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主に映画のあらすじと(まとまりのない)感想文

デリカテッセン(1991)

「アメリ(2001)」のジャン=ピエール・ジュネ監督とマルク・キャロ監督の共作。

あらすじ

なんかよくわからない荒廃したパリの街にある精肉屋さんとその上のアパート住人たちが繰り広げるなんかよくわからないお話。

観たきっかけ

町山智浩さんの有料映画解説をよく聴いてるんですけど、特にこの「シェイプ・オブ・ウォーター」回は町山さんのあらゆる想いが詰まりまくって通常60分程度のところ100分くらいの超ボリュームになってまして(笑) もちろん「シェイプ〜」だけではなくて「大アマゾンの半魚人(1954)」はじめ、収拾つかなくなるくらい多くの作品を広げてお話されてるわけです。そのなかで一瞬、本作について触れているところがありました。

というのも、ジャン=ピエール・ジュネ監督が「シェイプ〜」を本作の盗作だと訴えていたらしいのですね。
町山さん的には共通点を認めつつも「とはいえちょっと無理があるんでないの」っていう擁護姿勢だったんですけども、まあ気にはなるので観てみました。

なんなんだこれは(笑)

っていう感想です(笑) いや正直「精肉屋」っていう時点でね、めちゃくちゃ悪趣味なやつなのではと肩に力を入れておりました。実際冒頭はいかにも嫌〜〜な感じですよ。わたしの苦手な「水回りが汚い」ところからまず警戒心は強まりますよ。全体的に汚いのに包丁だけピッカピカだったりね、明らかに売ってる肉それ、そういうことでしょ〜〜な感じになるし、実際「そういう話」なのは確かっぽいんですけど、でもだんだんそのあたりのリアリティラインはどうでもよくなってくるというか、つまるところ「君、ファンタジーだね?」っていう。

で、最終的に主人公とヒロインが屋根の上でチェロとノコギリ弾いて顔見合わせてハッピーエンドなんです。めっちゃ、いいんですよ。好きなんですよわたしこういうの。だからまあ、観ながらノートにもいっぱい書き殴ってたんですが、別に拾わなくていっか…となりまして。いちいちファンタジーのあれこれ拾っても仕方ないですからね。あ、でも、なかなか死ねない自殺装置おばさんとか、面白かったなあ。

というわけで、好きな人は結構ストライクに好きなんじゃないかと思います。それも多分、なんかよくわかんねーけど好きだわ、っていう釈然としない感じでど真ん中に入ってくると思います。意外とそんなグロ系とかでもないので気軽に試してみてください。

シェイプ・オブ・ウォーター」との類似点について

で、気になるこちら。上の記事でジュネ監督が訴えている点、確かに似たシーンだなとは感じました。ベッドが軋む、ってんで主人公が隣人の部屋に修理に来てるんですね。ふたりで動かないと軋まないの、っていうことで(序盤の軋み連鎖シーンはかなり好きでした)男女ふたり並んで身体を揺らしてるわけです。その横では小さなブラウン管のテレビにミュージカル的な何かが流れてまして。そんなシーンです。似てるのは確かですが、ごくありふれたシーンとも言える気がします。

むしろそっちよりも、終盤の見せ場の方が確実に似てます。というかこっちを訴えなよジュネ監督! 町山さんもこっちを思い出して!っていう感じなんですけど、バスルームの隙間に服を詰め込んで水を溜めて大放出!なシーンがあるのですよ。これはわりとびっくり、そのまんまレベルです。そのほか、これは町山さんも触れてますけど色彩設計とかそのへんも確かにすごい似てます。なのでまあ盗作云々はおいといて「シェイプ〜」好きな人は観て損なし、っていうことです。

チェロとブーメラン

チェロを弾くヒロインで「昼下がりの情事(1957)」のヘプバーンを思い出し、窓からブーメランを投げる主人公で「おしゃれ泥棒(1966)」の探偵を思い出し、そもそもパリだし〜、といちいちヘプバーン映画みを感じていました。そんなとこです。以上です。精肉屋アパートメントダークファンタジーコメディ、そこそこおすすめです。

(2018年110本目)