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主に映画のあらすじと(まとまりのない)感想文

東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage / 日本武道館(2012/02/29)

2012年1月11日。

この周波数[バンド]をお楽しみくださったすべての方へ御礼申し上げます。短い間ではございましたが、いままで本当に有難うございました。事変は来る閏日解散致しますが、我らが作品群は永久に不滅です。

ロングツアーを無事終えてますます脂乗りまくりの東京事変が、突然この声明とともに解散を発表、同時に最後のツアーも発表しました。事変ファン歴はそこそこ長かったのでだいぶガツーンと衝撃を受けたわたしですが、激戦を乗り越えてどうにか初日2/14の横浜アリーナ、そして“閏日日本武道館のライブビューイング(このライブの模様は全国各地の映画館で生中継された)に行ってきました。基本的には武道館メインで書いていくつもりです。なんせ書きたいことが多すぎるので、なるべく割愛していきます。なるべく…なるべくね。

一言で感想を言うとすれば−

素晴らしい解散でした。


「間もなく開演致します」。アナウンスが入ると早くも客席は総立ちに。そこから10分ほどじらしたのち、暗転。カラーバーが映し出されるなか、オーケストラのチューニング音が鳴り響く。オケ…? いやまさか。スクリーンには古めいたカウントダウンが表示され、カウントが0になると静かにストリングスがフェードインしてくる、そして…。

01. 生きる
ステージに広がる巨大なスクリーンの中央部分が開き、vox椎名林檎登場。客席を貫く緑の光が印象的。壮大なオケをバックに1コーラス目が歌い上げられていくなか、ステージには残り4人のメンバーもスタンバイ。まるで開会式のように厳かな1コーラス目が終わり、バンドが入ると同時にステージ全体がぱっと広がりを見せる。そこにあるのはいつも通り5人の東京事変、そして「まさか」のフルオーケストラであった。

…と!いうわけでさー!(こんにちは) もう疲れたんで普通に書きますけど、もうこの「生きる」から鳥肌涙腺前回で大変なことになってました。これまで基本サポート無しだった事変が、まさか最後の最後でこんな豪華絢爛なことをしでかすとは。オケアレンジされた「生きる」があまりに素晴らしくて、一曲目で早くも「伊澤一葉失いたくねええええええ」と頭をかきむしっておりました。天才過ぎる…。

さあ、ご本人たちがどんどんいっちゃうのでレポもスピーディーに進めましょう。

2. 新しい文明開化
3. 今夜はから騒ぎ
4. OSCA
5. FOUL

セトリの曲順、一桁間違えてないかい。と言いたくなるような「終盤戦」がいきなりド頭に。二曲目「新しい文明開化」ってナニソレ。いきなり紙吹雪舞ってますけど(ちなみに前のツアーではこの曲が最後の最後で、やっぱり紙吹雪でした)。「今夜はから騒ぎ」では今度はお札が舞いまくり。これゲットしましたが、事変特製のお札でかなりよく出来てるのです。ヤフオクで売られる気がしてなりません。

「OSCA」では、おおなんとPV通りにイデビアンクルーのご登場! 今夜はとことん御祭騒ぎなのですね…と把握。この曲といえば師匠のベースソロですが、ベースソロのために師匠が前に出てくるシーンで、林檎さんが師匠のエフェクターを踏んであげる(ハイヒールでな…)という光景が。これ何気にすごくグッときちゃいまして、どうやら前回のツアーではやっていたらしいのですが、果たしていつぐらいからやっていたのか確認したいところです。二人の関係が垣間みれるなあ、と。頭ゴシゴシのお茶目ソロをしている師匠を満面の笑みで後ろから見守る林檎さん。よかったなあ…。この曲でしんみりしたの初めてだw

間髪入れずの「FOUL」。文明開化、OSCA、FOULと、拡声器ソングが続きます。今回のステージセットは、メインステージの床が全面スクリーンになっていたらしく、曲に合わせて文字や映像など流れまくりで大変豪華でした。この曲では「F」「O」「U」「L」と表示されたり、とか。

6. シーズンサヨナラ
今回も衣装替えによってセットリストがいくつかのブロックに分けられており、最初のブロックを締めるのは「シーズンサヨナラ」。オケの指揮をつとめる、お馴染み斉藤ネコさんのヴァイオリンをフィーチャーしたアレンジでした。

