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主に映画のあらすじと(まとまりのない)感想文

IDS! EVENT 2012 "winter songs" / Zepp Tokyo(2012/02/26)

坂本真綾ファンクラブ「アイドリングストップ!IDS!)」のイベント(ファンクラブ向けライブ)に行ってきました。福島、岩手、愛知、大阪、福岡、宮城、北海道と来て、東京が最終日。この日は一日三公演でしたが、12:30開演の一回目、19:30開演の三回目に参加することができました。一日三回もやるとナチュラルハイになる、と本人がラジオで言っていたので、急遽三回目のチケットを譲っていただけたのはラッキーでした。そのへんはまた後述します。

会場のZepp Tokyoは、5年前くらいに初めて東京事変を観に来て以来。久々に来たと思ったら事変はもう間もなく解散。時の流れとはなんとも。さて、事変はどうでもいいとして、入場するとプレゼントがいただけましたよー。お馴染みノルディック柄の小さいクリアファイルと、その中に手作り感満載の簡単なパンフレット(というか「しおり」かな)。its以降ずっと使われているこのノルディック柄、可愛いので今後もいろいろ使っていただきたいものです。

今回は着席ライブということで、Zeppに敷き詰められた椅子たち。ちょっと新鮮(やっぱりライブハウスというとオールスタンディングのイメージが)。一回目の席は自分の身長と座高を恨む感じの非常に見にくい席でしたが、三回目は位置こそほぼ変わらないものの、ちょうど段の変わり目の先頭だったので今度は完璧に、何も遮るもの無く堪能することができました。

ステージには、富岡と同じ配置でキューカンバーズの楽器がセッティング済み。客席の頭上にはミラーボールが。ほぼ定刻通り、客電が落ち、キューカンバーズのメンバーがステージへ。軽くチューニングをしたところで、真綾登場。では本編です。

1. Driving in the silence
アルバム「Driving in the silence」タイトルチューンからライブはスタート。喉絶好調、キューカンバーズもいい演奏! 一応説明しておくとキューカンバーズというのは坂本真綾のFCライブ用お抱えバンドで、そのバンド名は4人中3人がキュウリ大っ嫌い!というところから付けられたもの。

キューカンバーズ are...

嘉多山信(ギター)
宇戸俊秀(ピアノ)※キュウリ嫌い
笠原あやの(チェロ&コーラス)※キュウリ嫌い
中北裕子(パーカッション)※キュウリ嫌い

編成を見て頂くと分かるとおり、アコースティック編成のバンドです。僕はアンプラグドがあんまり好きではないので(プラグドな曲をアンプラグドで演奏するという行為が、あまり好きではない)今回もそこまで演奏そのものには期待をしていなかったのですが、いろいろと覆されてしまいました。そのへんはまた追って。んで、続くイントロは聴き覚えないな、なんじゃろなと思っていたら。

2. 冬ですか
おーおー、ここで来ますか! itsの日替わりメニューに入っていたのでやるかなーと思ってはいましたが、もう冬ですか。オリジナルのスカパラ感は薄れて、いい感じのポップなアレンジになってました。あのスカパラ感(しかもスカパラではない、というとろが)あんまり好きじゃなかったので、このバージョンのほうが好みでございます。ね、早速いろいろ覆されてる。

(ところでわたくしこの「冬ですか」というタイトルにさほど何も感じず今まで生きてきたわけですけども。この日、坂本さんは言いました。「なんせ『冬でスカ』ですからね、『スカ』ですからね」。……ぬおおおおそういうアレだったのかあああ全く気付かなかった何故か全く気付かなかったああああああああ)

ここで最初のMC、というかおしゃべり。今回は基本2曲やって喋る、2曲やって喋る、という流れでした。この最初のMCが、三回目はやたら長かった気がする(嬉しいことです)。

ようこそー、IDS!会員のひとー、FCライブはじめてのひとー、そんな感じで始まって。去年銀河劇場でitsをやらせてもらって、それが東京だけだったのもあって今回のFCライブはいつもよりも多く回っております、などなど。各地の想い出(盛岡冷麺キュウリ抜き、福田パンでどっかーん、ツアー中は普段呑まないけど博多ではつい呑んじゃった話、冬好きとか言ってるけど北海道行ったら「ごめんなさい」な気持ちだった話)などなどなど。

一回目だったかな。銀河劇場の話をしているとき「チケット取れなかったー!」と叫ぶ女子がいて。それに対する真綾のレスポンスが「…あっ、そう」で大変安定でしたごちそうさまでした。

アルバム「Driving in the silence」は本人的にとにかく冬限定らしく、「冬が終わったら棚にしまって、次の冬がくるまで決して開けないように…!(おどろおどろしく)」「間違ってシャッフル再生なんかしちゃって真夏に『homemade christmas』とか流れちゃってごらんなさい?!」などと強調しておられました。ところでこのアルバム曲も全て収録されているitsのDVD/BDは5月発売。どうすればいいのか公式アナウンスください。

