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主に映画のあらすじと(まとまりのない)感想文/期間限定でNY旅ブログ連載中

朗読活劇 レチタ・カルダ「ジャンヌ・ダルク」 / 上野水上野外音楽堂(2011/10/14)

個人的には初となる坂本真綾のお芝居に行って来ました。これまでも、ミュージカル「レ・ミゼラブル」や朗読劇「私の頭の中の消しゴム」などといった舞台をこなしてきた真綾ですが、今回の朗読活劇というのはオフィシャルの言葉を借りれば「朗読・芝居・音楽が織り交ぜられ進行する朗読活劇。入念な構成、演出、迫真の語り、演技、そして徹底して質にこだわった音楽とのコラボレーション」というものらしいです。本来座って読むような台本を、動きながら、演じながら読んでいく、そういった印象でした。

会場となる上野水上野外音楽堂(文字の並び上「上野」がふたつ続くのでパッと見いまいち読み方が分からないマジック。うえのみず…うえの…そと…?w)は上野公園のなかにあります。日比谷野音に屋根を付けて小ぶりにしたような会場でした。壁はなく屋根だけなので、雨が強く降れば吹き込むでしょうし、まわりを通る車の音(特にサイレン系)もわりと普通に聞こえます。

今回の席はBブロックということで、かなり前のほう。前から3列目という近さでした。薄い布が巡らされた舞台上には向かって左側から、音楽担当スパニッシュ・コネクションさんの定位置(タブラ、ヴァイオリン,ギター)、中央には祭壇のようなもの、右側にはいかにも朗読劇っぽい机と椅子(と水)、その後ろには大きな旗と洋服掛け、そして中央からステージ前の小さな池を越えて作られた花道。花道は最後が階段になっており、これは客席に降りてくるのか…とドキドキさせられます。

定時。スパニッシュ・コネクションの御三方がステージに登場。ヴァイオリンの方がすっと立ち上がり、バッハの「無伴奏チェロ組曲」を弾き始めます(あの曲なんだっけなー状態だったのですが、Twitterでお世話になっているとーかみさんのブログに書いてあったので拝借しました!)。突如、ナレーションのように真綾の声が響きます。ドアの閉まる音などSEも入っています。おおっ、と思っていると、袖から飛び出るように真綾登場。近い…!

服装は、YCCMツアー「Remedy」からの“森の小娘スタイル”を思わせるような素朴なドレス(だった気がする)。ちなみにその下には男装の衣装(といっても宝塚のようなパリッ!としたものではなく、フェミニンな感じ。服飾さっぱり疎いのでこのへんは詳しい方にお任せ)を着ており、ほどなくして脱ぎます。そのあとも場面ごとにちょくちょく小物を変えたりしていくのですが、全体的に衣装がすごくよかった。

髪型は、こちらもYCCM以降ぐらいの、ちょっとウェービーなあの髪型。特別なにか髪型を作っている、というよりは、比較的普段のままの坂本真綾でした(あくまで外見の話)。僕はいかにも「ワンレン!」って感じの髪型が非常に好きなのでこのウェービーなほうはそこまでストライクでもなかったのですが、今回目の前で見て、好きになった感があります。というか真綾本人に再度惚れただけなんだけども(笑)

さて。こういう舞台の感想ってどう書けばいいのか分からんですね。ストーリーは、まあジャンヌ・ダルクの伝記です。簡単に言えば、生まれてから死ぬ(焼き殺される)までです。

冒頭、ジャンヌの幼少時代を紹介するような一幕があります。花道に出てきた語り手真綾は、“かご”を片腕に、ずずいと階段を降りてきます。ひいい! なんと、最前列の人からすれば「1メートルもない『目の前』に真綾が立っている」状態です。そしてそのままジャンヌの素敵な幼少時代について語りながら客席内をどんどん歩いていきます。かなり後ろのほうまで行くので、客が首をひねって観るかたちになります。

…まあとにかく近い! 多分どの席でも、かなりの至近距離で見れたのではないでしょうか。内容は置いておいて、この「異常に近い」「異常に歩み寄ってくる」感がこの公演の最大の見所だったんじゃないかとすら思いました(席によっては近くを通らないこともあったようなので、その方にはすみません)。ファンであること前提ですが。わたくしとしましては、少々お高いなーと思っていたチケ代もこの時点で元取った気分でした。

ほんっとにお話さておきで坂本真綾について書きますが、このひと綺麗…! 舞台映えする顔だという話は聞いていたけれど、実際お芝居している姿を目の前で観て、いやまあほんと別嬪さんだわ…と溜め息出ました。真っ正面からの強い、凛とした表情も素晴らしいんですが、特に横顔がものすごく美人。鼻のラインが美しい。変態じゃないです真面目なお話をしているんです。もう一度言おう、鼻が美しい。