ここでメンバーは捌け、視線はスクリーンに。

「Bon Voyageへ、ようこそ」
「改めて、東京事変のメンバーをご紹介します」

師匠から始まる、思わず笑ってしまうようなメンバー紹介がアナウンスとともにスクリーンに映し出されます。BGMはなんと豪華なことに生演奏のカーネーション(歌なし)」。もうこりゃ完全に『林檎博』の事変版ですね、とまたまた把握。師匠の紹介に「フォロワー数も順調に増加中」というのがあって、分かんない人には分かんないだろうなと思ったり。林檎さんの紹介は「一夫多妻ならぬ、一妻多夫?」でした。改めて名前を大写しされると、グッとくるものがあります。

あ、すっかり書き忘れてましたが。最初の衣装はなんていうか、「普通の人は絶対着れない」系の服でした。そのスジの、みたいな。多分、見れば分かる。浮雲さんはカラーバー仕様のサングラス(っていうか大量の穴が開いてる見えるのか見えないのかわからんメガネ、あるよね、あれ)。

7. 海底に巣くう男
衣装替え後の第2ブロック。オリジナルよりも更にスローテンポに、ちょいアダルティでオシャンティな感じに。服装は、キャバレー風とでも言うのかなあ…毎度ながら服飾全く分からないのですみません。男子は白スーツ、林檎さんはまるでパーティグッズのようなピンクアフロを装着しつつオシャンティに振る舞っておられたので突っ込む余地はありませんでした。イデビアンさんたちも一緒だったので尚更でした。

さて。ここで薄暗いステージに異変が。ポジションが、変わって、いないか。ということは。

8. 怪ホラーダスト
9. ほんとのところ
10. sa_i_ta

でたw アルバム「color bars」より、問題作のコーナーw いつの間にかわっちゾーンに座っていた林檎さんがおどろおどろしたピアノを弾き始めると、浮雲さんが応戦。そして派手な紫ガウンみたいなのを羽織ったわっちがおもむろに歌い始め…w 笑ってはいけませんか? いいえ、笑うところです。vox伊澤一葉「怪ホラーダスト」。完全にV系な曲調で「アリーナ盛り上がってるかい!」などと煽りつつ陶酔しまくりの歌いっぷり。わっち流石っす。しかも両脇にはイデビアン扮するショルキー&ギターの似非バンドメンバーがw なんでもありだなw しかしこの曲普通に格好良かったりするのがまたニクい。天才め。

ノイジーな音が飛び交うなか、わっちは持ち場へ、林檎さんはドラムへ、つまり? ドラ息子は? …なんかギター持って出てきたよw はい、vox刄田綴色 「ほんとのところ」。いやもうこの曲は全てにおいてアレなんですけど、でもなんかああも全力でメンバーみんなが「うちの猫が鷹に食われたんだ」と合唱してると「ああそうなんだ」という気になってきちゃって、これも天才と言っていいんでしょうかね。イヤモニ調子悪かったのか気にしてる風だったものの、最初で最後なとしちゃんボーカルは力強くて安定してて、これからもっと歌えばいいよ!と思いました。

この流れで来るとすごく良心的な楽曲に思える、林檎さんと浮雲さんのツインボーカル「sa_i_ta」。ステージ裏から3つのミラーボールが登場し、会場をクラブに変えてしまいます。この曲、かなりクセあるけどすごく好き。「in_a_moment」が超絶クールじゃあございませんか。特にCメロ後のが、シビれる。妊娠レベル。スクリーンの映像もVJっぽくなってて、機械的なカメラワークがかなりイカす。うおーかっこえー。

そんで、おっとこのデジタルな数字は!

11. 能動的三分間
12. 修羅場
13. 絶体絶命

画期的ポップソング「能動的三分間」もこれが聴き納めか…。第二期東京事変デビュー曲「修羅場」もさらっと通過し、最後のスパニッシュなアコギがSEとして流れるなか男子メンバーはステージ捌け。打ち込みなビートに生オケが絡まり林檎さんをイデビアンクルーが囲むと、まさかのバンド演奏じゃない「絶体絶命」。でも東京事変の楽曲を演奏しているのだからいいのである。それにしても椎名林檎という人はすごい、イデビアンと同じ振り付けをさらっとこなしつつ、さらっと歌っている。とってもすごい。

舞台は転換し、オケが何やら平和な音楽を奏で始めると、手前の一段下がったステージに男子メンバーが笑顔でリフトアップwithマイクスタンド。ビロードの真っ赤なスーツでおもむろに、超平和に、4人で童謡を歌い始めますw