…さて(序盤から文字数稼ぎすぎてるなーと思ってるところ)、次の曲は「Sayonara Santa」なのですがそれについて坂本さんのお話はまだまだ続きます。中学一年生になって初めてサンタさんが来なくなった話を、一切のセルフツッコミなしに淡々と話す坂本さん、じつはかなりピュアな子だったのね…しみじみ…!と思ったり思わなかったり。未だにサンタさん信じてます的な印象を受けたが大丈夫だろうか(過保護)。ラジオではもう流してないけど、別にそーんなクリスマスソングってわけでもなくてちょっと甘酸っぱい初恋みたいな曲なのよーっていうことで。

3. Sayonara Santa
あの軽快な四つ打ち感、アコースティックでやるとどうなるの…?といまいち想像がつかなかったけれど、どっこい、とても良かった。ミュートかけたアコギと、白玉のピアノ、被さるチェロ、うん、すごく良かった。

4. Melt the snow in me
続けて。こちらも素晴らしかった。とにかくキューカンバーズの演奏(特にギターとチェロかな)が良くて。前述の通り僕はアンプラグドというものがどうも好きではなかったんですね。「原曲を超えない」と思っていて。でも今回のライブでのDits曲は「原曲を超えていた」と言っても過言ではないし、言い方を変えるなら「このバージョンで音源欲しい」みたいなニュアンスかな。それぞれの曲の、新しい魅力が生まれていたんです。正直、銀河劇場よりも圧倒的に良かったんです。

ちょい語りすぎたので立て直して、Dits曲まだまだ続くよーということでお次は「たとえばリンゴが〜」。暖炉を囲んでみんなでゆるゆるセッションしちゃうぞー的なこの曲、銀河劇場のときは「このあとステージ上で誰かがおもむろにギターをつま弾き始めます」と言って始まっていましたが、今回は「誰かがチェロをつま弾き始めます」にw 「たまたま家にチェロがあった場合、の例です」あまりねえよw

5. たとえばリンゴが手に落ちるように
6. 今年いちばん
「今年いちばん」も絶品だったなあ…。チェロが良くて良くて…。二週間前ぐらいに小林賢太郎さんの舞台でやはり生のチェロ演奏を聴いていたんですが、チェロいいですね。今後やってみたい楽器のひとつです。しかもかなり上位です。あ、そういえば最初の口笛は真綾本人がやってたっぽいです。

基本的に歌詞を書くときは風景やにおい、触感などのイメージがある、という真綾。まあ我々的にこの曲は「ぎっくり腰」のイメージしかないんですが。駅まで送っていくよ…。……で、イメージというと次の曲が真綾的には結構特筆すべきものだったらしく。

7. みずうみ
おお意外な選曲。チェロあやのさんのコーラスも入って、これもとってもいい演奏でした。真綾の歌唱がYccmツアーの頃よりも安定してて、こういう曲はむしろ後ろでバンドがばかすか鳴ってないほうが歌いやすいのかな。

8. 極夜
これ、特筆すべき曲その1。この曲をアンプラグドで、あそこまで雰囲気を出して演奏できるとは…。歪ませてなどいないけれど歪んでいるかのようなチェロの重低音、シーケンスのように正確なギターのアルペジオ、ランダムに様々な音を聴かせるパーカッション、それらをまとめるピアノ、名演だった…。真綾本人も「これ、アコースティックで出来ちゃうんだね?!」と驚いていましたが、うん、驚きだったし感動でした。ちなみにこの曲の当初のタイトルは「白夜」だったそうな。調べたら白夜は夏だということで、冬の極夜に変えたとのこと。

ようやくここまで来たぞ…。「ここからは『winter songs』というタイトルは忘れてください!」と真綾。来年で発足10周年なIDS!を記念して何かやろう!というプロジェクトを進めているところですが、その一環として今回は初めて「ファンクラブイベントらしいこと」をやりたいと思います、そのためにはみんなの協力が必要です、協力してくれるかなー? 的な流れ。

「じゃあ、今日は日曜日で、他にもいろいろあったけど、Zepp Tokyoに来て坂本さん観てよかったー!っていう人、手あげて! 全員あがってるよねー?笑」「じゃあそのまま手あげててください。IDS!会員だ、っていう人! あー残念、来年お待ちしておりますので」「じゃあ…、in the silence行けなかったよー!っていう人! おうおう、すみませんでしたね〜〜」「今日ここまで2時間以上かかったよ!っていう人!」……みたいな、質問は毎回その場でテキトーに考えてたんだと思いますが、つまり徐々に人数が減っていくわけです。そして最終質問。

