- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2004/12/03
- メディア: DVD
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概要
コロンバイン高校銃乱射事件をモチーフにした作品。
ネガティブめの感想書きます
どんな映画かということを、モチーフすら一切知らずに鑑賞しました。ええ、そりゃたまげました。これは……、ショッキングで印象的な映画ではあるけれど、結論から言えば好きではなかったです(これを「好き」っていうのはそもそもどうなんだ、というのはまた別として)。
本編中9割がほぼほぼ無意味、残り1割で事件が起きる、という流れは「15時17分、パリ行き(2018)」を連想しましたが、本作を観たあとだと「15時〜」は完全にエンタテインメントに見えますね。まったく救いのないエグい作品で、つまりきわめてリアルとも言えます。ただ、事件の詳細を読む限りでは本作のほうがより無差別な殺人をしている印象です。いきなりカースト最下層あたりの子から殺してますし…。
「桐島的」である大きな要素として、「ひとつの時間軸を複数の視点から見せる」という手法があります。しかし本作の場合、実際の悲惨な事件をモチーフにしている以上仕方ないのでしょうが、その手法によって何かしらのカタルシスが生まれるということは一切ありません。映画的なおもしろさをそこに求めてしまうと、だいぶ「うーん」となる作品かなあと思います。とかいうことを言うたびに「しかし実際の惨劇をモチーフにしている以上〜」と付け加えたくなってしまうのもまたおもしろくないところです。
繰り返し同じ時間軸を見せられることで「それぞれの行動にはそれぞれの意味がある」「誰もモブなんかじゃない」ということは伝わってくるんですけど、結局おおかた殺されちまうからなあ…。救いようがないよなあ…。いくらいい子だって未来があったって死ぬときゃ死ぬんだよなあ…。間違いなく、ものすごい「映画体験」のできる作品ではありますよ。こういった事件の悲惨さを伝えていくにはうってつけの教材でしょう。ただ、これを映画館で見せられたくはないなあ。
という意味で、好きではない映画でした。救いがなくて近すぎるノンフィクション寄り作品は苦手です。ニュースで足りてる。
(2018年158本目)