14. アイスクリームのうた

最初は林檎さんが作った曲なのかなと思ったけれど、童謡だったようで。僕は知らない曲でした(でも二回聴いただけでほぼ覚えた。キャッチー)。ほんっとに平和なこの曲を4人がそれぞれ楽しそうに、ときにはキザに(主に浮雲さん)歌ってくれるこのコーナー、すっごい幸せ気分だったな。とても解散ライブでやることじゃないw 師匠が満面の笑みで歌詞飛ばしたり、本邦初披露じゃない?!ってな刄田さんのムーンウォーク(超うまい。ちなみにムーンウォークは「能動的〜」のPV用に全員練習してます)などなどありつつ、最後はセンターでじゃじゃーんと決めポーズ。ああ…いいバンドや…(溜め息)。

副業をこなした皆さんが持ち場に戻るまでの間、ジャージに着替えたイデビアンさんたちが謎のピコピコゲームを開始。サクッとGAME OVER。それにしてもイデビアンさんたちの今回の活躍っぷりは半端ないです。一体どんだけ着替えがあったのか、振りがあったのか。プロですな…。そして大画面で見るイデビアンさんたち、思いのほか可愛かったw もっと個性的な顔立ちかと思っててすみませんでしたw

ここから、というかアイスクリームからが3ブロックめ。

15. おいしい季節
16. 女の子は誰でも
17. 御祭騒ぎ
18. 天国へようこそ

真っ赤でゴージャスなドレスを召した林檎さんが…麗しすぎる…の巻…。どこで書こうか迷ってたけどここでいいか、あのー今回なにがびっくりしたって、林檎さんめっちゃ綺麗やな、という(今更)。いやはや、映画館の大画面で釘付けになってても一切欠点が見当たらないような(ひどい言い方ですけど)芸術品のようなお顔をしてらっしゃる…。まぶたの開き具合が左右でちょっと違うんだなーとか相当マニアックな見方までしてしまった。ほんと、この期に及んで言うことではないですが、林檎さんとんでもなく麗しゅうございました。ごちそうさまでした。

はい、で、まずは「おいしい季節」。こちら、栗山千明への提供曲だったらしいです。ドラマ「カーネーション」を観るまでは栗山千明に一切興味がなかったので(今は結構骨抜き)未チェックだったのが悔やまれる…。この曲すごく好きで、横アリで一回聴いただけでサビは覚えちゃったなあ。そのうち出るであろうDVD/BDで林檎さんverを聴き直すのが楽しみです。

間髪入れずに「女の子は誰でも」。ここの曲間、横アリ初日ではかなり空いてしまってたんです。完璧な流れのなかで、ちょっとここだけまだ準備不足かな?って感じだったんですけど、さすがに最終日はバッチリだった。このへんはもう林檎さんきれいーきれいーとぼんやりしてました。

ロングドレスをがばっと脱いでまたキャバレーっぽくなった林檎さん。「御祭騒ぎ」は『林檎博』バージョンでしたね。イデビアンもキャバレーっぽい姿で阿波踊りw 管のソロをちょっとカットした代わりに、「としちゃんソロ」と「わっちソロ」が。ラスサビ直前でピタッとブレイクし、「Tokyo? ...Bonjour!」と阿吽の入り直し。格好良かったなあ。横アリからだいぶいろんなところがマイナーチェンジされてて、短いながら成長のあるツアーだったことが伺えました。

レーザーが林檎さんを囲い、スモークがステージを覆うなか、「天国へようこそ」。アルバムツアーではアルバム版、そして今回は配信版を聴くことができました。独特な浮雲さんのギターが好きなんですがしっかりその音が鳴っていて、すごいギタリストだなあと。最後の一言「I am dead」で林檎さんが奈落に落ちていき、少ししてバンドも演奏を終了。スクリーンにはさっきまでのライブ映像が、どうやら逆再生で映し出されているようです。

ゆっくり逆再生されている映像がだんだんと加速していき、最初のブロックへ到達。お金が、紙吹雪が舞い上がっていき、遂に最初の一曲へ。プツっと映像は途切れます。

19. タイムカプセル
20. 電波通信
21. 閃光少女
22. 勝ち戦

しっとりと始まったのは、アルバム「color bars」より、師匠の楽曲「タイムカプセル」。師匠の曲は一貫して純粋で、いい意味で「プロが作った曲ではない」感じがすると思っています。音の動きに人間味があって、計算し尽くされて「いない」、師匠の人となりがそのまま曲になっていると思うのです。この曲、ライブで聴くととても良い。