「じゃあ、これからステージに上がって坂本さんとタイマンで喋る心積もりのある人!」おおお。「いま手を下げた人には、隣の人は『この意気地なし』って言ってあげてください」むしろ坂本さんに言われてえw で、ここから最終戦は10人程度で真綾とジャンケン大会。「あのーこれ最後なんでー、なるべく空気の読める人でお願いしますね」無茶です。

そんなわけで勝ち残ったのは、一回目は女性、三回目は男性でした。このツアー中、勝ち残ったのは殆ど女性だったそうな。「女性は長生きだということが証明されました」「生死を分ける場面で生き残るのは女だということです」disられる男たち。どうぞもっと。

このコーナー、端的に言うとキューカンバーズのレパートリーのなかから、くじ引き(多分10曲分くらい)で「今日の一曲」を決める、というコーナーでした。一回目の女性は「風待ちジェット」を、そして三回目の男性は「やさしさに包まれたなら」をセレクト。ちなみにこれまでの同枠がどうだったのかというと…

福島:やさしさに包まれたなら
岩手:やさしさに包まれたなら
愛知1:走る
愛知2:奇跡の海
大阪1:風待ちジェット
大阪2:プラチナ
福岡1:プラチナ
福岡2:Get No Satisfaction!
宮城:Get No Satisfaction!
北海道:Get No Satisfaction!
東京1:風待ちジェット
東京2:マジックナンバー
東京3:やさしさに包まれたなら

だったようです。

かなり省略してるんですがこの男性、最後にふさわしくとっても面白い(いじられまくりな)人でしたw お名前、西くん。「最初に買ったシングルは『tune the rainbow』。しかしIDS!入会は去年。そして『DOWN TOWN/やさしさに包まれたなら』は持ってない」という不思議な西くん。最後を楽しく飾ってくれて感謝!

9. やさしさに包まれたなら
10. Remedy
「やさしさ〜」は元々とっても好きなカヴァーなので、富岡ぶりに聴けて嬉しかったです。そして続けて「坂本真綾さんからのリクエスト」で「Remedy」。転調するとこで一旦落としてクレッシェンドするアレンジがとても良かった。

ここでは毎回ちょっと昔話コーナー。一回目のときは「風待ちジェット+Remedy」ということで、「震災後のYccmツアーで追加された曲」という話。三回目のときは「『魔女の宅急便』の舞台リスボンで聴いたユーミンの『やさしさに包まれたなら』、そしてそのあと偶然訪れた丘で『Remedy』の風景を見たこと」。多分ほかの曲のときもうまいこと繋げてるんだろうなと思いました。融通の利くトークに、伊達に長年パーソナリティやってないなあと感心。

最後の曲「誓い」の前に、この一年を振り返る話。華々しくYccmが始まろうとしてからもう一年経つんですね。ツアー開始直後の震災。沢山の葛藤。最初は「これはもう続けられない」と思ったけれど、「予定していたツアーを中止します」というメッセージは自分の意図と違う意味のメッセージを発してしまうのではないか、「諦めなきゃいけない」というメッセージになってしまうのではないか。考えて考えて、途中からは「何が何でも完走する」に変わって。そんなときに、ただ自分の独白のように作った曲である、と。

この曲の歌詞に「そして冬が終わる」という歌詞がありますが、歌う前にそれについて真綾が触れたとき、鳥肌が立ちました。あれから一年が経とうとしていて、実際に冬も終わりを迎えようとしている。今ようやくこの「そして冬が終わる」という一節が、本当の意味で心に響くようになりました。

11. 誓い
この演奏がまた………本当に素晴らしかった。てっきり「コツ、コツ、コツ」から始まるのかと思いきや、ゆったりと静かに。オリジナルよりもかなり遅くされたテンポが絶品で、こーれはほんとに音源欲しいなあというアレンジと演奏、歌唱でした。ギターソロをなぞるチェロのソロも鳥肌もの。上手に文章化できないけれど、とにかく感動しました。

何度も引き合いに出してしまって申し訳なくもありますが、銀河劇場のときは楽しみにしていたこの曲をそこまで味わえなかったなという消化不良感があったんですね。でも今回は全身でどっぷり味わうことができました。大満足です。曲の成長が早すぎやしないか。

さあ、アンコール(毎度ながら手拍子がやたら速い)。しばらくして単独で真綾登場、しばらくおしゃべり(このパターン多いですね)。いろいろ面白いこと喋ってた気がしますが忘れちゃったな。話題は再びIDS!10周年の話になり、ファンクラブ宛に送られてきた「10周年記念でやってほしいこと」の中間報告会はじまり。

一番多かったのは「みんなで歌詞を考えて曲を作る」という案だそう。「みなさん作詞にこだわりがあるようで」「サライ式ですよね?」「著作権とかどうなってるのか気になるところではありますが」「意見が多かったり読み上げたりしたからといって、採用されるというわけではありません。おもしろいの読んでるだけ!」など、どうやらこの案はかなりボツ案のようです。まあポケ空あるしな。