これくらいにしておきましょうか。

はい、気を取り直してね、演奏のお話でも。今回の演奏担当スパニッシュ・コネクションさんは、ギター、ヴァイオリン、タブラの三人組。タブラってあまり耳馴染みないかもしれませんが、「非常に難易度の高い打楽器」として有名です。生演奏では聴いたことがなくても、ループなどで多用されているので誰しもどこかで聴いたことのあるような音なのではないでしょうか。僕も生演奏を聴いたのは初めてだったので、あまりの表現力に感動してしまいました。

ギターもヴァイオリンも素敵でしたが、特にギターはそのスパニッシュな奏法が素晴らしく、ギター弾きのはしくれとしてすごいなーーと見てました。ギターとヴァイオリンのユニゾンが多かったので、それをばっちり決めているのを見る度にまたすごいなーーと。演奏のクオリオティ、非常に高かったです。あと、男性ふたりのイケメンっぷりが半端なかった。情熱的イケメン。惚れるわー。

のどかに始まった物語は、進むにつれ激しく、辛くなってゆきます。真綾の演技もかなり幅広く変わってゆきます。最初、幼少時代を語るときは目をきらきらさせ希望に満ちた表情で、ジャンヌ最初の活躍あたりではとにかく凛とした表情を、そして悲劇的な展開になってからは、か細く声を漏らしたり、激しく叫んだり、舞台に倒れ込んだり。

そんな真綾を観ることに集中してしまって正直なところ物語は半分ぐらいしか頭に入らなかったのですが(これはわりとみんなそうだったらしい)、すごいと思ったのは真綾がちゃんと「ジャンヌ・ダルク」という人物に見えたこと。もともと真綾はとても強い、意志のはっきりした顔をしていると思っていますが、それが見事にジャンヌの人物像と重なったなあと思いました。強く美しい少女でした。

最後、火あぶりのシーンで舞台全体を包む炎のなか死刑台に立たされた真綾はどんな気分でジャンヌを演じていたのでしょう。泣くまではいかなかったものの、あのあたりはかなり「自分がその立場だったら」と考えてしまうものがありました。演者は当然ながら客よりも感情移入しているでしょうから、結構キツいものがあったのではないかなあなどと。

大きな音で鐘が一発鳴り響き、救いのあるエピローグで本編終了。達成感に満ち満ちた表情でステージを去る真綾が非常に印象的でした。カーテンコールの際も、普段ライブでは見せないような礼を。あの「やり切った」表情が脳裏から離れません。カーテンコールは3回ほど。スパニッシュ・コネクションの皆さんとハグし、「ありがとうございました!」とさよなら真綾。スパニッシュ・コネクションの皆さんも妙に「やり切った」表情でした。

台本読まないシーンがかなり多く、果たしてイヤモニでカンニングしているのか、それとも本当に全部覚えたのか、そのへんが一部で話題となっているようですが、果たして真相は如何に。あれを完璧に覚えていたとしたらすごいことです。

そういえば、ちらっと見えた台本には真ん中に色分けされた3本のライン(横方向)のようなものが見えました。あれはもしかして演奏の譜面なのかなーなどと推測(3本なので、スパニッシュ・コネクションの3パートかなと)してみましたが、どうなのでしょう。もうひとつそういえばで、途中で10分間の休憩がありました(本編中に書き忘れたので無理矢理詰め込む)。

まあそんな感じで! 今とても眠いので(二日目終了後打ち上げ帰りの深夜26時ぐらいに書いてます)無理矢理まとめて終わらせにかかっております、いいですか。

とりあえず、感想としては「坂本真綾のお芝居が観れてよかった」かなあ、と。前述の通りレミゼも消しゴムも未経験だったので、歌と文章以外で「表現」している坂本真綾を観るのは初めてだったのです。ただでさえ桁違いに好きなのに、更にまた惚れ直させられる素敵なお芝居でした。


余談。二日目は不参加ながら会場周辺に居たため、開演後に会場まわりをぶらついてみたのですが、意外に音は聴こえず、姿も見えず。会場を取り囲むように配置?された滝や川が、これまた計算し尽くされたかのように漏れ聴こえる音を全部かき消してくれちゃうんです。何気によく考えて作られとるのだなあと、小さな感動。

あと、二日連続で公演時間付近は雨だったので(特に一日目はざんざ降りだった)、ご結婚された坂本真綾さんに関しましては今のところ百発百中で雨女ということにー。


眠くないときに読み返して何か変だったら書き直しましょう。ひとまず、尻すぼみな感想文を終わりとします。