「電波通信」は映画館だとさすがに危険を感じる、相変わらずのポケモン仕様。でも、曲ごとの照明効果が定まっているというのは結構おもしろい気がしますね。珍しいことなんじゃないでしょうか。電波通信といったらこの照明!みたいなとこありますよね。チカチカと、下から煽るようなムービングライトと。

「閃光少女」、これもまた罪な師匠曲。泣かされる…。「これが最期だって光って居たい」。すげー光ってる、すげーー光ってるよ…。今この歌詞読み返してたらかなりグッときました。本能に訴えかける、いい曲です。続く「勝ち戦」ではステージ両サイドにホーン隊も登場して華々しく。トロンボーンの村田さんがプラスチックの赤いトロンボーン「pBone」を使っていて目立ちまくりでした。ていうかこれ今調べたら1万5千円…なにこれ安い欲しい…。

ほぼ唯一のMCがあったのは…ここだったかしら。わっちが「こんばんはー!」と喋り始め、「映画館にも届いてるかなー?」みたいなことを。もちろん映画館はしっかり歓声を上げましたが、これは届かないよねw 「東京事変は今日で終わっちゃうけど、みんなの中に生きてるから! 聴きたくなったらポチッと、してください。それでも足りなくなったら、椎名さんに連絡して下さい(笑)」ニコニコ顔でテレフォンリンリンな仕草をする林檎さん。ふぇぇ…。

こういうMCが聴けたのはほんとに嬉しい。林檎さんからじゃなくて他のメンバーからというのがいいよね。「連絡してください」のあとに「みんな友達ですから」とわっちが言うと、続けて浮雲さんが「仲間だから」と。うわああああうううううう(感涙)。そんないいシーンを自前の一眼でパシャパシャする刄田さんw こら喋れw(ちょっとだけ喋って「お返しします」つってた)

浮雲さんはいつもの感じで「みんなー、ボンボヤってるかーい?」と謎の呼びかけ(笑) 「ファンの間ではこのツアーのことを『ボンボヤ』って呼んでるらしいですよ」そうなのか。「うきちゃん、さっきのあれ、やってよ」とわっち。「みんな、今日はボンボ、やってるかい!(爽)」なにこれw ていうか文章じゃ伝わりませんわなw

ボンボヤの三段活用、とかいう話になりつつ林檎さんがちょっとした質問を。「ところで、今回フルボヤージュ(※全公演参戦の意)の方っておられるんですか?」『はーーい!!』「すごーい! …でも如何様にして? できないようになっているはずなのに…」『(ざわっ)』「こんな際どいトークも全部収録してますからね?笑」 のくだりが大変よかったです。この際どいトークは是非収録して下さい。

「それにしても今日は私たち、たくさん喋っていますね。普段の私たちでしたらもう終演している頃…」「今日はもうちょっとご用意しているんですよね」などと林檎さん。

あ、すごい中途半端なところで衣装の話入れてもいいですか。4ブロックめの衣装は青ベースの地球儀衣装。すごくダサいのだけれど事変の5人が着るとなんかそれっぽくなっちゃうから不思議。林檎さんの黒ショートなウィッグな最高にかわゆかったです…。あれ、好き。ちょう好き。

23. キラーチューン
24. 空が鳴っている

さあ、もうラスト。「ありがとう。感無量すぎて私は言葉が出てきません」みたいなことを言ってたのは「キラーチューン」の頭だったろうか…。曲が始まってから言ってたはずなので、電波通信かキラーチューンどっちかのはず。つまり上記のMCも場合によっては位置が違うかもしれませんが、まあいいよねなんでも! キラーチューンもホーン隊つき。

空が鳴っている」は横アリでは「最期の曲、聴いてください」みたいに言ってたけど武道館では無くなったようです。いや、曲が始まってからなにか言ってたけど聴き取れなかった。同じようなこと言ってたのかな。この曲はリリース時に「今の東京事変のテーマソング」みたいなことを言っていた記憶があって、きっと本人たち的に特別な曲なんだろうなあとは思っていたけど、本編最後に入れるほど特別だったかそうか…。

すべてをものにした実感をごらん!
・・・・ノンフィクション・・・・
今まで僕らは世界一幸せになる為に
どれほど加速して来たか分からない
神さまお願いです、あきらめさせて

鐘の音が鳴り響き、東京事変がステージから去る。解散のときが近付いてきました。

アンコールの手拍子、さすがに熱烈。映画館でもずっとずっと手拍子してました。届かないことは分かっていても延々手拍子してしまう、不思議な原動力。しばらくして再登場した東京事変、最後は船乗りの格好(古典的な、ポパイ系の。ちなみにオケはずっとセーラーでした)。林檎さんが「アンコールありがとう!」と言うとすぐにピアノが入り…

