
【B’z Officialからのお願い】デビュー30周年を記念し、只今開催中の『B’z 30th Year Exhibition “SCENES” 1988-2018』。本来であればこの場所に展示されるべき1本のギターに関する情報を受付ております。
— B'z (@Bz_Official) 2018年4月14日
★ギター情報ページhttps://t.co/x839VFqTgE
ご協力のほど何卒よろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/vdNgDRdI6X
B'z https://t.co/B8QNFGpJwj pic.twitter.com/pmfFPAsSdZ
— B'z (@Bz_Official) 2018年4月23日
とはいえまだ「ミエナイチカラ」との関連性がないわけですが、それはこういうことです。
ジャケット写真に使われていたことで、真っ先に連想する楽曲だったわけですね。また先ほどから幾度も登場する「BUZZ!!」ツアーでもメイン使用されていたため、映像でその姿を多く観ることができます。わたしもかつてこの「ピンクのギター」にときめいたギターキッズのひとり。今回の「復活」により30周年ライブがよりスペシャルなものになりました。
Pleasure 2018 〜人生の快楽〜
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といった感じで、今回の「B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-」は、初めましての方でもきっと知ってる曲ばかりで楽しめて、長年追いかけてきたファンにとってもご褒美のような演出が多くあって、と本当に盛り沢山なライブでした。今回初めてB'zのライブへ行ったよ!という方がうっかりB'zにのめり込んでしまうことを願って、こんなガイド記事を書いてみました。よかったらぜひ、いろいろ観たり聴いたりしてみてくださいね!