「その他、頭のおかしい意見をご紹介していきます、『銅像を作る』(爆笑)」「これ驚愕なことにもう一通同じのがあったんですよね、『パッと浮かんだのは銅像です。ポーズはもちろん仁王立ちで。ストラップも作っちゃいましょう』」「みんなで人文字を作って上空から撮影する。どこでやるんでしょう」などなど他にもだいぶ爆笑ものが多かったのですが忘れちゃったな(二回目)。最終的にどうなるのか、楽しみです。

それではぼちぼち演奏ということでメンバーをひとりずつ呼び戻して…と思ったら、なにか様子がおかしい。こそこそ現れて何かを置いていくチェロあやのさん。「…えーーー! なにこれすごい! どうしたのーー! 皆さんこれはすごいことですよー!」なんだ見えないぞ。「あやのさんがキュウリ持ってきたー!しかもトングで!」なんだそらww

続くパーカッションゆうこりんも鼻をつまみつつやはりトングでキュウリを持参。どうやら一番キュウリ嫌いらしいピアノ宇戸さんも、マスクしつつなるべくキュウリから体を遠ざけつつトングでキュウリ持参。「これ…!宇戸さんは相当のものですよ! 今日もし息子さんいたら息子さんも泣いてますよ! あーらあらみんなどうしたの大人になって……お母さんは嬉しいわ…!」なるほどこれが噂のナチュラルハイか…w(あ、ちなみにこれは多分最終公演のみの小ネタです)

ところで、べつにキュウリ大丈夫なギター嘉多さんはどうするのかと思ったら、とりあえず手ぶらで登場。そしてステージ上のキュウリをおもむろに食うw いつの間にか全員マスク着用のアンチキューカンバーズたちw やたら仕込んでんなw なおそのあとすぐキュウリはスタッフにより回収されていきました。演奏に支障をきたすらしいです。

はい、そんなわけで大層な小ネタを挟みつつ、「今日じつは全くシングル曲をやっていないので、付き添いで来た方などはぽかーんとしてるかもしれませんね。これからやる曲は最新のシングル曲です。憧れの松任谷由実さんに曲を作っていただきました」と、「おかえりなさい」をアンコール一発目に。

12. おかえりなさい

「今日は次の曲で最後なんですが。みんなにとっては13曲。でもわたしたちにとっては…39曲!笑」。ギターの嘉多さんは河村隆一氏のサポートで「104曲演奏ライブ」というギネス記録に挑戦したことがあるらしく、「39曲なんてちょろいもんでしょ?笑」と真綾。「同じセットを3回とはまた違うよお…」と嘉多さん。

「さっき西くんに曲を選んでもらいましたけど、今回、わたしがすごく好きなのに全然選ばれてない曲があって。しかもその曲はその曲のためだけに楽器がひとつ必要なんですよ。……最後だからやってもいいよね?」おおお!

13. 奇跡の海
というわけでまさかの真綾の欲求解消、一曲追加! これはピアノの宇戸さんが笛を吹くんですよね〜。富岡で経験済みだったんですけどあのときは状況が状況だったので、しっかり聴くのはこれが初めて。見事な笛でした。そして真綾も気合い入りまくりで、ここまでどんだけセーブしてたんだよ!と言いたくなる声の張り。一日39曲歌ってきてこれはすごいなあ…。緑の照明も綺麗でした。

14. ポケットを空にして
そして今度こそ最後、本日40曲目! わたしの文章もどんどん早足になっているのがお分かり頂けるでしょうか、だって風呂入りたいんだもん。「これを最後に歌うと、ああまたライブやりたいなという気持ちになれる曲です。みんなの声をいっぱい聴かせてください!」。一回目ではちらほらとしか立たなかった客席も、さすがに最後だということで総立ち。最後に相応しい和気あいあいのポケ空となりました。ゆうこりんの「ひゅうぅ〜〜ん」という不思議な笛?が、なんか良かったなあ。

たくさんたくさん拍手を送って、二時間にわたるライブ終了。IDS!イベントは今回が初めてだったのですが、正直もっと「いっぱいトークして、ちょっとオマケ程度に歌うよ」ってな感じなのかと思ってたんですよね。でも実際は、確かに曲数こそ少ないけれど手抜きのない素晴らしい演奏で、もちろんトークもたくさん聴けて、本当に大満足でした。一回目だけでも満足だったけど、最後も観れて更に良かった。

2012年、最高の坂本真綾初めでした。

アンコールはじめあたりで「えー、重大発表はありません(笑)」と断っていた真綾ですが、なんだかんだで今年も坂本真綾に振り回されるのでしょう。振り回してください。