25. 丸の内サディスティック
うおお!これ横アリでやってなかったよー!うおおおお!とひとり興奮。あとでセトリを調べたら大阪ではやってたらしいです。28日は「某都民」だったとか。でもやっぱりなんだかんだで最後はこれが聴きたいところよねー!ということで、何気にアッパーなバージョン聴いたのスパトリ以来じゃないかしら…。嬉しかった! マイクのコードつっかえて巻き取る仕草する林檎さんとか、ステージサイドのお客さんにタッチする林檎さんとか、んーむ、えがった。

26. 群青日和
そしてこれ、東京事変正真正銘のデビュー曲「群青日和」。この曲はほぼずっとアレンジを変えずに演奏してきていて、それがとても嬉しい。ヒイズミさんの鍵盤ソロをそのまま浮雲さんがギターで弾くのもとても好き。なんだろうな、大切にされてるんですよねこの曲って多分ものすごく。

27. 青春の瞬き
最後の最後で…また知らない曲が! 林檎博のときみたいに新曲か?と思ったものの、これもまた栗山千明への提供曲だったようで。いい曲いっぱい提供してるじゃないのーーーとなりました。最後に提供曲を持ってくるというのは、嘉穂劇場の座禅エクスタシーを「日本に生まれて(ともさかりえ提供曲)」で締めたのとなんとなく通じるな。林檎さんにとって提供曲ってどういう存在なんだろう。さておき、オケも存分に入って素晴らしい曲でした。

ここでアンコール1回目終了。今度は照明が四方八方を照らすなか、熱狂の拍手が。おもしろかったことがあって、中継によると会場のほうはまだ普通に拍手してるのに、僕のいた映画館ではかなり早くからアンコールの手拍子が始まってたんですよね。ほんとこれ、絶対会場には届かない手拍子なのに、最初のうちはおとなしく観てた映画館組が徐々にアツくなってきて最終的にはこんな自発的な手拍子までするようになって……! っていうのが妙に、個人的にアツかったです。

さあ、これでもうほんとに最後の最後な東京事変が再々登場。なんか喋ったかとか完全に記憶から消え失せてるな。このあたりの記憶、ないな。いま書いてて思ったけどびっくりするほどないな。なので曲いきますね。

28. 透明人間
東京事変が最後に演奏したのは「透明人間」。イデビアンさんたちが出航のテープを大量に投げながら、それはそれは明るく楽しく。東京事変のライブにおいて最後に歌われることが多い(かどうかは調べてないので分からないけれど、多い、はず)この曲。きっとその理由は最後の一節にあるのだと思うが、このシチュエーションにおいて聴くと本当に嬉しい。

またあなたに逢えるのを楽しみに待って
さようなら

最後の「さようなら」を、普段よりもたっぷりと歌ってくれた林檎さん。後腐れなく演奏は終わり、これといって「最後っぽい」何かを発することもなく、5人ともすごく楽しそうに手を振ってステージサイドの下り階段に消えていきました。少なくとも現時点では、あれが最後の東京事変の姿でした。あまりにもあっさりと。またいつでも会えるから、と笑っているかのような。


「ハンサム過ぎて」をBGMに、リハ写真とクレジット。クリップ集にしか入ってないし、何気なく聴いてたこの曲だけれど。最後に映された和訳を見てハッとした(和訳たぶん合ってるはず)。

はいおつかれさま
これでぜんぶおしまい
テレビを消して
こちらへいらして

エンドロールが東京事変5人の名前に達し、流れ去ったとき、砂嵐だけを残してテレビは消えた。


東京事変。2003年に椎名林檎のバックバンドとして誕生。2004年、正式にバンドとして活動開始。2005年、メンバーチェンジを経て現在の東京事変となる。2006年2月19日、日本武道館でおこなわれたライブ「DOMESTIC! Virgin LINE」にて処女航海を果たしたのち数々の果敢な航海を繰り返し、2012年2月29日、同じく日本武道館にて「Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage」を開催。航海の終わり? それとも始まり? それは本人たちのみぞ知る。

我々が死んだら電源を入れて
君の再生装置で蘇らせてくれ
さらばだ!

椎名林檎


最高に格好良く、綺麗な想い出だけを残していってくれた東京事変。しばらくはそれぞれの再生装置をフル稼働させて、でもそのうち足りなくなったら、みんな椎名さんに連絡しようね(笑)