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主に映画のあらすじと(まとまりのない)感想文

X-MEN: フューチャー&パスト(2014)

X-MEN」シリーズ通算7作目。

あらすじ

ミュータントたちが絶滅の危機に瀕し、絵に描いたようなディストピアとなっている2023年。この世界で生き残る道はただひとつ。タフな奴に50年ほどタイムスリップしてもらって過去を変える必要があるんよ、ということで精神だけ1973年に飛ばされたタフ担当ローガンは当時の自分に憑依して未来の書き換えを試みる。

タイムパラドックスもの!

うれしい! 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズで育った身としてはやはり、映画で一番興奮するのってタイムパラドックスものなんですよ。「デッドプール2(2018)」程度のタイムパラドックスでも大興奮したくらいです。大好物です。

冒頭で出てくる【未来①】の2023年は、「ウルヴァリン: SAMURAI(2013)」の最後でローガンがプロフェッサーXとマグニートーに再会してから10年後くらいの設定らしいです。ズゥーーーンという重厚なサウンドとともに上空から見せられる荒廃未来都市は、キング・オブ・ディストピア映画こと「ブレード・ランナー(1982)」オープニングシーンの完全なオマージュですよね(笑)

フェニックスもキュアもなんのその、結局生きてるプロ&マグ大先生方ですが、「X-MEN2(2003)」のストライカー戦と同じくやはりこういう「マジな危機」のときだけは協力体制になるみたいです。「若い頃の俺らをどうにか結束させてきてよね」と無茶ぶりをし、タフだからというだけの理由でローガンさん50年前へ出張。「あっちでは心を穏やかにね」という無茶ぶりもありました。無理じゃろ。

さて、1973年でウォーターベッドにビビりつつ目覚めたローガン。早速のモーニング敵襲によりジャキッと出てきたのは骨のツメ。まだアダマンチウる前、ジェームズ・マカヴォイ演じるチャールズとかのいる時代ですねと分かります。ツメの素材で時代を把握させる作り、「裏切りのサーカス(2011)」のメガネ(べっ甲か黒ブチかで時代がわかるようになっている)みたいでわりと面白いなあと常々思っております。

この時代は「X-MEN: ファースト・ジェネレーション(2011)」の少し後。「悪いほうの過去」みたいにも見えますが実際はただ描かれてなかった時代ということになりますね。寂れた雰囲気のXマンションへやってきたローガンがチャールズ本人しか知らないネタなどを織り交ぜながら未来から来た旨を説明するシーンは、まさに「バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985)」でマーティがドクに「その傷のワケ知ってるよ」と訴えかけるところ的なシーンですけども、ハンク含めみんな頭のいい人たちだからすぐ信じてくれるのがストレスレスでよいです。ただ、カメオ出演の分際でX-MEN加入を断った恨みはネチネチ抱えてたようで草。

今回も史実に乗っかっていきます

キューバ危機からの流れで、今度はなんとマグニートーケネディ暗殺の犯人だとかいうブッ飛び展開。確かに弾そらせるけど! と思いきや、ケネディは仲間で、襲撃から彼を護るため弾をそらしたけど間に合わなかったということのよう。確かに本シリーズのメタファー的なところでいうと、ケネディ大統領は黒人解放運動に積極的だったわけなので、マイノリティの味方だった、つまりミュータント擁護側だった、ということになりますね。

それから、ニクソン大統領も登場します。1973年なので再選後、ウォーターゲート事件が明るみに出る直前くらい、なのかな…? 「大統領の陰謀(1976)」で見た程度の知識しかなくてあれですけども。わざわざ録音テープを止めるシーンが出てきたりするのは意図的なのでしょうね。

ペンタゴンの地下に投獄されたマグニートーの救出作戦で活躍するのが、クイックシルバー(あれっアベンジャーズにも出てなかったっけ、無理だ、脳の処理が追いつかない)という高速移動能力を持ったミュータント。彼が超高速で敵襲を回避するシーン、超スローモーションの演出がとてもおもしろかったです。直接「速さ」を見せるのではなくて「半端じゃなく動体視力がいい状態」みたいなのを体感させてくれるっていうのが巧いです。

「ファースト・ジェネレーション」に引き続き、ジェニファー・ローレンス演じるミスティークが今回も大活躍、というか大フィーチャー。超うれしい。前も書いたかもですが、わたしが「X-MEN」シリーズを食わず嫌いしていた大きな理由が「あの青い女」だったのでね、まさかその「青い女」が、わたしの好きなジェニファー・ローレンスだったなんてね。切なすぎるお話ですよ。もっと積極的に、食わず嫌いマンにも伝わるくらいの声の大きさで教えて欲しかった!青い女は!ジェニファー・ローレンスだと! くうッ。

ミスティークを阻止するとこで一瞬ローガンが記憶をなくしますけど、記憶喪失中にビーストを見るや「何だそれ!!」って叫ぶのがもうめちゃくちゃ面白くて。それ、まさにわたしが初めて「X-MEN: ファイナル ディシジョン(2006)」でビーストを見たとき脳内で叫んだやつじゃないですかっていう。本作は「X-MEN2」ぶりにブライアン・シンガー監督が戻ってきたということで、もしかして監督も「ファイナル〜」で「何だそれ!!」って叫んだクチなんじゃないっスか???とか深読みしちゃいました。いやいや、あながち。ちなみに「ファースト〜」でも土下座した件ですが、今回さらに判明したこととしてハンク様はチャールズの脚を治療し、介助までしてくれてたわけですから、マジごめんなさいって感じです。

ブライアン・シンガー監督なりの「X-MEN3」

かなあ、という印象を受けました。なんやかんやあって最終的に出来上がった【未来②】は「ファイナル ディシジョン」の実質バッドエンドな世界をハッピーなほうに書き換えたもの、ということになりますし。しかも豪快なことに【過去】のラストでミスティークがストライカーに化けちゃったことで、おそらくローガンはウルヴァリンにならずに済むのでは??アダマンチウらなくて済むのでは?? じゃあ結局ほとんどまっさらになったのでは??っていうことですよね(笑) すごい!未来って不確定だ!

あ、でもそうすると「デッドプール2」で俺ちゃんが「ウルヴァリン: X-MEN ZERO(2009)」のウェポンちゃん殺しに行く必要もそもそもなくない?? 念のためにもう2、3発撃ち込んだ感じの絶対殺すマンかな?? きっとそうだね!

ああ、むずかしい…(笑) ぶっちゃけ全然よくわかってませんが、まあなんというか、さすがに7作も観てくると全てがめちゃくちゃ楽しいです。矛盾も、矛盾の強引な解決も、細かいことは置いといて楽しいです。これぞシリーズものの楽しさですなあ。デップーちゃんを除くと残り2本でとりあえず完走してしまうので早くも寂しい。これまた世界観の予想がつきづらい次作、いってみましょう。

(2018年126本目)